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現存する日本最古のリゾートホテルで伝統の西洋料理を! 【日光】クラシック建築3選

  • 2024.1.21

歴史的な文化財が多く残る日光。徳川幕府から明治維新、西洋化や近代化の歴史が、そのまま保存されていたり、時代に合わせて変化したり。時代の機微を感じてみては?

日光で味わいたいクラシック建築巡り

日光金谷ホテル 現存する日本最古のリゾートホテルで、スペシャルな時間を過ごして。

1873(明治6)年創業。日光東照宮の楽師・金谷善一郎が自宅の一部を、外国人向けの宿として開業したのが始まり。日本の建築美に西洋の家具や備品がとけ込み、古き良き明治時代の趣を残す、現存する日本最古のリゾートホテル。エントランスの回転扉の上にある立派な彫刻は一見の価値あり。ほかにも日光東照宮にある霊獣や彫刻を模して作られたものが館内のあちこちにあしらわれ、館内を巡っているだけで歴史の音が聞こえてくる。そんなクラシカルなホテルのメインダイニングルームでランチタイムを過ごすのも贅沢。レストランはビジターも予約せずに利用可能。大正時代から歴代の料理長に代々受け継がれてきた一皿「大正コロッケット」をはじめ、長く愛されてきた金谷ホテル伝統の西洋料理が味わえる。伝統を守りながらも、時代に合わせて変化してきた料理は、一流料理人の息遣いとお客様を迎えるおもてなしの気持ちを感じられる。

「プリフィックスランチ」¥6,000。メインは「大正コロッケット」(+¥1,200)をはじめ、6種類から選べる。

建物は登録有形文化財に指定されている。

メインダイニングルームで、おなじみの三猿の彫刻を発見!

日光市上鉢石町1300 TEL:0288・54・0007 ランチ営業は11:30~14:30LO

日光田母沢(たもざわ)御用邸記念公園 江戸後期から明治、大正と、時代の変化を感じられる文化財。

江戸、明治、大正の3つの時代の建築様式を見ることができる貴重な建造物。もともとこの地にあった日光出身の銀行家・小林年保の別邸に、赤坂離宮などに使われていた1840(天保11)年建造の旧紀州徳川家江戸中屋敷の一部を移築し、1899(明治32)年に大正天皇(当時は皇太子)の静養地として造営。さらに大正天皇即位後、大規模な増改築が行われ、1921(大正10)年に現在の姿に。日本古来の伝統的な和風建築の形態でありながら、シャンデリアやじゅうたんなど、一部に西洋の生活様式を取り入れられた和洋折衷の造りが見事。部屋数はなんと106部屋! 尾州檜の中でも最高の木材を用い、最高の技術で造られた大正天皇が滞在中に使用した謁見所をはじめ、天皇陛下の書斎として使用された御学問所、ビリヤード台が置かれた御玉突所など、どこも贅を極めた造りで、皇室文化に気軽に触れられる。1月末まで庭園を一望できる御展望室が特別公開中。

明治初期以降、ビリヤードを通して諸外国の賓客と交流を深めるために設けられ御玉突所。

御学問所の丸窓からは、樹齢400年を誇る立派なシダレザクラを眺められる。

美しい模様が入ったガラスは3階の御展望室に。

日光市本町8‐27 TEL:0288・53・6767 9:00~16:30(11月~3月) 火曜休 入園料\600(大人)

西洋料理 明治の館 創業以来変わらない味を、クラシックな建築とともに楽しめる。

日光東照宮のすぐそばにある、日本の蓄音機の父と呼ばれたアメリカ人、F・W・ホーンの元別荘を利用した西洋料理レストラン。石造りの建物は、稲荷川の日光石を壁面に積み上げた「乱れ石積み」と、18世紀に流行したジョージアン様式を用い、長い年月をかけて匠の粋を尽くして明治末期に建てられたもの。その貴重な明治の近代遺産の面影をそのまま残し、1977(昭和52)年に西洋料理レストランとしてオープン。デミグラスソース、チキンライス、ふんわり卵の三重奏が楽しめる「オムレツライス」、2週間かけて作る「ビーフシチューの壺焼き」は創業当時から提供している人気メニュー。総料理長・山元実さんら熟練のシェフたちが手間ひまかけて仕込み、プロの技で仕上げる洋食メニューはどれも味わい深い。食後は、本場デンマーク産の最高級クリームチーズを使用し、濃厚な味わいに仕上げたベイクドタイプの「チーズケーキ(ニルバーナ)」を。

1番人気の「オムレツライス」¥1,870。

サクサクのパイから大きなお肉や野菜が顔を出す「ビーフシチューの壺焼き」¥2,640。

「チーズケーキ(ニルバーナ)」(¥550)は、隣接のショップなどでもテイクアウトできる。

日光市山内2339‐1 TEL:0288・53・3751 11:00~19:30LO 無休

※『anan』2024年1月24日号より。写真・中村香奈子

(by anan編集部)

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