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アパレル店員に【売上ノルマ】ある?人間関係ドロドロ、お局様が…“哀しき内情”元スタッフ告白

  • 2024.1.22
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アナタが知らないアパレル店の世界

洋服などを販売するアパレルショップの店員さんは、私たち一般消費者が日常で接する中でも特におしゃれ度の高い人たち。接客に際して、どんなことを考えているのか、気になりませんか?また、普段は知ることのない内部事情も。アパレル店員に売上ノルマはあるのか?店員同士の人間関係はどうなっているのか?かつてアパレル店員として働いていたライターが、その内情の一部を紹介します。

※ ※ ※

アパレル店員と聞くと、華やかな世界をイメージするでしょうか。それとも、女性ばかりのドロドロとした人間関係を想像するでしょうか。

そうした内情は後に紹介するとして、まずは特に気になる人も多いであろう「毎月の売上ノルマはあるのか」「個人ノルマはあるのか」など、売上に関するものについて説明します。

売上ノルマはあるのか?目標に足りない場合は?

アパレル店員の内情とは?
アパレル店員の内情とは?

筆者は5年ほど前まで某百貨店で販売員をしていました。当時は個人に課せられる目標はありませんでしたが、ブランドごとの月予算(売上目標)があり、同じブランドを担当する販売員全員でその目標を目指していくことになっていました。

個人ノルマはないものの、各販売員による売上、いわゆる「個人売(こじんうり)」は数か月に一度発表されます。当時、個人売上はフロアごとにランキング形式で張り出されるようになっていました。

表彰などがあるわけではありませんが、自分が個人売上ランキングの上位にいるとやはりうれしく、やりがいを感じられるものです。

一方で、後輩が先輩に売上で勝ってしまい気まずいという場面も間々ありました。個人売上で負けた側である先輩との関係が何となくギクシャクしてしまうので、入社から2年目くらいまでは、筆者としては個人売上が公表されるのは少しやりづらい制度だと感じていました。

月の売上予算を達成するためにしていたことの一つに、“お得意様”を店舗に呼ぶことが挙げられます。

百貨店の優待を受けているようなVIPなお客様に、当時は手書きのメッセージを記したハガキを送ることで来店を促していました。

筆者はトップス1着が1万円台の価格帯のブランドに在籍していましたが、一度の買い物で60万円以上、ときには100万円近くの金額を使う上客がおり、月の売上を何とか達成させられた、なんてこともありました。

販売員の人間関係は「正直ドロドロでした」

アパレル店員たち、笑顔の裏には厳しい人間関係が?
アパレル店員たち、笑顔の裏には厳しい人間関係が?

百貨店の販売員時代を思い出すとき、一番印象に残っているのはやはり、ドロドロの人間関係と“お局(つぼね)様”の存在です。

販売員は皆アパレル販売におけるプロなので、商品知識やお客様に対するホスピタリティは素晴らしいものでした。それゆえに、客の取り合いや個人売上の競い合い、人間関係は正直最悪です。

百貨店では、お客様の会計をする際に各販売員の名前とひも付いたバーコードをスキャンすることで自分が立てた売上を計上します。そのため、かなり正確に個人売上を算出することができています。

忙しい土日になると、接客が上手な販売員や人気の販売員はお客様の対応で忙しくなるため、手の空いている販売員に会計のみをお願いすることがありました。

筆者が接客したお客様のお買い物を筆者自身の売上として立てるのは当然のことです。手の空いている販売員に私のバーコードを渡し、会計の処理をするようにお願いをするのですが、たまにこっそり自分のバーコードで売上を立ててしまう販売員がいました。

レシートを見たときに気づき、さりげなく問いただしてみたところ「慌てていたので間違えちゃって」と言っていましたが、その後も何度か同じことがあったので、おそらく“確信犯”だったのでしょう……。

職場の雰囲気を左右する…お局様オドロキの振る舞い

“お局様”の存在が、職場の雰囲気を左右する
“お局様”の存在が、職場の雰囲気を左右する

そして、忘れてならないのが“お局様(おつぼねさま)”の存在です。筆者の職場には10年以上勤務しているお局様(つぼねさま)が存在し、その日の売り場の雰囲気は彼女の機嫌次第で作られていました。

上機嫌で周囲に世間話を振る日もあれば、不機嫌で何かにつけて細かく指導してくる日もありました。

彼女にはお客様も多く付いているため、何だかんだ商品をたくさん売ってくれます。また、百貨店の担当者の前ではとても愛想のいい人で、百貨店とテナントの間を取り持つ「折衷業務」もくまなくこなします。そういう意味では、仕事のできる人でもあったと言わざるを得ないのですが、彼女に対して誰も何も言えないというのは決して望ましい状況ではありませんでした。

お局様のご機嫌を軸に回る職場環境は働きやすいわけもなく、連休はお局様のスケジュールが優先されます。次いで先輩社員が優先で予定を入れるので、新入社員たちには連休などほとんどなく、取れたとしても平日の3日間。

世の中の連休からは大きく外れたシーズンなので、友人を誘って旅行をするなどは到底無理でした。

半年に一度行われるクリアランスセールでは、前日の営業終了後2~3時間ほど掛けてセール当日の準備を行います。お局様は社歴が長いだけで店長ではないので、店長にセール準備の全てを任せて「家庭の事情で~」と優雅に帰宅していきました。

アパレル販売員は、上下関係が厳しい、いわゆる「体育会系」。おしゃれなファッションが好きで、メンタルが強くて、賢くしなやかに女性社会を渡っていける自信のある人にはおすすめの職種です。やりがいを感じ、成果を出して、お店を引っ張っていく人材になるスタッフも数多くいます。

筆者の場合は、お局様を見ていても、店長を見ていても「こんな風になりたい」とはどうしても思えず、その後、アパレル販売の現場を離れることとなりました。

(ゆき)

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