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【長野県長野市】善光寺の宿坊「薬王院」で、世界でひとつのモンブラン作り体験を!

  • 2024.1.21
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宗派を問わずすべての人に開かれ、たった一度のお参りで極楽往生が叶うといわれる善光寺。その周辺には住職のいる宿坊が39軒あって、参拝者に向け宿泊や修行体験、精進料理などを提供しています。なかでも、宿坊「薬王院」ではオリジナルのモンブラン作り体験がスタートし、注目を集めています。どんな体験が楽しめるのか、早速訪れてみました!

歴史ある宿坊の雰囲気を味わいながらモンブラン作りを

1400年の歴史をもつ善光寺。まずは心静かにお参りを
1400年の歴史をもつ善光寺。まずは心静かにお参りしましょう
善光寺本堂からほど近い宿坊「薬王院」
善光寺本堂からほど近い宿坊「薬王院」
風情ある佇まい。靴を脱いで上がります
風情あるたたずまい。靴を脱いで上がります

善光寺の宿坊「薬王院」は、善光寺本堂から歩いて3分ほどのところにあります。宿坊は本堂に近いほど歴史が古いとされ、「薬王院」の始まりは善光寺と同時期の1400年前といわれています。

そんな由緒正しい宿坊で、2023年夏から、新たなスイーツ体験がスタートしました!その名も「お箸でつくるモンブラン」。カフェではなく、宿坊でモンブラン?と、不思議に思うかもしれません。宿坊とはお寺の宿のことで、もともと善光寺を訪れる僧侶や参拝客が宿泊していました。近年は日帰りでの参拝が中心になり、善光寺界隈での滞在時間も短くなってきています。薬王院では従来どおり宿泊もできますが、写経や坐禅体験に加え、なにかユニークな体験を用意して、宿坊の雰囲気をじっくり味わってもらえたら、と考えたのだそう。

手作り体験にモンブランを選んだのは、信州が栗の産地であることにちなんで。さらに仏教には「甘露の法雨(かんろのほうう)」という言葉があり、雨のように仏様が人々に教えを降り注ぎ、心を満たして涅槃(ねはん)に導くことを意味しています。甘い栗のペーストを、自分で絞ってタルトの上に注ぎ、できあがったモンブランを味わって満たされる…。なんだか仏教に通じるものがありますよね。

お箸を使った盛り付けで、心を整えるひととき

「お箸でつくるモンブラン」体験1650円。この日のトッピングは粒あん、クルミ、栗の甘露煮、黒豆、エディブルフラワー、白玉、ブドウなど
「お箸でつくるモンブラン」体験1650円。この日のトッピングは粒あん、クルミ、栗の甘露煮、黒豆、エディブルフラワー、白玉、ブドウなど
坐禅体験などが行われる広い和室でモンブラン作りを体験
坐禅体験などが行われる広い和室でモンブラン作りを体験します

予約をして訪れると、広々とした和室に案内されます。まもなく登場したのは、自家製アイスクリームがこんもりのったリンゴのタルトタタン、フルーツや黒豆、白玉などのトッピング、そしてマロンペーストが入った小田巻(おだまき)。小田巻というのは練り潰した食材を筒に入れ、押し出して鯛ソーメンや和菓子などを作る道具なのですが、これを使ってマロンペーストを絞り出し、モンブランを作ろうというわけです。トッピング類は先にタルトタタンのまわりに並べてもよし、ペーストを絞った後にのせてもよし。お箸を使うのが宿坊らしくてユニークです。

トッピング類は先に並べてもよし、ペーストを絞った後にのせてもよし。お箸を使うのが宿坊らしくてユニークです
自由にトッピングしていきましょう!
上下2つの板をくっつけるように押すと、細長いペーストが出てきます。力はいりません
上下2つの板をくっつけるように押すと、細長いペーストが出てきます。力はいりません
アイスが隠れるように、ペーストをたっぷりと押し出して
アイスが隠れるように、ペーストをたっぷりと押し出していきます

フルーツは地元産のシャインマスカットやリンゴなど、旬のものを使用。季節感が楽しめるのもいいですよね。仕上げにどう飾り付けるか、センスが問われるところ…!ぜひSNS映えを狙ってみましょう。

今回は栗の甘露煮をトップにのせ、鮮やかな色のエディブルフラワーを飾ってみました
今回は栗の甘露煮をトップにのせ、鮮やかな色のエディブルフラワーを飾ってみました

香り高い抹茶とともに、手作りモンブランを実食!

自分で点てるお抹茶付きなのもうれしい
自分で点てるお抹茶付きなのもうれしいポイント

モンブラン体験には、モンブランに合う抹茶も付いていて、気軽に自分で抹茶を点てられます。ポットからお湯を注ぎ、茶筅(ちゃせん)を前後に動かして泡が立ったらできあがり。豊かな香りが鼻をくすぐります。モンブランのアイスが溶けないうちに、一緒にいただきましょう!

重量のあるトッピングは下に並べた方が安定感があってきれい
重量のあるトッピングは下に並べた方が、安定感があってきれいです!

自分で飾り付けたモンブランは、タルトタタンのリンゴとひんやりアイス、やさしい栗の風味がとてもいいバランスに!黒豆や白玉、ジューシーなブドウも、食感が多彩でおいしい名脇役です。和の雰囲気に包まれた特別なティータイムに、心がほっこりほぐれていきました。

精進料理で心身を癒やす朝食にも注目

朝食(7時前後〜9時)は2日前までに要予約、2200円〜。善光寺のお朝事は日の出から
朝食(7時前後〜9時)は2日前までに要予約、2200円〜。善光寺のお朝事は日の出とともに本堂で始まります

「薬王院」ではモンブラン作り体験のほか、予約制で食事をいただくこともできます。朝、昼、夜とも、天然の食材や自家栽培野菜をできるだけ使った精進料理でもてなしてくれます。人気は、1人から予約できる朝食。朝がゆと味噌汁に加え、豆乳豆腐、ピリ辛こんにゃく、野沢菜炒めなど、季節の小鉢12品が並び、お腹と心がほっと満たされます。

朝食の前には、善光寺の朝のお勤め「お朝事(あさじ)」にぜひ参加しましょう。宿坊から善光寺まで、公認案内人が寺や宿坊についての歴史を話しながら案内してくれますよ(案内無料、本堂に入る際は内陣券600円が必要)。

モンブランのイラストが描かれた看板が目印
モンブランのイラストが描かれた看板が目印

カフェとは異なる、純和風の雰囲気漂う宿坊で楽しむモンブラン作り体験。小田巻でペーストを絞るのがとても楽しく、たくさんあるトッピングをどう飾ったらおいしそうに見えるのか、ワクワクしながら作ることができました。体験の帰りには善光寺の仲見世をぶらぶら歩いて、おいしい余韻をかみしめましょう!

■信州善光寺 薬王院(しんしゅうぜんこうじ やくおういん)
住所:長野県長野市元善町657
TEL:026-232-8901
定休日:無休

「お箸でつくるモンブラン」体験
営業時間:14〜16時
料金:1650円
所要時間:30分〜1時間
予約方法:電話またはwebサイトより、2日前の17時までに要予約


Text:塚田真理子
Photo:松本千尋


●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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