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風邪の撃退法【医師がやっている4つの感染対策】 今こそインフルエンザ、新型コロナを予防しよう

  • 2024.1.20
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新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類に移行して初めての冬。インフルエンザなども流行するなか、改めて知っておきたい感染対策。日々患者と接するため、自身の体調管理は欠かせないという大谷義夫先生に、実際に取り組んでいる感染対策を教えていただきました。

教えてくれたのは……医学博士 大谷義夫先生

PROFILE

池袋大谷クリニック院長、呼吸器内科医、医学博士。東京医科歯科大学呼吸器内科医局長などを経て、2009年に開院。近著に『1日1万歩を続けなさい』(ダイヤモンド社)。

大切なのは“風邪をひきそうな状況を作らないこと”

感染対策の考え方が変わってよかったけれど、風邪にかかることは増えてしまった……と感じている人も多いのでは。「23年の秋も、最初は新型コロナ、次にインフルエンザと流行しました。また大きな波がくるのか、それとも穏やかに過ぎるのか、予測するのが難しい状況です」と、大谷先生。

だからこそ、ひとりひとりが風邪やインフルエンザ、新型コロナへの理解を深めて対策をとることが大切といえます。
「風邪をひいてから、早く治すという方法は、実はありません。まずは、かからないための対策がいちばん。マスクや手洗いはもちろん、体を冷やしたり寝不足が続いたりという、風邪をひきそうなシチュエーションを避けることも大切です」

大谷先生も実践! 今すぐできる感染対策4選

【対策 1】 マスク、手洗いは怠りなく

飛沫感染、エアロゾル・空気感染を防ぐのにはやはりマスク。人混みや混雑した電車に乗るときは、感染対策として続けたいもの。
石けんでの手洗いは、ウイルスの外側にあるエンベロープという脂質を壊すので、有効な感染対策。石けんをきちんと泡立てて手のひら、手の甲、指の間、爪先、手首を30秒以上かけて洗います。洗った手はペーパータオルで拭くのがいいでしょう。

【対策 2】 室内は加湿をし、のどを温める

インフルエンザウイルスの生存率を調べたデータでは、同じ20.5~24℃の室温でも、湿度22%のときと湿度50%前後のときでは、湿度が高いほうがウイルスの生存率が低いという結果があります。
部屋を暖かくし加湿するのは感染対策に有効。のどの奥でウイルスを出すはたらきのある線毛も、暖かく湿度があるほうが活発になるので、外出時にはマスクでのどを温めるのもいいでしょう。

【対策 3】 こまめなハミガキは有効

「私は、1日4~5回ハミガキをします。インフルエンザの予防に、口の中を清潔に保つ必要があるからです」。
インフルエンザウイルスは、鼻やのどの粘膜から体に侵入します。はじめは膜に覆われていて悪さはできないのですが、口の中の細菌が出す酵素のはたらきによって、インフルエンザウイルスが粘膜に侵入しやすくなります。朝、寝る前と食後にはハミガキ&フロスをするとベター。

【対策 4】 うがいは水でガラガラとブクブク

京都大学の研究では、外出後に「うがいをしない人」「水でうがいする人」「うがい薬でうがいをする人」を比べると、水でうがいする人がいちばん風邪にかからなかったそう。
先に、口をゆすぐ「ブクブクうがい」で、口の中のウイルスを吐き出し、次に「ガラガラうがい」で、のどについたウイルスを吐き出すという、2種類のうがいを組み合わせて。また、風邪予防には水うがい、風邪をひいたあとはうがい薬がいいでしょう。

edit & text: Ema Tanaka illustration: Kayo Yamaguchi web edit:Mina Ota
リンネル2024年2月号より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

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