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福士蒼汰さん「仕事も上手くいくのがいい恋愛」。ドラマ「アイのない恋人たち」に主演

  • 2024.1.17

福士蒼汰さん(30)が主演するドラマ「アイのない恋人たち」が、1月21日(日)からABCテレビ・テレビ朝日系でスタートします。恋愛偏差値の低いアラサー男女7人が織りなす物語で、福士さんが演じるのは33歳の売れない脚本家。仕事しか頭になく、「3回会った女性とは連絡を断つ」と決めている“愛のない男”です。見どころを伺うとともに、本作のテーマである、愛や人とのつながりについて聞きました。

リアルな30代を演じて

――近年は、ダークヒーローものに、時代劇、海外ドラマとさまざまな役柄を演じている福士さんですが、今回新たなチャレンジだと感じる部分はありますか?

福士蒼汰さん(以下、福士): ドラマ「大奥」や「弁護士ソドム」など、最近はエンターテインメント性の高い、キャラクターの濃い役柄を演じることが多かったので、今作のような、リアリティのある30代の群像劇は、新鮮です。今の自分が生かせるというのは、ある意味チャレンジングだとも感じます。

朝日新聞telling,(テリング)

――福士さん演じる脚本家・久米真和は、「人を勇気づける映画をつくる」という夢を追う一方で、恋愛には全く無頓着であるなど、複雑さを抱えた人物だと感じます。真和をどのように分析しましたか?

福士: 真和は、脚本家という仕事をすごく崇高なものだと思っているんです。だから、自分が納得するまでやり遂げないと気がすまない。そのためには、恋愛なんて面倒なものに時間を費やしている暇はないし、また友達とも距離を保ちたいと考えてしまう。それはすべて夢があるからこその行動だというのは、よくわかります。真和にとって、仕事と人間関係は、同列に並ぶものではないんだと僕は捉えています。

――福士さん自身も、仕事に集中しなければいけないときや、プレッシャーを感じているときなど、真和のように人を遠ざけることもありますか?

福士: 僕は真和とは全く逆で、むしろ大変なときほど人と会うようにしています。悩んだり、考え込んだり、集中が必要なときでも、人と会うことで自分をフラットな状態に戻せるような気がするんです。もちろん、セリフを覚えるとか、一人でないとできない作業もありますが、特にクリエイティブな仕事をしているときは、いろんな人に囲まれているほうが、新しいアイデアが出てくることもあると感じます。

朝日新聞telling,(テリング)

恋愛に理想のバランスはない

――一般的に、夢の実現(仕事)と、恋愛(結婚)との両立が難しいと悩む人は多くいると感じます。理想とする人生のバランスなどがありますか?

福士: 理想のバランスというのは、ないんじゃないかなと思います。バランスを調節することを先に考えてしまうと、常にどちらかに気を遣わないといけなくなって、結局はうまくいかないような気がするんです。相手によってというところもあるから難しいですが、恋愛が、仕事を減速させる場合もあれば、ブーストしてくれる場合もあるのではないかと。恋愛することで仕事もうまくというのが理想だし、 “いい恋愛”と言えるんじゃないかな。

――このドラマでは、恋愛や人付き合いに臆病な男女が描かれていますが、現代社会では、SNSやネット上でのコミュニケーションが日常になった一方、生身の人間関係や恋愛を疎ましく感じる人も増えていると言われています。こうした状況をどうお考えになりますか?

福士: 今の日本では、ゲームとか漫画とか、エンタメが充実しているし面白いから、みんな外に娯楽を求めなくなってきたというのはあるように感じます。家にいれば安全だし、お金も使わないでいいし、それはよく理解できます。でも、そのせいでリアルな人間関係がないと悲観的になるよりは、逆にネットがあるからこそこれだけいろんな人とつながれるとも言えると思うんです。例えば、SNSやコミュニティで、同じ趣味の人を気軽に見つけることができるし、考え方によっては、むしろ出会いの機会は増えているとも言えるのかなと。そこから恋愛が始まるということも、十分に考えられるのではないでしょうか。

朝日新聞telling,(テリング)

――本ドラマでも、真和とヒロインの今村絵里加はマッチングアプリを通じて出会いますが、アプリでの出会いとリアルの出会いについて福士さんはどうお考えですか?

福士: 始まりがアプリであれリアルであれ、関係ないと僕は思います。リアルで出会ったからといって必ずうまくいくかと言ったら、そんなことはないし、アプリで出会ったとしても、うまくいく人は数多くいる。今、身の回りに出会いがないのなら、マッチングアプリを使った方が出会いの数は増えるのは間違いないし、恋愛したいのであれば、試してみる価値はあると思います。

ただ、出会ったときに、その人をちゃんと見極める必要はあると思います。リアルであれば、自分以外の人にどう接するかとか、こういうときにどう振る舞うかとか、その人の機微を見ることができるけれど、マッチングアプリの場合、出会ったばかりでどういう人なのかを見極めるのは、なかなか難しいことですよね。そう考えると、リアルは出会うまでに時間がかかるけど、マッチングアプリは出会ってから時間がかかる。だから結局どっちもどっちで、いい恋愛ができるかどうかは、その人次第なのかもしれませんね。

ヘアメイク 甲斐学美(wani)

■秦 レンナのプロフィール
ライターやエディターとして活動。女性の様々な生き方に関心を持ち、日常の中のセルフケアや美容、ウェルネスをテーマに取材・執筆を続ける。また、ファッションやコスメブランドのコピーライティングなども手がけている。

■品田裕美のプロフィール
1983年生まれ。出版社勤務を経て、2008年 フリーランスフォトグラファーに。「温度が伝わる写真」を目指し、主に雑誌・書籍・web媒体での撮影を行う。

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