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Career Well-Being(キャリア ウエル ビーイング)って何?自分らしく働くための考え方

  • 2024.1.16

Career Well-Being(キャリア ウエル ビーイング)って何?あなたらしく働くための考え方

出典:シティリビングWeb

あけましておめでとうございます!心機一転、新しいコラムコーナーを頂戴し、今年も読者の皆様に有益なメッセージを発信していけたらと思っています。

キャリアカウンセラーの役割は様々ありますが、今回のコラムでは「Career Well-Being(キャリア ウエル ビーイング)」について解説します。Well-Beingという言葉は、世界保健機関(WHO)憲章に1946年に登場したのですが、日本WHO協会においては、「健康とは、病気でないとか弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、社会的にもすべてが満たされた状態」と定義されています。現在では、企業や働き方の在り方を議論する際の考え方の指針としても取り入れられ、Well-Being経営などのモデルが取りざたされるようになってきました。

出典:シティリビングWeb
プロフィール/西村麗子

フリーキャリアカウンセラー。著述家。

Association of Research for Career & Art (通称:アルカ)代表。

名古屋大学経済学部卒業後、(株)リクルートを経て独立。名古屋大学・名古屋市立大学元非常勤講師。延べ3000人を超える個人カウンセリング実績や、大学・企業・NPO・地域コミュニティでの300回以上の研修・講演・講義の登壇実績を持つ、多様な人の生き方・働き方を支援するキャリア支援のプロフェッショナル。 著書に「自分らしいキャリアを拓く羅針盤」「宇宙一楽しい発達凸凹ちゃんの育児ソリューション」

モチベーションやキャリアに関する目標を持てる状態

Career Well-beingという言葉も生まれ、「モチベーションやキャリアに関する目標を持てる状態」を指す言葉として広がりつつあります。コラムで度々発信して参りましたが、ここで使う“キャリア”は、職業だけではなく、子育てやボランティア活動、勉強などの自己研鑽活動も含めた広義の意味を含みます。長い人生を通じて一人ひとりが自身の価値観や働く意味を明確にしていられる状態を保ち続けられたときに、Career Well-beingが満たされていると言えるでしょう。

誰もが一人ひとりユニークでかけがえのない「個性」を持つ貴重な存在です。資本主義社会において、ともすれば人間は単なるコストとしてみなされ、大量生産大量消費の近代国家を支えた一律の人材育成が効率を高めていた時代においては、没個性、滅私奉公という形で、人間は単なる労働力とみなされてきました。2024年現在、時代は大きく流れ、個別最適化、個性最大化を是とする人間中心主義ともいえるような豊かな心、情緒、気持ちを尊重するアーティスティックな働き方も花開くような時代となりました。食べるために働く時代から、食べて働く時代への変化は、健康と安全とが満たされた豊かな社会を一部の国や地域では成されてきた事実です。

良い未来のための小さな行動を、今年も積み重ねて

貧困は減りました。しかし、格差は拡大し、戦争は無くなったように思えても紛争はあちこちで絶え間なく繰り広げられ、国内においてもまだまだ解決すべき社会課題が山積しています。それでも、私たちは概ね良い時代を生きることができています。

あなたが、あなたらしく働くために最も大切な考え方は、「自己を肯定して生き続ける」ことです。まずは、自分自身が誰かのために生きられるだけの健康と、なにがしらの能力を備えて持つこと。一人の力は小さいけれど、潜在能力までも含めて考えれば人の持つ可能性は無限大です。今年も私たち一人ひとりが少しだけのパワーアップを図ることができれば、山積した多くの課題も、緩やかに一つ一つ解決に向かうのではないかと希望を捨てずに願っています。

千里の道も一歩から。亀よりものろい歩みだとしても、歩みを止めさえしなければ、前へと進むことは可能です。過去の偉大な先人たちの知識や学問の結集としてのテクノロジーの力で、人口爆発の地球の未来を、希望に変えるか絶望に変えるかは、結局は「現在」の私たちの選択と行動の積み重ねによるものだと言えるでしょう。

「らしさ」という「個性」を大切にしつつ、少しでも良い未来のための小さな行動を、今年も幸せに積み重ねていけたら嬉しいですね。

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