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「とにかく寒い…」被災地から見える冬の災害の備えは 加えてほしい意外なアイテム

  • 2024.1.14
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災害は時を選ばずにやってきます。

それがもし、北海道の真冬だったら…。

能登半島地震による石川県内の死者は200人以上にのぼっています。

多くの住民が、体育館などでの避難生活を余儀なくされている今…。

1月5日、札幌市は避難所の寒さ対策として、災害用に備蓄している約1万2000枚の寝袋を被災地へ送りました。

札幌市の地震被害想定では、冬の早朝に月寒断層を震源とする大地震が起きた場合、最大の死者数は4900人、このうち凍死者がおよそ4000人としています。

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直下型地震想定CG(札幌市提供)

気候も不安定になり、寒さが一層厳しくなる今の季節。ひとりでも多くのひとが、災害を”じぶんごと化”して考えるきっかけに繋がりますように。

Sitakkeでは、【特集】秋冬の”じぶんごと”防災で、北海道で暮らす私たちの、こころと身体を守るための「防災の知恵」 を考えていきます。

とにかく大事な「寒さ対策」

災害支援活動を行っている日本赤十字北海道看護大学の根本昌宏教授は、冬の避難生活で大切になってくるのが「寒さ対策」だと言います。

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私たちの記憶に新しい胆振東部地震。

あのときの生活が、冬になったら…そんな想像をしてほしいといいます。

根本教授らは、 毎年、“真冬の避難”を想定した演習を実施しています。

2023年1月には堀内大輝キャスターも参加して、「寒さ」の恐ろしさを実感しました。

冬に災害に見舞われ、自宅に残る「在宅避難」をする場合、気を付けなければいけないことがあります。## 在宅避難に車中泊…北海道だから注意すること

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冬の災害…自宅に残る「在宅避難」をしたときに気をつけてほしいことは、まず、暖を取ろうと炭や練炭を家の中で使用すること。

東日本大震災のときにも実際に報告があったといいますが、一酸化炭素中毒の危険があります。

また、胆振東部地震で深刻だった「ブラックアウト」。

これをきっかけに発電機を備えた家庭も多いのではないでしょうか。

根本教授は、「発電機は必ず屋外で回し、ガレージの中でも回さないように」と注意を呼びかけます。

また、車の中で過ごす“車中泊”も、真冬の北海道では考えない方がいいと根本教授は言います。

エンジンをかけていて、マフラーが雪で埋まると、車内の一酸化炭素は「あっという間」に致死量まで充満します。

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さらに、根本教授からはこんな指摘も。

「車の中はエンジンを切ると寒いです。窓からくる冷気をきちんと対処しておかないと、冬の車中泊は私は不可能だと思っています」

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そして、避難所へ行く場合、「非常持ち出し袋」を用意している人も多いと思いますが、寒さ対策として“加えておくべき物”があります。

今、能登の地震で避難所の悩みのひとつが、 床の冷たさ
特に寝る場所の床の冷たさを解消するには、キャンプで使われる冬用の寝袋が有効だといいます。

そのうえで、日本赤十字北海道看護大学の根本教授は、「私たちが寒さを感じるのは手先、足先がまず最初。なので貼らないカイロで、手足を温めるのが一つの手段」といいます。

さあおさらい!加えてほしいアイテムは

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避難生活が続くなかで、健康を保つために大切なのが、
T:トイレ
K:キッチン=食事
B:ベッド
とされていますが、さらに冬は、 W:ウォーム=暖房 が欠かせません。

ただし、発電機や練炭を室内や車庫で使わないこと。

また、暖房機器を使う時は十分に換気してください。

冬の災害では、 寒さで命を奪われる おそれがあります。

そこで、冬の間、非常持ち出し袋に加えてほしいのが以下のアイテムです。

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●毛布
●寝袋
●上履き
●使い捨てカイロ
●長袖の下着やタイツなどの着替え

これらを ビニール袋に入れる など、“濡れない対策”をすることも大事です。

濡れた衣類は、乾燥した衣類の4~7倍体が冷えるそうです。

能登半島地震の被災地では、寒さとの戦いが続いています。

私たちも「じぶんごと」で、改めて防災に向き合いましょう。

【特集】秋冬の”じぶんごと”防災

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年1月5日)の情報に基づきます。

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