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LGBTフレンドリーな結婚式を!マイナビウエディングが始動したプロジェクトとは

  • 2024.1.13
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9.7%、おおよそ10人に1人がLGBTQ+層に該当すると言われる現代社会。(電通グループ「LGBTQ+調査2023」より)

これは、日本の左利きの方の数と同程度だとも言われています。 日本ではいまだ、同性婚は法的に認められていませんが、結婚式やフォトウエディングなどに法律上NGはなく、LGBTQ+の方も当然サービスを受けることができます。 しかし、ウエディング業界にはそもそも独自の慣習が多く、現場では「自分の発言が失礼にあたらないか不安」「どんな準備をしたらよいか分からない」などといった課題も。 そこで今回は、マイナビウエディングが発表した「ウエディング業界のLGBTQ+理解増進プロジェクト『OVER THE RAINBOW WEDDING』」を起点に、LGBTQ+の当事者カップルをとりまく結婚式事情について、考えていきます。

LGBTQ+理解増進プロジェクト

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このプロジェクトは、2023年11月22日にマイナビウエディングが結婚式場やジュエリーショップなど“ウエディング関連企業にむけて”始動しました。 すべてのカップルに『ふたりらしいウエディング』を経験してほしいというマイナビウエディング立ち上げ当初からのポリシーをもとに、LGBTQ+の方々の結婚式を応援する際の指針となるハンドブックの制作や、企業向けセミナー、研修などを通じて理解増進を図っています。 『LGBTQ+の方々の結婚が当たり前の選択肢となり、特別視されなくなる日を見据え、ウエディング業界全体で応援していきたい』と語った担当者。 その背景には、ある一人の当事者の存在がありました。

2015年からLGBTQ研修を

マイナビウエディングがLGBTQ+に関した取り組みを始めたのは、2015年。 当時、実は編集部に当事者の方がいました。 彼女がカミングアウトしたタイミングで、「当事者の人たちは実はこんなことに悩んでいる」「なにかウエディング業界としてもできることはないか?」と課題を投げかけたそうです。 その後、相談を受け付けるサロンで同性カップルからの問い合わせは何件かあったものの、“前例がないから”と式場から断られてしまうケースも。 そこでマイナビウエディングは「自分たちだけで解決できるわけではない、ウエディング業界全体を巻き込もう」と長期的なプロジェクトの計画がスタートさせました。

ウエディング業界の現状

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まずマイナビウエディングでは、ウエディング関連企業へアンケートを実施。 すると、職場でのLGBTQ研修が行われている企業は20%にも満たず、さらに「LGBTQの方々に対して適切なサービスを提供できているか」という質問には、60%を超える企業から「思わない」「あまり思わない」といった回答がありました。 マイナビウエディングの担当者は、 「元々、結婚式は法律に縛られているものではありません。なので“できないっておかしいよね”と。時代の流れとともに世間の意識も変わってきているのを感じていたので、ウエディング関連企業へ向けて同性カップル当事者へ直接質問ができるセミナーを開催しました」と語りました。

セミナー当日は……

セミナーの内容は、LGBTQ+に関する基礎知識から、当事者の声を聴ける機会の提供など多岐にわたるものでした。 当日の様子を、担当者は 『接客をする上で「当事者の方がどういう心理状態なのか、聞きたいけど聞きづらい」という課題を大きく感じました。 セミナーは大変盛り上がり、1時間では足りないほどでした。』と振り返ります。 実際、セミナー後のアンケートには、98%の企業が「考えるきっかけになった」と回答。 他にも、 『今すぐできることが知れてよかった!』 『「特別扱いをしてほしくない。」「当たり前のように扱って欲しい」というニーズを知れて良かった』など、参加企業から高い満足度が得られたようです。 『知識を持っていると、それだけで心が軽くなりウエディングの本質的なサービスを提供できるはず』だと、担当者もセミナーに手応えを感じていました。

質問を網羅したハンドブックを制作!

1時間では質疑応答がおさまりきらず、大盛況で幕を閉じたセミナー。 マイナビウエディングでは、より包括的な学びとなるよう、トランスジェンダーカップル、男性同士のカップルにも取材を行い、セミナーの内容をまとめたハンドブックを制作。 このハンドブックはD&I検定を主催する株式会社JobRainbowが監修し、誰でもマイナビウエディングのHPから無料ダウンロードが可能です。

LGBTQ+フレンドリーなウエディング関連企業検索サイトをオープン

さらに、LGBTQ+の方々が気軽にLGBTQ+フレンドリーなウエディング関連企業と出会える場として、特設サイトもオープン。 北海道から沖縄、さらには海外まで各地域のLGBTQ+フレンドリーな結婚式場やジュエリーショップなどを検索することができ、随時追加していく予定です。

ウエディング業界で起きている変化とは……

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意識が変わってきているというウエディング業界。 具体的な取り組みには、いったいどのようなものがあるのでしょうか。 マイナビウエディングのハンドブックの中から、その一部をご紹介します。 結婚式場編 ●「新郎新婦」という呼び方に捉われない ●親族控室の表記は苗字でわかりやすく ●衣装、ヘアメイクを選べるような工夫を ●トイレはおふたりが選べるご案内を ジュエリーショップ編 ●メンズ、レディースの呼称を見直す ●性のありかたに関係なく、好きなデザインが選べるご案内を 最愛のパートナーとのかけがえのない瞬間をサポートする立場として、細かなところにも配慮を施しているようですね。

課題を業界全体で共有

実際に多様性を重視してみて感じたことを、マイナビウエディングの担当者は以下のように話しました。 『例えばドレスでいうと、気持ちだけではどうにもならないですよね。女性のからだをしていてスーツが着たい人も、男性のからだをしていてドレスを着たい人もいると思います。コスト面やどう手配すれば?といった課題はまだまだ山積み。しかし、マイノリティの方の結婚式が増えれば増えるほど、細かな対応ができるようになっていくのではないか……、課題を業界全体で共有して解決していきたいですし、そう期待しています。』

最後に……

『LGBTQ+の方々の結婚が当たり前の選択肢となり、特別視されなくなる日を見据え、ウエディング業界全体で応援していきたい』と語ったマイナビウエディングの担当者。 すべてのカップルに『ふたりらしいウエディング』を経験してほしいという設立当初からの想いが、今業界全体の改革を後押ししています。 皆さんはこの取り組みを、どう感じましたか? 次回は、女性から男性への性別適合手術を終えた彼との結婚式を控える、あいたむさんへのインタビューをお届けします。 (MOREDOOR編集部)

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