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チャールズ3世在位1年記念のドキュメンタリー、放送直後から900件ものクレームが殺到した理由とは?

  • 2024.1.12
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クリスマスシーズンに、イギリスではチャールズ3世在位1年目を振り返るドキュメンタリー番組がテレビで放送された。しかしながらその内容を不快に感じた視聴者もいたようだ。

戴冠式当日、バッキンガム宮殿のバルコニーでのチャールズ3世とカミラ王妃。(イギリス、2023年5月6日)photography: Getty Images

BBC Oneチャンネルで番組が放送された12月26日から12月31日までに寄せられた正確なクレーム数は897件。このドキュメンタリー番組、「チャールズ3世、戴冠の年」はエリザベス女王の息子の戴冠式の舞台裏に迫り、イギリスの君主となってからの一年を取り上げたもの。数々の独占映像、「ファーム」と呼ばれる王室のメンバーや、その他著名人の貴重なインタビューが散りばめられた番組は、しかしながら視聴者からの大量クレームを生じさせた。2024年1月6日の「デイリー・エクスプレス」紙の指摘によると、クレームが起きた理由はあからさまな王室びいきの内容にあるようだ。

同紙によると、BBCはクレームに対して次のように反論している。「一部の視聴者から、番組の内容がポジティブすぎるというクレームをいただきました。この番組は、新たに国王が誕生し、この国で70年ぶりの戴冠式を迎えるという、歴史的に重要な時期を扱った単発の観察ドキュメンタリーです」。同テレビ局はさらに、普段見ることのできない君主の素顔の数々に接する機会を得たことは認めながらも、自局番組に対する「編集コントロール」はきちんとなされていると主張した。

戴冠式

その一例として、「BBC Oneの別な番組である『パノラマ』では、王室の財政や体制を分析し、さらにラジオ4局では、英国に王室が必要かどうかの討論をおこない、その将来を考察しました」と、王室を取り上げたBBCの他の番組について述べ、BBCは、プロパガンダに陥ることなく、王政にまつわる幅広いテーマやニュースを取り上げるという本来の使命をまっとうしていると結論づけている。一方、「ガラ」誌は、今回のBBCのドキュメンタリー番組批判に先立ち、5月6日のチャールズ3世の戴冠式自体、クレームが多かったことを指摘している。戴冠式の中継放送後、合計8,421件のクレームが寄せられたが、クレームの多くは式典における多様性の欠如、つまり「白人ばかり」というものだった。

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