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35歳を過ぎると崩れ始めるボディライン....効率的に変えるトレーニング方法は?

  • 2024.1.11

年齢とともに筋肉の量は落ちていき、張りも衰えていく。当然ながら運動をするのがこの問題を回避する最善の方法だが、目に見える成果を上げるにはいくつかのポイントがある。

ボディラインに見える変化を起こすにはどの筋肉を鍛えたらいいの?photography: Catherine Falls Commercial /Getty Images

35歳を過ぎると、自然なことではあるが、多くの人が恐れる現象が起きる。筋力の低下だ。筋肉を作るのに必要なタンパク質は、歳とともに体内でうまく合成されなくなっていく。さらに運動不足、座りっぱなしの仕事やバランスの悪い食事は、この衰えを加速させてしまう。

それを解消するには筋力強化が必要だ。しかし人によっては運動を始めても、ボディラインがシャープにならない人もいる。それなりに頑張っても、だ。

スポーツコーチのジュリー・ピュジョル・ブノワによると、問題はどの筋肉をどう刺激するかにあるそう。ではボディラインが変わったと実感するためには、どこに的を絞ったらよいのだろうか?

上半身と下半身の総合的なボディメイク

効率的な筋力強化を妨げるありがちな間違いとして、身体の一部だけをワークアウトする人がいるとスポーツコーチは言う。

「多くの女性は腹筋やお尻の筋肉など、セルライトが付きやすい箇所のエクササイズに集中しがちです。しかし、そうすると反対側の筋肉である拮抗筋(きっこうきん)を見落としてしまいます」と専門家は説明する。

その結果、全体的なバランスが悪くなってしまうのだ。たとえば腹筋ばかりワークアウトして背筋を鍛えないと、お腹は出たままになってしまう。

特定の筋肉ばかりに集中すると、左右非対称になり、体力がつかない場合もある。「腕や背中を鍛えないと重いものを持てませんし、足が弱いと柔軟性やしなやかさが失われます」とジュリー・ピュジョル・ブノワはまとめる。

もし本当にボディラインを変えたいけれどトレーニングにかけられる時間が限られているのならば、ベストな方法は30分ほど身体全体を使うサーキットを行うことだ。多関節運動、すなわち一つのエクササイズで複数の筋肉を使う動きを取り入れよう。

同じサーキットを1度に4回、週に2-3度行えば1カ月で成果は現れるだろうとジュリー・ピュジョル・ブノワは約束する。

お尻と脚の形は整えやすい

もう一つ、効率的にボディメイクを方法としては、トレーニングを下半身から始めるやり方が挙げられる。「お尻と脚の筋肉は大きな筋肉なので、その分強く、他の部分よりメイクしやすいです」とジュリー・ピュジョル・ブノワは説明する。

最も効率的にこの部分をボディメイクするためには、お尻の筋肉、ハムストリングス、大腿四頭筋、ふくらはぎ、腰回りを同時に使うランジやスクワットなどのエクササイズがある。正しい姿勢で行えば、さらに腹筋まで使うことができる。

「理想的には、15回アップダウンを行ってから、ダウンのポジションで4回バウンドし、これをさらに3回繰り返すことです」とコーチはアドバイス。この一連の動きがマスターできたらウェイトやケトルベルを追加することで「筋肉に刺激を与え続け」、効率よくワークアウトすることができる。

お腹には筋肉を鍛えつつ有酸素運動

身体全体を丸く見せてしまう、下腹部の"ぽっこり"を撃退するには、無論、腹筋強化のトレーニングに力を注がないといけない。とはいえ、この筋肉は実は強化が難しいのだ。

ジュリー・ピュジョル・ブノワは、クランチ(横たわって膝まで上半身を持ち上げる動き)をやめて、代わりにインナーマッスルを使うピラティスのハンドレッドのようなエクササイズを行うことをすすめる。仰向けで背中はマットに付けて頭と足を浮かせる。腕は身体の横で手のひらは床に向ける。息を吸いながら手を上下に5回素早く動かし、吐きながら同じように5回手を上下に動かす。これを10回繰り返す。

別の選択肢としては、プランクだ。うつ伏せに横たわり、ひじを肩の真下で立てる。足を伸ばし、脚の間は少し開ける。背中を板のようにまっすぐにすることがポイントだ。おへそを背骨にくっつけるイメージでお腹を持ち上げながら、腹式呼吸で呼吸をする。

この部分においては、筋肉の強化のみにフォーカスしないように気を付けよう。「腹筋を鍛えるだけでは、奥の筋肉は強化されますが、その上に乗っている脂肪をなくすことはできないのです。そのためにはバランスのとれた食事と有酸素運動が必須です」とスポーツコーチは念を押す。

有酸素運動の有名どころで言えばランニング、早歩き、ローイングマシーンやサイクリングマシーンだ。

三頭筋も忘れずに。

お腹や下半身にばかり集中すると、胸部、肩や腕などの部分を見落としがちだ。上半身で最も忘れがちなのが三頭筋。腕の後ろ側にあり、使わなければ歳ともに緩んでくる部分だとジュリー・ピュジョル・ブノワは解説する。

この緩んで伸びてしまった皮膚の部分、フランス語では「ダブル・バイバイ」や「コウモリ腕」と呼ばれている、いわゆる二の腕の"ふりそで"肉は、よく知られているシンプルなエクササイズで無くすことができる。腕立て伏せだ。「肩の下に腕を置き、身体を上下することで二頭・三頭筋、三角筋と胸筋を同時に鍛えることができます」とスポーツコーチは説明する。12回の上下を4シリーズ行おう。

姿勢も重要

筋肉の強化以外に良い姿勢も全体的なスタイル向上に貢献する。「巻き肩+猫背のコンボよりも、ちゃんとした姿勢の方がイメージも良くなるのは、ダンサーの身体のラインを見れば一目瞭然ですよね」とジュリー・ピュジョル・ブノワは指摘する。「そのため、Fit'Balletやバーオソルなど、バレエの要素を取り入れたレッスンはぜひ試していただきたいです」

バレエの服装がお好みでない場合、ピラティスはこの観点からもとても良い選択肢だ。ピラティスの動きは腹部のインナーマッスルを鍛え、姿勢も改善してくれる。

「ピラティスではお腹を引き込んで、より深く呼吸をし、身体を伸ばす方法を学びます。エクササイズは取り入れやすく、早く覚えることができるので、日常生活の中で腰を反り過ぎず曲げ過ぎず、ニュートラルポジションで過ごすことができるようになります」とスポーツコーチは締めくくった。

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