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中学受験直前に“まさか”「取り返しがつかない失敗をしてしまった」母親の懺悔

  • 2024.1.14

なぜ地方から中学受験するのか

なぜ地方から中学受験するのか
なぜ地方から中学受験するのか

1月に入り、中学受験がいよいよ本格化してきました。首都圏最大規模の中学受験用の公開テストを行う「首都圏模試センター」のデータによると2015年から首都圏中学入試の「私立・国立中学校の受験者総数」は増加の一途を辿り、2022年の私立・国立中学校の受験者数は5万2600人。前年より1500人増加、受験率は17.86%と過去最多・最高を記録しています。

私立中学校を併願受験していない「公立中高一貫校のみの受験者」を合わせると2023年は首都圏の小学6年生のおよそ「4.65人に1人」が中学受験を経験した結果になります。

首都圏では小学校低学年のうちから学習塾に通い続ける子も多く、送迎、お弁当作り、通塾の費用負担、日々の宿題のチェックなど、保護者の負担は決して軽くはありません。首都圏の入試は埼玉が最も早く1月中に行われ、東京・神奈川の学校の入試は2月1日~3日に主に行われることから、まさに今この瞬間が、受験生とその保護者にとっては大切な時期だといえるでしょう。

首都圏以外でも、中学受験が1月から始まっています。

地方在住のAさんは、現在、長男が中学受験の真っ最中だと言います。Aさんのお子さんは地元の私立中学校以外にも県外の中学校を何校か受験する予定だそう。通う塾には、県外の難関中学校受験を目標としたクラスがあり、受験時期になるとこの難関中学校を受験する生徒のためにバスツアーを組んで塾講師が受験会場まで連れて行くのだそうです。難関中学校への合格実績をあげて優秀な生徒を多く呼び込みたいという塾側の思惑もあるのでしょうか。実際、Aさんのお子さんは「行きたいから県外受験するわけではない」と言います。

「私の息子が通っている塾では、県外の難関中学校に合格しても、実際に行く人は稀。県外受験をしたほとんどの子は、地元の私立中学校に進学します」(以下Aさん)

では、そこまでして県外の難関中学校を受験する必要はあるのでしょうか。

「本番の試験の雰囲気に慣れさせたい、という理由がもちろんあります。

正直に言いますと、私が住んでいる県では一番試験のレベルが高いと言われている進学校でも、R中学を始めとする県外の難関中受験で必要とされる勉強量は必要ないと思います。県外受験への挑戦は息子の意志です。本人は勉強が好きなので、どこまで自分がやれるか、試してみたいのだと思います」

そんなAさんですが、昨年の年末に、息子さんにいくら謝っても謝りきれない程の大失敗をしてしまったと明かします。

Aさんが犯した大失敗とは?

Aさんが犯した失敗とは?
Aさんが犯した失敗とは?

「息子は九州のR中を目指しており、昨年中にツアーの参加を申し込みました。本人も憧れのR中合格を夢見て試験対策をしていたんです。

R中の受験料納付の締め切りが12月の後半だったのですが、納付しようと思った日はちょうど夫が出張中。帰ってくる日がちょうど納付締め切り日だったんです。今思えば、私がさっさと行動していればこんなことには……」

手軽になったという出願環境とAさん自身の詰めの甘さが、悲劇を起こしたのです。

「夫が帰ってきてから納付の手続きをしたらいいや、と軽く考えていたのです。これは子どもが受験生になって初めて知ったのですが、最近の受験って出願が簡単なんです。多くの学校がインターネット出願できるサイト経由で簡単に出願でき、受験料もクレジットカードでパパッと納付できちゃう。

夫の帰宅後、夫のクレジットカードでいざ受験料を支払う手続きをしようとしたところ、サイトから出願する予定の中学校の名前が消えてたんです。『まさか』と、急いで自分のスケジュール帳を確認したけど、納付締め切りは今日までと書いてある」

「え、今日までのはずでしょ?と頭が真っ白になりました。震える手でその学校のホームページを確認してみたら、私がスケジュール帳に書いていた日付の1日前が締め切り日になってたんです。よくよく考えたら、まだ今年の受験日程が正式に出ていない時点で受験日程を調べていたんです。つまり、前年の入試に関する納付締め切り日を今年のものだと勘違いしちゃってたんですね」

この勘違いが当然認められることはなかったAさん。自分のミスでR中学校の受験ができないと告げた際、息子さんはショックで涙を流していたそうです。

「息子本人は、私より早く気持ちを切り替えており、東京の中学校の受験も視野に入れています。息子には謝っても謝りきれません。せめて本人が納得できる形で中学受験を乗り越えられたら」

中学受験のために子供たちが取り組んでいる勉強時間は決して短くはなく、特に試験直前は長時間机に向かって勉強しているそうです。

「受験直前のこの冬休みは、お弁当を持参して1日8時間塾で勉強していました。新学期も始まり受験勉強に割く時間が限られていますが、全力でサポートしたい」と、Aさん。

その頑張りとAさんのサポートが奏功したのか、先日、Aさんの息子さんは、無事に愛媛県の難関中学校の合格を勝ち取ったそうです。今後関西圏、首都圏、地元と受験予定があり、Aさん親子の中学受験はまだ始まったばかり。

一方、昨年お子さんの中学受験を経験した東京在住のBさんは振り返ります。

「受験前は学校が終わって毎日21時半ごろまで塾で勉強していました。学校が休みの日は昼分のお弁当は本人に朝持たせ、夕方までに親が夕飯分のお弁当を塾に持って行くんです。帰ってきたら夜食も用意したり。高校や大学受験とは違うサポートが親に求められていました」(Bさん)

Bさんは「入学金を納めるまでが中学受験」だと言います。

「合格をいただいた後の入学金の入金にも期限がありました。滑り止めに合格して、入学金を払うか迷っている間に本命校の受験日を迎え、バタバタして納付を忘れた、ということがないようにスケジュール管理は徹底したいですね」(Bさん)

Aさんのような「まさか」という事態が起こらないよう、保護者も最後まで気を引き締めて臨まなければならないようです。

(LASISA編集部)

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