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他人の愚痴を聞くのがしんどい。メンタルをどう保てばいい?【2023年ピックアップ①】

  • 2024.1.10
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Sitakkeで好評の連載「満島てる子のお悩み相談ルーム」。

読者から寄せられたお悩みに、ライター・満島てる子さんが一緒に頭を抱える連載です。
2023年11月に、記念すべき【50回目】を迎えました。

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ライター・満島てる子

これを記念し、満島てる子さんに「2023年最も印象に残った記事【BEST3】」を選出してもらいました!
3回に渡って再配信します。

***
今回は、「エピソードがカオスよランキングベスト1」のご紹介です。
選ばれたのは…2023年10月に配信した「他人の愚痴を聞くのがしんどい」お悩みをテーマにした記事です。

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満島てる子さんによる選評

文中に妙ちきりんな体験談を挟み込みがちだということは、読者の皆さんは、あたしの癖としてもう既にご存知というか、コラムが更新されるたびに「おいおいまたなんか載ってるやん」と、生温かくそうしたエピソードを見守っていただいているかもしれません。

この回は、「他人の愚痴を聞くのがしんどい」という方のお悩みに対して、その交わし方をあたしなりに紹介し
ようと、至って最初は真面目に書き始めたはずだったのですが……。

結果、愛しい人からの誕生日プレゼントが焼肉屋の網、バレンタインデーのお返しがスーパーのカートだったという自分の話(どちらも実話)が、やたら目立つことに。

お手紙送ってくれたみさっちゃん、めんくらってたらごめんなさいね!
果たして参考になったのか、今でも心配です。笑

もし「あたしのほうがもっとやばいプレゼントもらったことある」という人いたら教えて〜。
仲良くなりたいわぁ。

***

以下、再掲です。

読者のお悩み「「他人の愚痴を聞くのがしんどい。どうしたらいい?」

Sitakke
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やぁだ!そんな憧れだなんてちょっとぉーーー!
嬉しすぎて、地獄の業火に飛び込んじゃいそう!(???)

みさっちゃん、新潟の方なのね。こんな北の果ての女装を見つけてくださって、しかもお手紙までくださるなんて。どうもありがとうございます!
さてさて、身近な人からの愚痴ねぇ。こりゃまた誰もが直面しそうなお悩みだこと。
誰かの「ちょっと聞いてよぉ」にビクッとした経験がある人、読者の皆さんの中にもきっとたくさんいることでしょう。他人の負の感情に触れることって、結構な心理的負荷が発生するから、おいそれと取り組めるわけじゃないもんね。

にもかかわらず愚痴る人の中には、割と気軽なノリでモヤモヤのかたまり、遠慮なくスパイクサーブで打ち込んでくる人いますよね。

お手紙を読んでて「多分、相手は聞いて欲しいだけ」にめちゃくちゃ笑ってしまったんだけれど、「リベロに徹してレシーブするのも大変なんだからねぇぇぇぇ!!!!」って血眼で叫びたくなっちゃう時、あたしにももちろんあったりします。

しかもさ、よりにもよって愚痴ってバリエーションが豊か。
職場の愚痴、恋人の愚痴、共通の知人の愚痴、まじで他愛もないなにがしかの出来事に関する愚痴と、生きてりゃ生きてるだけ多種多様なパターンが出てきちゃうわけで。
誰かが何かをしているだけで雪だるま式に出現するわけじゃん?
そんなところもあいまって、まぁなおさらに恐怖よね。「今回はいったい何飛んでくんの!?!?」みたいなね。

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かくいうあたしも、じゃあ愚痴を吐いたことがない人間ですと言えるかというと、そんなことをのたまおうものなら、その瞬間にきっと口が裂けるレベルの天罰がくだる気がしますが。笑

とはいえやっぱり愚痴をこちらが聞く立場となれば、気心知った仲であったり、波長の合う方だったりしないと、場合によっては、みさっちゃんの書いてくれているように「聞くだけの元気ないわ」とジト目で相手を見つめてしまうこともあったりするのよね。とほほ。

(プライベートではもちろんそうだし、じゃあ自分の仕事はどうかってなると、誰かの話を聞くのがその労働の本質に一部食い込んできている「飲み屋」をなりわいにはしているんだけれど、そうわかっていながらどうしても「今日は無理!」ってなったりする夜もあります。)

モヤモヤをぶつけられることで発生するモヤモヤとなれば、もうドミノ式なわけですが。
このドミノ、確かに他の皆さんはどうやって止めているのかなぁなんて、純粋に知りたくなったあたしなのでした。

あたしなりのAnswer

ただね、あたし割と本気なんだけど、この“愚痴ドミノ”って上手く使えば、相手ともっと仲良くなるいいきっかけになるんじゃないかって思うのよ。

てなわけでここからは、みさっちゃんリクエストの「どのように自分のメンタル保って」るかについても書くつもりで、この「愚痴ドミノの有効活用」についてちょっとお話しさせてください。

あのね、みさっちゃん。
あなたもさ、割といろんな愚痴のタネというか、誰かに吐露したくなっちゃうような強めの話題、持ってたりしないかしら。

もし持ってる場合はね、それらをきちんとストックしておくというか、なんならリストアップするぐらいしてちゃんと仕込んでおくと、いつか誰かに愚痴を聞かされて「はぁ〜つまらん」と感じちゃった時に、使える日が来るんじゃないかって思うの。

あたしね、よくお店とかでやってるんだけど……。
例えば、ご来店いただいたお客さんが「あたしの彼氏ぃ、誕生日プレゼントに欲しいもの買ってくれなくてぇ」って愚痴を吐き始めたとするでしょ(あたしは「いいじゃんか、それで心がこもってりゃぁ何でも」って心の中では多分考えちゃうんだけどね)?

そしたらね、そこにそれをはるかに超える情報量のエピソードか、似たような種類の体験談をタイミングを見計らってぶつけるの。
そうすると、愚痴り始めた相手の脳みそがふわっと和らいで、割と高確率で話の話題を別の方向に持っていけるような気がするんです。

この場合はあたしだったら、「そうなんだ〜、それで思い出したんだけどあたしね、誕生日プレゼントが焼肉屋の網だったことがあるんだけどぉ……(詳細略)……」って話すと思うの(何言ってんの?!って感じかもだけど、これ実話です)。
これでお客さんはひと笑い。その後、たいてい彼氏とのことはどうでもよくなってたりする。

モヤモヤを真正面から受けてこっちがモヤモヤする前に、別のドミノを間に噛ませて流れを変える。こうすることで望まぬ愚痴を投げつけられたとしても、話し手を不快にさせることなく、自分のメンタルを守ることができる。
みさっちゃんにはぜひ、この作戦を実行してみてほしいと思います。

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もちろん、みさっちゃんは、誕生日に焼肉屋の網はもらったことないだろうし(誰か同じ経験したことある人いるのかしら……いたら教えてほしいぐらいよ)、もしあなたの言う「身近な人」が、家族レベルで日常を共にしている相手だった場合には、別のドミノのストックだってそう続かないかもしれない。
でもね、この作戦は試してみることが大事。それによって「愚痴を話す→聞く」という、相手とのそれまでの会話のルーティーンに風穴を開けることができるかもしれないから。

他人とのやりとりって、できる限り楽しくてストレス無い方がいいよね。そのためには、自分からその流れを先んじて作るのが吉。

みさっちゃん、ぜひイライラしすぎず、相手にいろんなドミノを仕掛けてみて。そして、その会話というドミノゲーム自体も、ぜひエンジョイしてもらえればと思います。
遠く北海道から、あなたのことを応援していますよ!

ま・と・め♡

というわけで、今回は「愚痴を聞く」ということについて考えてみました。
誰かのネガティブな気持ちに影響されることって、やっぱりそんなに心地よいものではないかもしれないけれど、そこからポジティブな方向性へと新たに創り出していくことは、あたしたちそれぞれの工夫次第でいけるものかもしれないわよね。

あ、そうそう、ちなみに。
途中で焼肉屋の網をもらう話をしたけれど、それ以上に衝撃的だったのは、バレンタインデーのお返しでスーパーのショッピングカートをもらった時だったかしらね。
泣きながら、まだ雪の残るすすきのの街をカート押しながら歩いたのは、いまとなってはいい思い出です。←

生きてると「嘘でしょ?!」ってことばっかり起きるわね。笑
これからもそんな自分の人生を、面白がって過ごしていきたいものです。
ではでは皆さん、Sitakkeね〜!

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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:ナベ子(Sitakke編集部)
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。LGBTパレードを主催する「 さっぽろレインボープライド」の実行委員を兼任。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。

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