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歳を重ねるほどヘルシーに美しく ひなの流"心とカラダを整える"10の美習慣

  • 2024.1.9

2013年にハワイに移住し、自然豊かな環境で現在は夫と3人の子ども、そして保護した動物たちと暮らす吉川ひなのさん。これまでのモデル・タレントとしての活動は言わずもがな、ハワイでのヘルシーなライフスタイルは多くの人から注目を集め、インスタグラムのフォロワーは65万人を超える。そんなひなのさんは流行のファッションやメイクで着飾ることとはまた違う、内から放たれるナチュラルな輝きが年々増している。今回はそんな彼女を作るさまざまな要素をたっぷり伺い、前編・後編に分けてお届け。前半の今回は心と体の健康美をキープする“習慣”について。自身で徹底的に調べ、熟慮し、選りすぐるという丁寧なプロセスを経て生まれた習慣からは、ひなのさんの価値観や人生観も垣間見えてきた。

新しい命を迎え、新習慣を築くことに

「心と体の健康をキープするための習慣はいろいろあるけど、やはり、“自分や家族、地球に優しく”が関係していることが多いです。私はオーガニックを好きになったり、地球環境を考え始めたことで、ライフスタイルが大きく変わり、新たな人生の旅が始まった感じ。

そもそも、私は自分で食べるものや着るもの、さらには自分のこともよくわかっていなかったし、ちゃんと考えることもしていなかったんです。でも、長女を授かってから、物事や自分自身について掘り下げて考える習慣が。結果、すべての出来事に『こういう過去があったから、こういう傷を負ったから、こういう背景があったから、こうなのね!』とわかるようになりました。そして、子どもを持ったことで、私がいなくなった後の世界も考えるようになり、サステナビリティやフェアトレードへの関心が強くなったんです」

自分の命よりも大切と思えるほど、愛おしい子どもの存在ができ、自分自身、ひいては地球環境にも関心を持つようになったというひなのさん。

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「妊娠中に『新しく生まれてくるこの命に、何を与えたらいいのか?』と思ったんです。今まで私はものを選ぶとき、それがどこで誰が作ったのかまでは知らなかったし、知ろうとも思わなかった。可愛いから、安いから、流行っているからなどの理由で選んでいたわけです。特に離乳食が始まる時期はこの思いが顕著に。穢れのない新しい命=子どもに何を食べさせればいいのか……、真剣に考え、オーガニックの食材を選ぶという習慣が生まれました」

この時期から、新習慣と共に自分との対峙も始まったという。

「『私って本当はどういう人間で、何が好きなんだろう』とよく考えるように。これまでいつも空気を読んで、無難な言葉を発してきたし、実は自分のことをわかっていなかったということに、気付いたんです。振り返れば、私は13歳の頃から芸能界に身を置いて、常に大人に言われること、仕事を優先して生きてきて、長年に渡って染みついた“当たり前”から逃れられなかった。当時、おかしい、苦しいと思っても、そこから違うところに脱する方法もわからなかったし、変化することへの恐怖感もありました。でも、子どもを授かったことで、私は大人からの指示に従う“タレントの吉川ひなの”ではなく、“この子の親、ひとりの人間なんだ”と思えたんです。だから、妊娠はいろんな意味で自分のターニングポイント。私にとっては、とてもラッキーな出来事でした」

その後、家族と一緒に自分たちの生き方や地球環境などを真剣に考え、行動に移していくことで、家族はもちろん、自分自身との絆も深まっていったと言う。そして、導かれるように今のライフスタイルや習慣に辿り着いたとも。

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「周りから批判されたとしても、自分が信念を持って一つひとつをチョイスしてきたから、次はこれがしたい、これは要らないなどがクリアにわかるようになりました。今はまだ旅の途中だけど、この10年間で随分遠くまで来たなと思います(笑)。

この世界は持続不可能なことばかり……。世界で何が起こっているのかを知れば知るほど、今このときも餓えに苦しんでいる人たちがたくさんいるし、社会の仕組み自体に恐怖を感じることも。

『大丈夫なんだよ、この世は楽しいことばかりなんだよ~』と、子どもには言いたいけど、ときに悲しい、苦しい事実も正直に伝えなくてはならない。彼らはきちんと事実を知った上でどう生きるのか、何を選ぶのか、自分や大切な人をどう守るのかを考えて生きていく必要があるから。私は一社会を作ってきた大人として、子どもたちの未来に向けて、自分が死ぬまで責任を持ってできることをしていきたいなと思っています」

ひなの流ヘルシー美習慣1:

早寝早起き

「夜寝る時間は21時が理想だけど、仕事が忙しい日などは24時頃になることも。こんな風に就寝時間はまちまちでも、子どもたちの学校もあるので、朝は必ず5~6時に起床します。

早起きはホルモンバランスを整える効果があります。私自身、早起きを習慣にしてから、ホルモンバランスが整っていきました。20代の頃の私は朝方4時や5時に寝ることもざらだったので、最初の頃は早い時間になかなか寝付けず困ったけど、朝日を浴びてセロトニンを分泌させると、夜に自然の眠りを誘うメラトニンを生み出し、睡眠サイクルが整っていきます。早起きは他にも、午前中を有効活用できるというメリットが。午前中は集中力が高く、ものを考えるにも文章を書くにも絶好なので、家事や仕事がはかどります。心のざわつきもなく、良いアイデアも生まれやすい。

ちなみに人間のリズムとして、20時以降は寝るモードに切り替わっていくので、どうしても、夜は神経質、ネガティブになってしまうから、考え事をするなら、絶対に朝がおすすめです。仕事柄、朝型生活が難しい人は睡眠の質を上げると良いんじゃないかな? なかなか寝付けない人は、ラベンダーなどのエッセンシャルオイルを使ったりして、ホルモンバランスを整えるといいかもしれません」

ひなの流ヘルシー美習慣2:

お肉を控える

「約7年前、私はヨガにハマっていて、当時のヨガの師匠が完全なヴィーガンでした。師匠の『自分にされて嫌なことは他の命にしない』という言葉に感銘を受け、お肉を控える生活が始まりました。まったく食べない時期、少量食べていた時期を経て、この2年間はお肉をまったく食べない生活。夫も子どもたちも自らの意思で私同様にお肉は食べていません。

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お肉が食卓に上がるまでの背景を知り、現在の工業型畜産、動物たちが経験する苦しみ、地球に与える影響を知れば知るほど、私はお肉を欲しなくなりました。NO MEATな日々を過ごしていて感じるのは、お通じが良くなったり、睡眠の質が上がるなど、体に良いことがたくさんある。お肉を食べると消化に時間がかかるため、夕食に食べた場合には睡眠中も体内は消化に忙しいけど、それがないからか熟睡できるし、気持ちがいいです。元々肉食だった夫はイラつきが解消され、それまでのトレーニングで鍛えた筋肉も落ちることなく、以前よりも持久力がついたと言っています」

ひなの流ヘルシー美習慣3:

デトックスやセルフケアを積極的に行う

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「現代社会では気をつけて生活していても、さまざまな毒素を体内に溜め込んでしまったり、悪い状態に傾きがち。だから、私はデトックスや体調を自分で整えるセルフケアに注力しています。例えば、レモンウォーターを飲むこと。血液はストレスなどで酸性に傾きやすいので、アルカライズするために飲んでいます。他にも欠かせないのが“アーシング”=大地と触れ合い、現代人の生活で体内に溜まりがちな静電気を放出すること。血流を促進させたり、自律神経を整えることができます。私は日頃から、海に行ったときやお庭で1回につき、最低10分以上は行うように。我が家の子どもたちも裸足が大好きです♡ 子どもたちは裸足で過ごす方針のプレスクールに通っているので、毎日アーシング。日本では裸足で歩いていたら、『どうしたの?』と心配されてしまうかも!? そんなときはアーシングマットを使ってみるといいかもしれません」

ひなの流ヘルシー美習慣4:

オーガニックの食材を選ぶ

「オーガニックの食材を選ぶことは残留農薬や毒性の強い化学物質から自分や子どもを守ることができるし、地球の生態系や大地を守ることにも繋がります。ちなみに普段からオーガニック食材を食べるだけで、体の残留農薬濃度が減っていくというデータも。悪いものを食べてしまったというときもオーガニックの玄米を1口ごとに200回噛んで食べる、地元の生産者さんが育てたり、自宅のお庭のファームで育てたオーガニックの野菜を数日間に渡って食べたり、日々いろいろなデトックスを取り入れています」

ひなの流ヘルシー美習慣5:

洗剤に頼りすぎない

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「子どもたちは体も髪もお湯で洗うのみ。お掃除も基本的に重曹とセスキの2つがあればOK。食器洗いはヘチマのたわしを使っているけど、洗剤を使わなくても汚れは十分落ちます。それで落ちないときは重曹を溶かした水につけておくと大体は解決。

こういう習慣は慣れるまでは面倒かもしれないけど、面倒なことこそ、コツコツと続けていくことで、すごく大きな収穫が。私自身、人生の豊かさを感じるようになりました」

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ひなの流ヘルシー美習慣6:

ものを買うときは背景を知って厳選する

「現代で生きるには服を着なきゃいけないし、バッグもお財布も最低限持っている必要があるけど、『自分にとって本当に必要なものは? 素敵だと思うものは?』と自問自答し、行動に移すことが大切だと思います。

私が毛皮を買わないと公言したのはもう何年も前のことですが、もちろん、レザーもリアルは極力避けたい。できる限り、環境に配慮したり、あまりにも安価なものは端から疑ったり、フェアトレードのものを買うなどしています。

ここ数年は同じ服をよく着ています。YouTubeで視聴者さんから、『また同じ服を着ているの?』と言われることがあるけど、そんなときは『すごく気に入って大切に着ているの』と答えるように」

ひなの流ヘルシー美習慣7:

自分をよく知る

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「今年に入ってエッセイ第二弾の執筆に着手しているのですが、今は作業がストップ。目下、自分を模索し、対峙中です。インナーチャイルドを癒す旅中という感じかな。そもそも、書きたいイメージがあったけど、掘り下げていったら、私まだそこまで到達してなかったと気づいちゃったんです。書かなければ、そこまで気づけなかったから、書く作業はストップしても、この気づきは私自身にとってはすごく良かった!

私は基本的には病院に行かないけど、時々、血液の結晶を顕微鏡で見ています。顕微鏡で見ると、もう少し運動しなきゃ、腎臓のケアをしようなど、血液の結晶から毎回、課題が見えてくるんです。“知ること”はとても大切だし、物事の根源になると思います」

ひなの流ヘルシー美習慣8:

体を動かす

「私は早起きして、まだみんなが寝静まっている時間帯に近所をウォーキングするのが大好き。ハワイの中でもいろんなエリアがありますが、我が家は森の中なので、空気がすごくきれいなんです。そんな中、鳥たちの大合唱や葉っぱが揺れる音を聞きながら歩くのは、本当に気落ちいい時間。さらに余裕があれば、ヨガもプラスします。

脳科学の観点からも、脳を鍛えたいなら運動をするのが一番だそう。最低でも20分以上歩くと、思考がポジティブになったり、血液も巡るし、精神的にも肉体的にもいいことだらけ。だから、前向きになりたい人はぜひ、ウォーキングを始めてみたらどうでしょう?

私はウォーキングやヨガをする余裕がないときは自宅の階段で背伸び運動をしたり、料理を作りながらスクワットをしたりしています」

ひなの流ヘルシー美習慣9:

瞑想をする

「私が本格的に瞑想をするようになったのは、7年ほど前にハワイ島のオフグリッドで行われたヨガのティーチャーズトレーニングに参加してから。そのとき、紆余曲折ありながらも、最終的に瞑想の極致を知ることができました(詳しくはエッセイ『わたしが幸せになるまで 豊かな人生の見つけ方』を読んでみてください)。それからは、よく瞑想をしています。本当にどのタイミングでも。時間は10分程度で、一番好きな瞑想のタイミングは起床時と就寝前。朝は瞑想してから1日を始めると、副交感神経がぐぐぐっと上がり、1日の質が上がります」

ひなの流ヘルシー美習慣10:

自分にも人にも愛を持って接する

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「昔より、随分と精神的に強くなった私。でも、何かといろんな声が届く情報化社会の今だから、ときに『この人はどうして、こんなに意地悪になっちゃうのかな?』と悲しくなることも。人にしてしまった意地悪って、後から自分でもちょっと嫌になりませんか? 私自身、彼にちょっときつく言ってしまった後、『あんなふうに言わなきゃよかったな』と自己嫌悪に陥ることが。

私は意地悪をする人には、『意地悪言わなくていいんだよ』と言いたいし、もちろん、まだそう思えない瞬間もあるけど、『なんなの、あの人!(怒)』と常々思っていたら、世界中に意地悪のムードが伝わってしまうと思うから、それは回避したいなと。意地悪にもラブで返したい!と思っています」

真の豊かさを感じられる環境に身を置いて

何事も背景をしっかりと調べて、事実を知った上で、自分が納得できるチョイスをする。ひなのさんはそんな積み重ねを続け、ナチュラルな日々を、さらには人生を形成している。

「今の私はショップにトレンドの服やバッグを見に行くより、お庭や道端のお花を見て、『あ、新しく咲いた!』という発見のほうが心ときめくし、その後、3日間くらいはウキウキ(笑)。ナチュラルな今の生活は本当に豊かで、しかも地球にも自分たちにも優しい。そして、とても楽しいんです!」

彼女の10の習慣には、心と体を健やかに、さらには周りや地球に優しく生きるためのヒントが満載。もし、今日から自分にできそうなこと、トライしたいことがあったなら、ぜひ取り入れてみては? もちろん、“自分で調べること”も忘れずに!

吉川ひなの 起業家・タレント

デビュー当時から数々のファッション雑誌、映画、テレビ、CMなど多方面で活躍。日本での芸能活動を経て、2013年にハワイへ移住。ナチュラルなライフスタイルが注目を集める。オーガニックコットンを使った子ども服ブランド「Love the Earth blue」やオンラインサロン「ひなのマルシェ」を主宰したり、自身が代表を務める株式会社amaraのナチュラルコスメブランド「anelia natural」をはじめ、ウエディングドレスなどのプロデュース業も行う。ありのままの自分と暮らしを自筆した『わたしが幸せになるまで 豊かな人生の見つけ方』(幻冬舎)も話題に。Instagram:@hinanoyoshikawa

Text:Eri Hamada

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