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体重が増えるのは在宅勤務のせい?

  • 2024.1.4

3時をまわり、そろそろおやつの時間。紅茶を淹れ、大好きなクッキーを食べながら、ちょっと一息。ふとスマートウォッチに目をやると、今日の歩数が見えた。764歩。764歩…...!? 昨日の今頃はすでに6000歩を超えていたからびっくり。でも、それもそのはず。出勤する日は駅からオフィスまで歩いて、昼休みにはピラティス教室にも歩いている。今日は家で仕事をするから、どこへも歩く必要がない。そこでこんな疑問が沸いた。在宅勤務は健康によくないのでは?

実際にオフィスワークのほうが精神的にも身体的にもプラスだと感じていたのは私だけではなかった。食事管理アプリ「MyFitnessPal」が2000人のハイブリッドワーカーを対象に実施した調査によると、回答者の60%が在宅勤務の日はオフィスで働く日より不健康な生活を送っていると答えた。その主な理由は、体によくないおやつを無意識に貪ってしまうからだそう。

この調査に協力した回答者の多くは、オフィスワークの日の間食が3回であるのに対し、在宅勤務になると5回に増えることを認めている。さらに、在宅勤務の日の1日の総摂取カロリーは平均2,752kcal、オフィスワークの日の1日の総摂取カロリーは平均1,961kcalであることもこの調査で明らかになった。この差はなんと、791kcalにもなるから衝撃。

また、回答者の31%が家で食べる間食はジャンクフードばかりで、ポテトチップスやクッキーが間食メニューの上位を占めた。オフィスにいるときは誘惑が少なく、職場付近にあるヘルシーなランチオプションが多いおかげで、おやつを食べたい衝動を抑えられているという意見や(34%)、同僚から直にポジティブな影響を受けることで、健康を維持するモチベーションを上げられるいう意見が多かった(36%)。

「家は仕事をするのに心地よい環境でもありますが、構造とルーティンに欠けることがあります。自宅の快適さに甘えて、職場にいるときには選ばないようなスナックに手が伸びてしまうんですね」と話すのは、「MyFitnessPal」の管理栄養士で、この研究の共著者のブルックエル・ホワイト。

これには、健康とウェルネスブランド「Renpho」のフィットネスアンバサダーを務める栄養士のリー・ミッチェルも同意。「在宅勤務はキッチンにすぐに行けるんですよね。だから食べることも食事の準備も容易なのです。キッチンとの距離が近いほど間食する頻度は上がり、結果としてカロリーの摂取量も増えてしまいます」

「職場のような構造化された環境を失うと、食事パターンが乱れやすくなりがちです」とミッチェル。要するに、ランチタイムや休憩時間が決まっていないため、不規則に食べやすくなるとか。「職場では決まった時間に昼食をとり、休憩時間以外で個人的に間食することは制限されていることが多いので、それが食べる量や頻度のコントロールに役立っているのでしょう」

在宅勤務による影響は、食事パターンだけじゃない。私も実感していることだけれど、体を動かす量もガクンと下がる。

同調査では、在宅勤務とオフィスワークの日の身体活動量も比較した。Fitbitやスマートフォン、Apple Watchを利用して、回答者たちに1日の歩数を記録してもらったところ、在宅勤務の日の平均歩数は4,518歩であるのに対し、オフィスワークの日の平均歩数は8,087歩という結果に。通勤は面倒に感じることもあるかもしれないが、多くの人にとって通勤は、体を動かす機会となっていることも忘れないでいたい。

実際に回答者の半数近く(45%)は、在宅勤務の日に外から一歩も出ないことを認めており、理想とされる1日1万歩に達していないのは44%にも昇った。

これに加え、回答者の14%が自宅にいる日はUber Eatsなどでランチを注文している。これも、オフィスから歩いてランチを食べに行くのと大きな違い。

オフィスワークに戻ることに柔軟な企業もあれば、週に最低3回はオフィスに出勤することを要請する企業もある。でも、健康という観点から見ると、オフィスワークを復活させることは、従業員にとって多大なメリットになることは明らかだ。※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: ALICE BARRACLOUGH Translation : Yukie Kawabata

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