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江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」

  • 2024.1.3
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1年を通して国内外から多くの観光客が足を運ぶ小江戸川越。江戸時代から続く川越街道に面した「百足屋(むかでや)」では、茶道や書道、日本舞踊など川越ならではの日本の伝統文化を体験することができます。雑貨店に併設されているカフェでは自分で点てた河越抹茶や和スイーツが味わえるほか、着物をレンタルして川越の街並みをさんぽすることも。伝統的な蔵造りの空間で非日常の特別感を味わってみませんか。

江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」
江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」

明治時代の古民家を改装した蔵造りのカフェ

江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」
明治時代から残されている真っ赤な丸型郵便ポストが目印

本川越駅から徒歩15分。城下町小江戸のシンボル、時の鐘にほど近い川越街道沿いにある「百足屋」は、約380年前の江戸時代に、糸や組みひもの販売、かつお節の問屋を営む田口吉兵衛氏によって創業された商家です。明治時代に店蔵と内蔵、昭和時代にはなれが建てられ、もっとも古い店蔵は川越市指定文化財建造物に指定されています。

江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」
雑貨店と行き来できる茶の間は冬になるとこたつが導入される

入口の暖簾をくぐって靴を脱いで上がった先に見えるのは、雑貨店に併設されている茶の間。奥行きが深い敷地内は、現在の雑貨店である店蔵から座敷、内蔵、はなれへと続き、座敷は改装して2021年よりカフェスペースとして開放しています。しっとりと落ち着いている敷地内を歩いていると、風情が漂う古風な雰囲気に自然と心が惹かれます。

30年ほど前に家主が亡くなってからほとんど空き家状態になっていた家屋は、その後手付かずだったのだそう。「保存状態が良好だった建物を当時の面影を可能な限り残し、所有者と地元住民とが協力をして再生させ、維持管理を行っていくことになりました」と百足屋・取締役の加藤忠正さんは話します。

江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」
雑貨店(店蔵)から茶の間、座敷、内蔵、はなれへと続いており敷地内は奥深い造りとなっている

カフェとして利用できる「やまぶき」や、板の間になっている「はつかり」の座敷からは中庭を臨むことができ、今もなお川越に根付いている茶道や華道、日本舞踊といった伝統的な和のお稽古ごとや、フラワーアレンジメントなど日本文化を和の空間で体験することができます。(体験講座は事前予約制)

中庭を臨む町家空間でのカフェ時間

江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」
「自分で点てる河越抹茶と季節の上生菓子のセット」(1300円)

明治・大正・昭和と時代を超えて大切に保存されてきた町家の空間でゆったりと食事や和スイーツを楽しむ、そんな贅沢な体験が人気を呼んでいます。「自分で点てる河越抹茶と季節の上生菓子のセット」は、川越の特産品である河越抹茶を川越銘菓の上生菓子と一緒に味わうことができます。季節ごとに変わる上生菓子は、川越市内にある老舗和菓子店「紋蔵庵」から仕入れています。独特な香りが特徴の河越抹茶は、甘く濃厚な旨味。二服味わうことができますよ。

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「河越クリームあんみつ」(900円)

「河越クリームあんみつ」は、川越で製造される寒天に白玉、わらび餅、バニラアイス、小倉あん、お芋の甘露煮がにぎやかに。さらに、さつまいもで作られたお芋チップスが添えてあります。川越はさつまいもの名産地として知られており、観光名所ではバラエティーに富んだお芋スイーツを楽しむことができる地域。河越抹茶がまぶしてあるわらび餅には、黒蜜をかけて召し上がれ。

江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」
クリームソーダ「山吹」、「蔵」(各800円)

和スイーツやケーキと一緒にクリームソーダはいかが。「蔵」、「山吹」、「メロンソーダ」の3種類があり、「蔵」は、川越の町並みを象徴する勇壮な蔵の江戸黒をイメージ。ストロベリーとラズベリーの甘酸っぱい味を堪能できます。川越市の花をイメージした「山吹」は、ほんのり酸味の効いたあんずのソーダ味。「メロンソーダ」は、昔ながらの懐かしい味で飲むとホッと心がほころびますよ。

川越にゆかりのあるお土産を販売するショップ

江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」
奥のショーケース内には糸や組みひも、かつお節など当時の姿がそのまま残されて展示されている

川越市指定文化財建造物に指定されている店蔵では、百足屋オリジナル商品のほか、川越や埼玉にゆかりのあるお土産を数多く取り揃えています。粋な縞織物で人気の川越唐桟の小物や伝統的な技法でつくられた川越だるま、近隣の小川町や東秩父村でつくられるユネスコ無形文化遺産の細川紙など、地域の名品をセレクトして販売しています。

創建当時からの畳敷きの座売り形式は古典そのもの。ここでしか手に入らない素敵な一品を見つけてみてはいかが。

レトロな雰囲気を感じられる着物をレンタル

江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」
1階の内蔵や2階の柱、天井などは当時の状態のまま残されているので蔵の雰囲気も楽しめる

座敷に隣接している内蔵では、予約をして着物をレンタルすることができます。1階は女性用の着物、2階は男性用と分かれており、川越市内の「きものや沙羅」が着付けを行っています。蔵造りの街並みや川越氷川神社も徒歩圏内。川越唐桟の着物を着て川越散策を楽しんでみてくださいね。

中庭は花手水の宝庫

江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」
季節の風情が感じられる中庭

神社や寺院の境内にある手水舎に、華やかな季節の花を浮かべた「花手水」が写真映えすることから新たな観光スポットとして人気になっています。川越でも神社や寺院以外に多くの飲食店のあちらこちらに飾られており、対象施設の花手水の写真を撮って応募する「川越花手水フォトコンテスト」が定期的に開催されています。百足屋でも、入口と中庭に飾られているのでぜひ見学してみて。

江戸時代にタイムスリップ♪川越の伝統的な蔵造りの空間で日本文化体験を「百足屋」
ことりっぷ

約380年の歴史を持つ町家の入口を一歩入れば、江戸時代にタイムスリップしたかのような気分に浸れます。川越散策の合間に、百足屋に立ち寄ってみてくださいね。

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