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「既読スルー男は結婚相手としてアリかナシか」婚活カウンセラーが51歳女性にした意外なアドバイス

  • 2024.1.2

LINEで近況報告をしても、ほぼ既読スルー。そんな相手は結婚相手としてアリかナシか? アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんは「アラフォー・アラフィフ世代で、マメに返信をくれる男性は少数派。近況報告LINEは、日報だと思って送るべし。『返信してくれないなら、送りたくない』と、こちらから連絡をするのをやめてしまうと、このようなタイプの男性とは音信不通になる可能性がある」という――。

スマートフォンでSNSに投稿する女性
※写真はイメージです
「婚活沼」にハマりやすい女性の共通点

婚活沼とは、結婚すると決断しないままずるずると婚活し続け、異性との間に起こる現実に一喜一憂する状況を指す。

婚活沼にハマってしまう理由は人によってさまざまだが、多くのケースに共通するのが「勝手に相手に期待をしてしまうこと」である。今回は、勝手に相手に期待をして、それがかなえられないと「~してくれないのは愛がないから」と不安に陥ってしまう女性の事例を紹介する。

※プライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。

「こんな素敵な人がいたんだ!」と思ったが…

大手通信会社でマネージャー職につくT子さん(51歳)は、控え目で気遣いのできる女性。周囲もT子さん自身も「いつか結婚するだろう」と思っていたが、なぜか縁がなかった。管理職になってからは仕事が充実していて、いわゆる婚活をする余裕はない。

そんなとき、仕事上のスキルアップを目的に参加した勉強会で、T子さんはある男性と出会う。それが、1歳下のR介さんだ。

勉強会では、T子さんは彼と直接言葉を交わしたことがなく、ほとんど印象に残っていなかった。最終日の打ち上げで行った居酒屋で、たまたま隣の席になったので話をしてみると、口数は少ないけれど、T子さんの話におもしろそうに耳を傾けてくれる。「こんな素敵な人がいたんだ!」と胸をときめかせたT子さん。お酒の力を借りてプライベートな話に持ちこみ、R介さんがバツイチで独身であることを聞き出した。

その日は連絡先を交換することもなく別れたが、2週間ほどたった頃、Facebookを通じてR介さんからメッセージが届く。ちょうどT子さんの誕生日だったのだ。メッセージを交わすうちに「今度、食事に行きましょう」という流れになり、2人で会うようになった。

こうして、2人の交際が始まった。「おつき合いをしましょう」という言葉があったわけではないが、お互いに多忙な仕事を調整して、週に1度は時間を作って会っている。R介さんは、相変わらず口数は少ないが、T子さんの話をよく聞いてくれるし、相談を持ちかければ的確なアドバイスをしてくれる。T子さんは、誠実で穏やかな人柄のR介さんを人生のパートナーとして意識するようになったが……。

LINEは日報。既読スルーは「愛の証」

私がT子さんに会ったのは、ちょうどその頃だ。交際順調のはずのT子さんは、R介さんとの関係に悩みを抱えていた。それは、「彼がLINEに返信をくれないこと」だという。

肘をついて考える女性
※写真はイメージです

T子さんは用事がなくても毎日1、2回、彼にLINEでメッセージを送っている。内容は、「今日、家を出たらキンモクセイの香りがしました」とか「寒くなってきたから、夕食はお鍋にしたよ」とか、他愛もない近況報告がほとんどだ。それに対して、彼は「既読スルー」で済ませることが多い。T子さんは、それが不満なのだという。「メッセージを送っても、既読になるだけで返事もくれないなんて、私のことを大事に思っていないということですよね? 私は愛されていないんじゃないでしょうか」

聞くと、何か質問をすれば必要な答えは返ってくるし、待ち合わせなどの業務連絡には返信があるという。R介さんは、もともと口数も少なく、雑談のようなメッセージに気の利いた返信をするようなタイプではないのだろう。アラフォー・アラフィフ世代の独身男性には、そういうタイプは珍しくない。

「どんなメッセージにも、こまめに返信してほしい」というのは、T子さんが勝手に相手に期待していることに過ぎない。相手がそうしないからといって、「私のことを大事に思っていない」「愛されていない」ということに結びつけるのは、T子さんの「妄想」であり、「事実」ではない。事実は、「週に一度は一緒に過ごしていること」だ。

T子さんのようにネガティブな妄想にとらわれてしまったとき、そこから脱却するための簡単なセルフワークを紹介する。

「妄想からの脱却ワーク」のやり方
1.大きめの紙やノートを用意する。
2.今、自分が抱いている不安や不満を思いつくままに書き出す。
3.その下に、「その考えは、私を幸せにする?」と書く。
4.書き出した不安や不満を見直してみる。

もし、書き出した不安や不満が「自分を幸せにしない」妄想だと気づいたら、手放せばいい。T子さんの場合は、「LINEにこまめに返信してくれない彼は、私を大事に思っていない」という妄想を手放すことを決めた。

その上で、私がT子さんにお伝えしたのは「近況報告LINEは、日報だと思って送るべし」ということだ。会社で、上司に提出する日報に返事を求めるだろうか。彼はもちろん上司ではないが、それくらいのスタンスでいれば、返信がなくても失望することもない。日報なら、既読になるだけで十分だ。

「返信してくれないなら、送りたくない」と、こちらから連絡をするのをやめてしまうと、R介さんのようなタイプの男性とは音信不通になる可能性がある。好きな人に送る日報の役割は、『私は元気です。そして、あなたのことを気にしています』という気持ちを伝えることだ。「既読」は彼の愛の証だと受け止めて、送り続ければいい。

それは相手が言ったことか。それとも妄想か

その後、「妄想と現実の切り分けができるようになって、気持ちが安定しました」と報告してくれたT子さんだったが、またしても「彼が~してくれない」という妄想に陥ることになる。

つき合い始めて半年ほどが過ぎたが、彼が自分の家に招いてくれないのが不安なのだという。「家によんでくれないということは、将来のことは考えていないということでしょうか」とまたもや妄想に走るT子さん。そこで、もう一度「妄想からの脱却ワーク」をやってもらった。

T子さんが書き出した「不安・不満」は次の通りだ。

・つき合って半年もたつのだから、将来の話が出てもいいのでは?
・家によんでくれないということは、彼は私との結婚は考えていないということ?
・家に行ってみたいけれど、そんなことを言ったらひかれるかもしれない。

「この考えは、私を幸せにする?」と自分に問いかけ、「いいえ、どれも彼が言ったことではなくて、私の妄想でした」ということに気づいたT子さん。無事に、ネガティブな妄想を手放すことができた。

妄想から脱却すると、シンプルに「自分が望んでいること」が見えてくる。「彼の家に行ってみたい」と望むのは、T子さんの自由だ。そして、その望みは彼に伝えなければ伝わらない。まずは伝えること。もちろん、そのうえで相手がその望みを断ることも自由だ。相手に望んでいることを無視されたり、断られたり、「結婚は考えられない」と言われたら、「それなら、別の人を探す」のか、「それでも、彼との関係を続ける」のか、自分で決断すればいい。

日没の屋外で手をつなぐカップル
※写真はイメージです

T子さんは、ネガティブな妄想が浮かぶたびに、「妄想からの脱却ワーク」を繰り返した。すると、「望んでいることや思っていることを、素直に相手に伝えられるようになりました」という。つき合って1年もたたないうちに2人は一緒に暮らすことになり、1カ月後には入籍をした。

「不思議なことに、結婚と同時にお給料も上がったんです」とT子さんは報告してくれた。自分の望みに素直に向き合うようになると、恋愛だけでなく仕事も好転するというのは、よくあることだ。

婚活女性だけでなく、既婚女性の中にも、相手の気持ちを勝手に想像して落ち込んだり、勝手に期待して失望したりする人は多い。そんな「妄想ぐせ」は、一刻も早く手放したほうがいい。相手の気持ちはコントロールできないが、自分のマインドは変えることができる。「この考えは、私を幸せにする?」と問いかけて、自分で自分を幸せにする習慣を身に付けてほしい。

伊藤 友美(いとう・ともみ)
アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラー
1970年生まれ、東京在住。約9年間の婚活中には、条件を下げたり、妥協を重ねることで「婚活ウツ」を発症。そこから研究を重ね、数々のワークを生み出し、実践。39歳から再開した婚活では、出会いから2カ月でプロポーズに至るスピード婚を果たす。自身の経験を通じて構築した〈最短最速で理想通りの男性と結婚する方法〉を伝える「3ヶ月で全員婚活卒業!婚活塾」は全国から参加の受講生で毎回即満席となる。受講生の成婚年齢は40代が一番多く、平均44歳。50代の成婚者も少なくない。結婚相談所Lulu Spacesの代表も務める。近著は『結局、理想を下げない女ひとが選ばれる』(フォレスト出版)。

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