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「家には帰らない。離婚しよう」義実家に帰省中の夫から突然の衝撃メッセージ。黒幕、そして目的は!?

  • 2024.1.2

長男である義兄とその嫁ばかりをかわいがり、次男である夫とその嫁である私をないがしろにしてきた義両親。私も結婚の挨拶にはうかがったものの、結婚後は義両親とはほとんど関わらずに過ごしていました。しかし、義兄夫婦が義実家での同居を断ると、義両親は私たちに同居を迫ってくるようになったのです――。

いつもよりかなり遅い時間に帰宅した夫が、何度目かの深いため息をつきました。仕事で何かあったのだろうかと話を聞いてみると、「実はさ……」と話し始めた夫。

義母はエナジーバンパイア

「また『同居しろ』って母さんから電話がかかってきてさ……」「ちゃんと話を聞かないと、会社の電話にかけてくるからおとなしく聞いてたら2時間も話し続けられて……」

有名大学を卒業し、一流企業に勤める義兄とその嫁ばかりをかわいがってきた義両親。しかし、義兄夫婦に同居を断られたのをきっかけに、うちにすり寄ってくるようになったのです。

「母さんみたいな人のことを『エナジーバンパイア』って言うんだってさ」「人の意見を否定したり、同情してもらおうと泣き落としたり、自分が一番正しいって考えを押し付けてきたり……。一緒にいると疲れる人。本当に母さんのそばにいるとエネルギーが吸われているような気がするよ……」と夫は力なく笑うのでした。

同居しなさい!

1週間後――。

私のスマホに、義母から電話がかかってきました。同居の話は夫が断り続けているはずなのに……。無視することも考えたのですが、私は意を決して電話に出ることに。夫をあんなに憔悴させている義母に、一言物申してやろうと思ったのです。

「私が連絡してきた理由、わかるでしょ?」「あなたが息子に同居を勧めれば丸くおさまるのよ?」と言ってきた義母。やはり同居の話でした。義母のニヤニヤした顔が嫌でも目に浮かびます。

「同居したら、夫は往復4時間かけて職場に向かうことになりますし、私も今の仕事を続けたいので……」とやんわり拒否すると、「あなたたちはお兄ちゃん夫婦と違ってたいした収入はないでしょう?辞めればいいじゃない!」ととんでもないことを言い出した義母。

「うちは農家だし、畑もあるから跡取りになれば問題ないわよね?」「お兄ちゃんは良い会社に勤めてるから仕事を辞めるのはもったいないけど、あなたたち夫婦は平凡じゃない」

さすがにカチンときた私。「今まで私たち夫婦には何の興味もなかったですよね?」「お義兄さん夫婦に断られた途端、うちをアテにするのはどうなんでしょうか」と言い返しました。

「やっぱり都会育ちの女はかわいげがないわね……」「こっちから同居してあげるって言ってるのに!」と義母。どうやら怒らせてしまったようです。とはいえ、関係を良好にするつもりなんてこれっぽっちもないので、私は重ねて「同居のことは諦めてください」と告げました。

すると、義母は「嫁のくせに姑に指図するんじゃないわよ!」「あんたみたいな女、うちの嫁にふさわしくない!」「覚えてなさいよ!」と叫んで、一方的に電話を切りました。

夫から突然の「離婚しよう」

私が義母との電話でのやり取りの1件を話すと、激怒した夫。義両親、義兄夫婦との話し合いの場へ、夫はたった1人で向かいました。「今回話し合って無理なら、もう絶縁する」と覚悟を決めて。

夫から義実家へ行ってから数日――。

「ごめん、もう家には帰れない」

「離婚しよう」

「は?誰あんた」

「うちの夫は家にいるけど」

夫のスマホから届いたメッセージ。「離婚しよう」というのが夫の意思ならショックを受けるところですが、私には送り主が夫でないことはわかっていました。

なぜなら、メッセージを受信したとき、私と夫は家で一緒にいたからです。しかも、夫は義実家からちょうど帰ってきたところでした。……ひどくボロボロになって。

義実家での話し合いは平行線に。しびれを切らした夫が絶縁を切り出すと、義両親と義兄はスマホの入ったバッグを取り上げ、家の蔵に夫を閉じ込めたそうです。声が枯れるまで、外に助けを求め続けた夫。たまたま近所の人が蔵の近くを通りかかり、夫を助け出し、車でうちまで送り届けてくれたのです。

夫のスマホを使ってメッセージを送って来たのは……。

やはり義母でした。「同居をするのはもう決定なの!あなたたちには反論する権利なんてないのよ」「とくにそっちの息子はなんの取り柄もない子なんだから、せめて私たちの役に立ってもらわないと!」と、耳をふさぎたくなるような暴言を繰り返しています。

「……このまま警察に相談に行ってもいいんですよ?」「お義兄さんも夫を蔵に閉じ込めるのを手伝ったと聞いていますし、もしお義兄さんが警察に捕まったら……」とできるだけ声を低くして言うと、義母は「それだけはやめて!」と絶叫。

「なら、もう何もしないでください」「夫や私の働いている会社に連絡したり、私たちに対する嫌がらせのような行為をしたりした場合は、すぐに警察に連絡します」「次から話し合いは弁護士さんを通しますからね」

警察や弁護士を持ち出されると思わなかったのか、義母は「そんなつもりじゃなくて……」といきなりしおらしげに。しかし、私は『かわいげのない都会育ちの女』なので、「とりあえず今後一切、私たちに近づかない約束は、弁護士を通してしてもらいますからね」「私たちに何かするときはよく考えてください。お義母さんたちの行動次第ではすぐに被害届を提出しますので」と告げました。

その後――。

私は弁護士を通して、義両親、義兄夫婦に「今後一切私たちに近づかない」「連絡を取らない」という誓約書へサインしてもらいました。念のため、義両親たちには伝えずに引っ越しもしました。

夫は「やっと家族の呪縛から解放された」「いまだに夢に見ることはあるけど、少しだけ生きやすくなった」と言っていました。義実家にとって、夫は平凡な息子だったのかもしれませんが、私にとっては特別でかけがえのない存在です。義実家で負った夫の心の傷を少しでも癒せるよう、これからもしっかり夫にそのことを伝え続けていきたいです。


著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー編集部

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