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【韓国ドラマ】懐かしのカルメ焼きが残酷なゲームに。『イカゲーム』

  • 2024.1.1

韓国ドラマによく登場する食事シーンは、主人公たちの心情や、作品のコンセプトそのものを伝える役割を果たす。食材やメニュー、食卓の風景などからもっと深くドラマを理解しよう。

韓国の町歩きが楽しいのは、小さな屋台や露店などがあちこちにあるからだ。「いつも縁日みたい」と言う人もいるように、リンゴ飴やチョコバナナのような屋台メニューもある。カルメ焼き(韓国語ではタルゴナ)もそのひとつだろう。日本のカルメ焼きとの違いは星や傘、ハートなどの模様が中央に入っていること。その模様に沿って、針一本で型抜きするゲームが道端や公園で行われる。残酷なサバイバルドラマ『イカゲーム』では、幼い頃に公園で食べた郷愁を誘うカルメ焼きが登場し、制限時間付きの型抜きゲームが繰り広げられ、生死のジャッジが下る。ドラマの世界的ヒットを受けて、韓国では「美しい思い出が残酷なゲームによって傷つけられた」と悲しむ人がいたとか。しかし、海外ではドラマのおかげでカルメ焼きブームが起きているという。

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『イカゲーム』年齢・職業もバラバラな456人が、悲惨な現状から抜け出そうと賞金456億ウォンを目標に挑むサバイバルゲーム。「イカゲーム」は韓国の子どもたちが昔からしてきた遊びの名前だ。そのほかにも「だるまさんがころんだ」、「つなひき」など懐かしい遊びが登場するが、敗者には残忍な死が待ち受けている。監督・脚本/ファン・ドンヒョク出演/イ・ジョンジェ、パク・ヘス、ウィ・ハジュン、チョン・ホヨン、オ・ヨンスほかNetflixにてシーズン1独占配信中、シーズン2独占配信予定

Text: 伊東順子1990年に渡韓し、企画、翻訳オフィスを運営する。2017年に同人誌「中くらいの友だちー韓くに手帖」(皓星社刊)創刊。著書に『韓国カルチャー 隣人の素顔と現在』(集英社刊)、7月には第2弾を発売予定。

*「フィガロジャポン」2023年9月号より抜粋

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