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【紗栄子】「また明日ね」 は当たり前じゃない。動物達が教えてくれる大切なこと

  • 2024.1.1
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紗栄子が運営するNASU FARM VILLAGE。彼女が動物たちと向き合う日々の中で感じる“生きるということ、命のこと”を聞いてみました。

動物に不思議な力を感じることはある?

紗栄子
ブルゾン ¥23,100、下にはいたパンツ ¥6,600(共にJANTIQUES)、Tシャツ ¥25,300(EYTYS/エドストローム オフィス)、チュールドレス ¥46,200(EDIT.FOR LULU/ベイクルーズ カスタマーサポート)、チェーンネックレス ¥39,380、ハートネックレス ¥37,180(共にKNOWHOW/KNOWHOW jewelry)、レッグウォーマー ¥2,420(Tabio/靴下屋)、シューズ ¥41,800(SANDY LIANG/LYDIA)

「動物の命って本当に神秘的。人間は自分の死に時を選べないけれど、猫は死ぬときに人間の前から姿を消すように、死に時を自分で選べるのが動物。どのコも、命の灯が消える最後の最後の瞬間まで、色々なことを私に教えてくれる。

私に、“また明日”が来るのは当たり前じゃないんだって教えてくれたコがいて。あ
る日サスケっていうお馬さんが体調が悪いとファームから連絡が入って、私はそのとき東京で仕事をしていたの。スケジュールを頑張って動かせば会いに行けたけれど、“明日の朝イチで向かおう”、そう思って、会いに行くのを翌日に持ち越したの。そしたら、その晩にサスケは亡くなってしまった。

普段当たり前のように言ってる“また明日ね”は当たり前じゃないんだって、そんな当たり前のことを突きつけられた気分だった。それは相手が動物だけじゃなくて、一緒に過ごしてくれている人に対しても同じこと。自分とかかわってくれる人の時間だって、それは命だから、大切に向き合わなくちゃいけないなって改めて思いなおすきっかけになった。

ファームにいる動物達との一瞬一瞬が本当に大切で、私は役目を与えられてここに来たんだなって、節目節目に感じる」

くじけそうになったことは?

「ひとつの命が消える瞬間って、普通に生きていたらそんなに何回も直面することではないと思う。でも私は、そういう仕事を選んだから、ファームの主として、絶対に命が消える瞬間には立ち会って最後まで向き合って見守るって決めてるの。

色々な人に協力してもらいながら東京での仕事を調整してもらったりしながら、それが何時であろうが那須に駆けつけて、きちんと見送るのが私の役目。辛い最期を迎えたコを見送るのは本当に辛いけれど、だから辞めるとか止まるっていう選択肢は私にはなくて、それをモチベーションに変えて前に進んでいくだけ」

photo : YUJI WATANABE

styling : YURIKA NAKANO

hair & make-up : KENJI TAKAGAKI[SHIMA]

model : SAEKO, LUNA, KAMOZO, TWO, LOVE, ANZU, AZUKI, LARAMI

web edit : KIMIE WACHI[SWEETWEB]

※記事の内容はotona SWEET12月号増刊号のものになります。
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください。
 

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