獅子座の空模様－石井ゆかりの星占い「2024年の年報」

2024年獅子座の空模様

年の前半は2023年後半に引き続き、大活躍の時間となっています。数段階飛び級するようなキャリアアップ、社会的立場の大きな変化を経験する人もいるでしょう。大きなミッションをやり遂げたり、目標を達成したりできる時間です。華やかな成功を収め、新しい景色を見ることができます。また、特に仕事はしていないという人も、何らかの形で社会に関わる機会が増えたり、肩書きが変わったりするような変化が起こる可能性があります。

5月半ば以降は「夢、友情、希望」の時間に入ります。ここから2025年半ばにかけて、新しい夢を見つける人もいれば、新たな仲間に出会う人も多いでしょう。2024年前半までは「自分自身の目標」をひたむきに追いかける時間で、ある意味直線的なのですが、2024年半ば以降は視野が大きく広がり、世の中のこと、みんなのことを考える余裕が出てきます。また、ロングスパンで物事を捉え、大きな布石をどんどん打てる時でもあります。目先の利益や損得に囚われず、スケールの大きな動きができそうです。

さらに、11月半ばから2025年年明けは、とても「アツい」時間となっています。何かと、あるいは自分自身と、情熱を燃やして闘うことになるでしょう。新しいことを始める人もいれば、古い環境を脱出する人、力強い自己主張を始める人、人と精力的に関わり始める人もいるはずです。特に、一対一の人間関係の中で、非常に深く熱い炎が燃え始める気配があります。誰かと真剣勝負をし、その中で特別な絆が育つのかもしれません。誰かに強烈に惹きつけられ、相手を追いかけ始めるのかもしれません。あるいは誰かに熱望されたり、発掘されたり、誘導されたりすることになるのかもしれません。いずれの場合も、お互いの胸の中にある高温のエモーションを交わすことで、ドラマが展開します。この関わりは、決して表面的なもの、形式的なものでは終わりません。本気を出さなければ先に進めない物語が展開します。

この、高度な熱量によって結ばれる人間関係には、2025年4月半ばから6月半ばに「第二ラウンド」が待っています。さらにそこで燃え尽きることはなく、おそらく2043年頃まで、形を変えながら燃え続けることになるはずです。

［時期について］

年明けはとても楽しい時間となっています。愛にも生き生きとした追い風が吹きますし、クリエイティブな活動に取り組んでいる人にも、素敵なチャンスが巡ってくるでしょう。

さらに、1月から2月半ばは、心身のコンディションを整えるのに適した時期です。生活のあり方を見つめ直し、働き方を変え、日々の時間や労力の使い方を改善できます。1月中旬以降は、かなり忙しくなります。2008年以降に請け負ってきた任務が、このタイミングでひとつのクライマックスを迎えるかもしれません。また、自分に合わない環境に身を置いている人、無理や疲労を溜め込みすぎている人は、この時期に転職活動など、思い切ったアクションを起こすことになるかもしれません。

1月下旬から3月は、「人に恵まれる」時です。公私ともに、素敵な出会いがあるでしょう。人と会う機会が増えますし、人との関わりを通して成長できる、キラキラした時間帯です。2月半ばから3月半ばは、タフな交渉に臨んだり、誰かと「真剣勝負」に挑んだりする人も多そうです。

2月下旬から4月にかけては、経済活動が盛り上がります。人から受け取れるもの、託されるものがたくさんあるでしょう。意外なチャンスが巡ってくる気配もあります。2023年春頃から足りなかったもの、お金について不安だったことがあれば、このタイミングで部分的にその問題が解決しそうです。

3月中旬から6月上旬にかけては、遠出する機会が増えます。出張や旅行、留学など、かなりスケールの大きい移動が起こりそうです。特に4月は、懐かしい場所を再訪することになるかもしれません。勉強や研究など知的活動に取り組んでいる人も、この時期は強い追い風を感じられるでしょう。また、復習や学び直しなど、過去に遡って知的な力を「取り戻す・再生する」こともできそうです。人に教える立場に立つことで、自然に学び直しの機会を得る人もいるかもしれません。

4月下旬から7月中旬は、非常に忙しくなります。仕事や対外的な活動において、大きなミッションに取り組むことになりそうです。社会的立場がガラッと変わる人もいるでしょう。ここでの動きは、2023年後半からの一連の活動の「山場」のような意味を持っています。2023年半ばからチャレンジを続けてきた人は、ここで確かな結果を出せそうです。

5月末から6月半ば、そして7月下旬から9月頭は、仲間が増えます。友だちと会う機会も増えるでしょう。また、夢を追いかけている人は、この時期に大きく夢に近付けそうです。

ここで起こったことは、ここから2025年半ばにかけての流れの起点となります。この時期のイベントがこの先、拡大し、大きく展開します。

6月後半から7月中旬は、第三者には見えないところでじっくり向き合うべきテーマが浮上します。過去の知り合いが訪ねてくるとか、過去にやり残したことにもう一度取り組むことになるなど、「振り返る」流れが生じるでしょう。

7月から9月半ばは、原点回帰の時間です。本来の自分に立ち戻り、仕切り直しができます。なかには「はっと我に返る」ような体験をする人もいるでしょう。前進よりもここでは、あえて立ち止まって見つめ直すような作業が必要となります。

さらに、7月末から9月は、経済活動も活性化します。ほしいものを手に入れるために精力的に動く人が多いでしょう。失ったものを取り戻すために行動を起こす人もいそうです。過去の損失をここで取り返せるかもしれません。

8月末から10月中旬は、キラキラしたコミュニケーションの時間です。いろいろな人に声をかけてもらえますし、自分からも働きかけてゆくことになるでしょう。また、フットワークで勝負できる、とても機動的な時間でもあります。外出の機会が増え、新しい「行きつけ」を増やせます。

9月から11月頭は、「隠れた敵を倒す」時間となっています。第三者には見えないところでじっくり向き合うべきテーマが浮上します。慢性的な問題、密かな悩み、根の深い問題を解決できます。ここでの動きは、2025年頭から４月半ばの流れにつながります。

11月から年明けは、熱い勝負の時間です。新しいことを始めたり、自分自身との闘いに挑むなど、思い切った、勇敢なアクションを起こせそうです。また、肉体改造など、自分のフィジカルに働きかける人もいるでしょう。この動きもこのタイミングだけに留まらず、2025年4月半ばから5月半ばにかけて、「第二ラウンド」が待っています。

この11月は、獅子座の人々にとって「新しい炎が燃え上がる」ような時間となっています。「点火」の時間なのです。特に、自分と誰かの一対一の関係の中で、なんらかの情熱の火が燃え上がります。この炎が愛の炎なのか、対抗意識なのか、怒りなのか、欲望なのか、それともほかの、名前のつけがたいような思いなのかは、人それぞれです。ただ、誰かに強く興味関心を抱き、意識をぐっと惹きつけられる、という点は共通しています。この11月に何も起こらなかったとしても、ここから１，2年の中ではきっと、「誰か」の存在が貴方の人生を大きく引っ張ってゆくような動きが生じます。大切なのは、自分の中でどんな衝動、どんな欲望が動いているかを知っておく、ということです。一見相手の衝動・欲望であるように見えることが、実は自分自身のそれなのかもしれません。

また、10月末から年末は、楽しいことの多い、キラキラした時間でもあります。愛にも追い風が吹きます。遊びや趣味、創造的な活動に勢いが出ます。昔好きだったものに再び触れることになったり、失った愛が甦ったりする気配もあります。深い喜びが「再生」するような時間です。

［愛について］

2024年は獅子座の人々にとって、新しい愛の世界への大きな入り口となっています。ここから2043年にまたがって、誰かと非常に強い情愛の結びつきを得て、人として「再生」を果たすような体験ができるのです。2024年に特別な出会いを得る人もいれば、失われかけた愛情が「再燃」する人もいるでしょう。なんらかの形で貴方の心深くに眠っていた愛が呼び覚まされ、非常に強い力で貴方を引っ張ってゆくことになるでしょう。

もし、2024年に愛の世界で何かを見失ったように思えても、それは新しいものが入ってくるための「事前準備」のようなことなのかもしれません。また、愛の世界で自分や他者になんらかの「自分ルール」を課してきた人は、このタイミングでそのルールを解除することになるかもしれません。

カップルもフリーの人も、自分の中に驚くほど強い情熱を感じられる年です。あるいは、誰かの情熱が自分に燃え移ったように感じる人もいるだろうと思います。

愛を探している人は、対外的な活動の場や交友関係の中に出会いが見つかる気配があります。どんどん外に出て世界を広げること、ひたむきに目指せる目標を持つことが、愛のチャンスにも繋がっていきます。

愛に強い追い風が吹くのは、1月から4月、7月半ばから８月頭、10月半ばから年末です。

［おわりに］

「上から目線」は今の時代、とても嫌われます。人を見下すまなざし、人を支配しようとする眼差し、人をコントロールしようとする眼差しを、そこに感じるからだろうと思います。誰だって見下されたくありません。支配されたり、コントロールされたりしたくありません。今はみんながフラットで、対等で、公平なのが「心地いい」とされています。

ですがその一方で、「フラット」なだけではうまくいかないシチュエーションもあります。たとえば、赤ん坊や子どもを前にしたら、大人は自分が相手より背が高く、強者であることを自覚しなければなりません。他者に対して「自分は強者だ」という意識を持つ時、相手への責任が生まれ、何かを与えなければという自覚が生じます。自分のほうが強い、と思わなければ、人に与えよう、という意志も生まれにくいものだろうと思います。明らかに人より多くを有していながら、他者に何も与えようとしない人々は、しばしば「自分も弱いのだ」「自分も困っているのだ」と言います。自分自身の強さ、強者である自分という意識がないのです。

何かを成し遂げようとする時、他者に何かを与えようとする時、自ら進んで行動しようとする時、人は胸の中に「自分は強者だ」というイメージを抱いています。とはいえそれを表に出すことは、傲慢で、不遜で、思い上がっていて、無礼だと受け取られかねないので、多くの人はそれを隠しています。「上から目線」と非難されかねないので、それを隠しています。自らが強者だと自覚することは、怖いことです。強者ならば、何かをなさねばならないからです。自分を高みに置けば、下にあるものに力を与えずにはいられません。

人は自らを他者に与えて生きていきます。「私は誰からも必要とされていない」という言葉を聞いて、容易に「人生への絶望を表現している」と理解できます。必要とされ、自分を与えることは、人生の最大の喜びです。受け取ることよりも与え、受け取ってもらうことのほうが、喜びは大きいのです。ですがその一方で、自分を誤ったやり方で他者に与え続け、自分自身を見失い、我を失ってしまう人もいます。受け取ってもらえることのうれしさのあまり、与えてはいけないものまで与え尽くし、生きるべき自己を取り戻せなくなる人もいます。

自分を失わずに、自分を与えることができるのが、本当に他者を愛することのできる人です。2024年の獅子座の世界では、そのことにスポットライトが当たります。自分に備わっている力を、密かにでも自覚し、その力をどのように他者に与えられるのか、それを考え始めることになるのです。これ以降、貴方は誰かに、あるいはなんらかの集団から、心底必要とされることになるでしょう。その人、またはその人たちに自らの力を与えることで、貴方自身も深い喜びに満たされるでしょう。でも、決してそこで自分自身を失ってしまうわけにはいきません。

これは「バランス良く」といった考え方では、決して解決しない命題です。時間や労力の配分、まんべんなく目を配る、といった方針では、達成できないのです。問題の根本は、心の奥底にあります。そこは、はかりや物差しが機能しない世界です。