乙女座の空模様－石井ゆかりの星占い「2024年の年報」

2024年乙女座の空模様

2024年の前半は2023年後半に引き続き、「旅・冒険・学びの時間」の中にあります。遠出する機会が多そうですし、知的活動に取り組んでいる人には、強い追い風が吹き続けるでしょう。特に2024年前半は、「突然の旅」「想定外の遠出」の気配が濃厚です。唐突に出掛けることになったり、非常に意外な場所から招かれたりすることになるかもしれません。また、旅の「同道者」が意外な人物となる可能性もあります。ひょんなことからびっくりするほど遠くに、誘い出される人もいるでしょう。

知的活動の世界でも「驚き」がありそうです。研究活動においてびっくりするような成果が出たり、自分の活動にいきなり強いスポットライトが当たったりするかもしれません。世の中の流れの中で自分の知見が必要とされ、突然大忙しになる、といった展開も考えられます。広く声を届ける活動、発信活動をしている人は、その声が想定外に広い範囲に届く可能性があります。自分の声がビッグウェイブを生み出す、といったことも起こるかもしれません。

5月末からは「大成功・大活躍の時間」に入ります。ここから2025年半ばにかけて、仕事や対外的な活動において、「大成功・大活躍」する人が多そうです。大きなミッションを引き受けたり、一大プロジェクトに参加したり、リーダー的な立場に立ったりする人もいるはずです。昇進、異動、転職、独立など、社会的立場が大きく変わる人もいるでしょう。なんらかの目標を目指して長く頑張ってきた人は、この時期に目標を達成できるかもしれません。また、その努力が報われて、新しい展開が起こる可能性もあります。

乙女座は「働き者」が多い星座です。じっとしているよりも動いているほうが好き、という人が少なくありません。ワーカホリックになりやすい傾向もあります。2024年は、そんな働き者魂、職人魂に「火がつく」気配があります。新しい役割を見つけて心を燃やす人、「この人のためにひと肌脱ごう」と思えるような相手に出会う人、自分に合ったジャンルを見つけて精力的に行動を起こす人も多そうです。また、誰かに強く「必要とされる」流れも生じます。頼られたり、出動を熱く要請されたり、「三顧の礼」であるポジションに招かれたりすることになるかもしれません。こうした動きは、ここから2043年にまたがる長い物語の「入り口」です。

［時期について］

年明けは居場所がとてもあたたかくなります。家族や身近な人と、ほっこりした時間を過ごせるでしょう。さらに1月から2月半ばは、楽しいことの多い、キラキラした時間帯です。愛にも追い風が吹きます。2008年頃から全力で愛を生きてきた人、クリエイティブな活動に打ち込んできた人は、この年明けにその「クライマックス」のような展開が起こるかもしれません。ひとつの山を越えていくような、重要な試みを成功させられる時です。

1月下旬から3月は、心身のコンディションを整えるのに適した時期です。生活のあり方を見つめ直し、働き方を変え、日々の時間や労力の使い方を大きく変えられます。生活習慣や暮らし方など、小さな工夫が後々、大きな変化に結びつきます。また、このあたりで非常に重要な任務を引き受ける人もいるでしょう。あるいは、日々の任務の内容がガラッと変わる人もいるかもしれません。転職や独立などを実行に移す人も少なくなさそうです。

2月下旬から4月にかけては、「人に恵まれる」時です。公私ともに、素敵な出会いがあるでしょう。人と会う機会が増えますし、人との関わりを通して成長できる、キラキラした時間帯です。2023年頃から人間関係において悩みを抱えていた人、人との関係の中で冷たい距離を感じ、悩まされていた人は、このあたりでその膠着状態に風穴が空くかもしれません。他者に対する警戒心や疑念に、小さな雪解けが起こる気配があります。完全な雪解けは2026年頭頃になるかもしれませんが、このあたりから硬い岩の壁にヒビが入り始めます。

3月中旬から6月上旬にかけては、経済活動が盛り上がります。人から受け取れるもの、託されるものがたくさんあるでしょう。意外なチャンスが巡ってくる気配もあります。特に4月は、貸していたものを返してもらえたり、ギブアンドテイクのアンバランスが解消されたりするタイミングとなっています。

4月下旬から7月中旬は、遠出する機会が増えそうです。出張や旅行、留学など、かなりスケールの大きい移動が起こりそうです。勉強や研究など知的活動に取り組んでいる人も、この時期は強い追い風を感じられるでしょう。2023年後半からスケールの大きな「移動の時間」に入っている人も少なくないはずですが、ここでその大移動が「完了」します。着地点、目的地にたどり着けるタイミングです。

5月末から6月半ば、そして7月下旬から9月頭は、非常に忙しくなります。仕事や対外的な活動において、大きなミッションに取り組むことになりそうです。ここでスタートするのは、2025年半ばにまたがる、大スケールのミッションです。このミッションを通して、素晴らしいステップアップを遂げる人が少なくないはずです。社会的立場も大きく変わるでしょう。

6月後半から7月中旬は、仲間が増えそうです。友だちと会う機会も増えるでしょう。また、夢を追いかけている人は、この時期に一歩夢に近付けそうです。

7月から9月半ばは、第三者には見えないところでじっくり向き合うべきテーマが浮上します。過去の知り合いが訪ねてくるとか、過去にやり残したことにもう一度取り組むことになるなど、どこか「振り返る」ような流れが生じるでしょう。さらに、7月末から9月は、新しく始まることも多い時です。行きつ戻りつしながらも、確実に未来への新しいステップを踏み出せます。

8月末から10月中旬は、経済活動に追い風が吹きます。いい買い物ができたり、臨時収入が入ったりと、うれしいことが多いでしょう。豊かさを感じられる時です。

9月から11月頭は、熱い仲間に恵まれます。交友関係もホットに盛り上がりそうです。新しい夢に出会う人もいるでしょう。出会った相手と夢を分かち合い、人生が大きく転換していく、といった展開もあるかもしれません。ここで起こったことは2025年年明けから4月半ばの動きに繋がっていきます。

11月から年明けは、「押し入れを徹底的に片付ける」ような時間となっています。邪魔なものをゴタゴタ詰め込んでいるような場所を開き、きちんと整理していけます。慢性的な問題を解決したり、向き合わなければならないものと向き合ったりする人もいるでしょう。ここでの動きも、2025年4月半ばから6月半ばに「第二幕」が待っています。

10月末から年末は、家族や身近な人との関係がとてもあたたかくなります。また、居場所にいることがとても楽しくなるでしょう。生活環境を美しくすることに注力する人もいそうです。全体に、幸福感の強い年末となりそうです。

［愛について］

とても真剣で、真面目な愛の時間です。愛の世界で「責任」「義務」「長期的な関わり」が大きなテーマとなっています。しっかりした骨格のある、継続的な関係を作るための取り組みが、ごく建設的に進展する時間です。

2023年頃からパートナーとじっくり向き合っている人、真剣にパートナーを探し始めた人も少なくないでしょう。この取り組みは2024年も続いていきます。その取り組みの中で、「愛とはこういうもの」「パートナーならこうあるべき」といった固定観念や思い込みが、徐々に解体されつつあるのではないかと思います。人間を捉える力、人を見つめる眼差しが深みを増して、他者との関わり方自体が今、大きく変わりつつあるはずです。疑心暗鬼や固定観念、強いこだわりなどは、ある種の「鎧」です。この鎧を少しずつ、脱ぎ捨てていくところに、愛の関係が生き生きとした息吹を吹き込まれます。スピードがごく遅いように感じられても、この時期の貴方の愛は確実に、前進し続けています。

愛に特に追い風が吹く時間は、1月から5月頭、8月、11月半ばから12月頭です。また、9月半ばに「愛のミラクル」が起こるかもしれません。少し不思議な形で、強い縁が結ばれそうです。

［おわりに］

「コーリング（calling）」には、「天職」という意味があります。ある役割、ミッション、仕事、任務に「呼ばれる」、天の声に「呼ばれる」ということなのだと思います。世の中には、報酬をもらってする仕事以外にも、たくさんの「役割」「任務」があります。周囲からはそれが「仕事」と見なされていないようなことでも、本人は「仕事」だと捉えていることもあります。あるいは逆に、本人は「仕事」だと思っていなくても、周囲はその人の活動を「立派な仕事だ」と考えるケースもあるでしょう。たとえば、趣味で描き続けていた絵画が死後、世に認められて高額で取引されるようになったら、この人は「画家だった」と言えるでしょうか、言えないでしょうか。当人がどう思ったにせよ、他人がどう評価するにせよ、この人の人生を全体的に捉えた時、やはりこの人の画業は「天に呼ばれて」なされたと言える気がします。

ある任務に人を呼ぶ「声」は、「天」だけのものではありません。赤ん坊の声に呼ばれ、弟子の声に呼ばれ、生徒の声に呼ばれる人がいます。困っている人の声に呼ばれる人がいて、美や快を求める人に呼ばれる人がいます。才能ある人を発掘し、呼びかけることを業とする人もいます。呼ぶ声にこたえ、他者のために何かをなした時、相手を助けたり、満たしたり、後押ししたりすることができたなら、使命を果たしたということになります。報酬の有無や社会的地位、肩書きは、ここでは関係ありません。

子どもたちは大人から「自分がなりたいもの、何にでもなれるよ」と言われ続けます。でも、実際にいろいろなことにトライしてみると、「何にでもなれる」どころか、自分にできることや合っているものを見つけるのが、どんなに難しいかに気付かされます。

適性や才能があっても、「呼ばれる」ことがなければ、それは役割として成立しません。また、長く続けていて評価もされているのに「自分はこの仕事に向いていない」と思い続けている人もいます。自分自身で選べるものだ、と考えれば考えるほど、「これは向いているか、向いていないか」を自分自身でジャッジしなければならなくなります。でも、仕事や役割、他者に対する任務には常に、「コーリング」の部分が含まれています。呼ばれたからこそ、任務になったのです。そこは、自分自身ではジャッジできません。たとえ褒められなくても、感謝されなくても、呼ばれて、その声にこたえているなら、それが「コーリング」なのかもしれません。

2024年、乙女座の人々は「今、自分はこれをやるのだ」「今、自分はこれを引き受けているのだ」という実感を、強く抱くことになります。そこに納得と確信があります。ライフワークに取り組む人がいる一方で、「あと少し」「半年」「１年半」「３年」など、期間の限られたミッションに打ち込む人もいるでしょう。どちらも、諦めでもなく、シニカルに構えるのでもなく、「少なくとも今は、これなのだ」という信念を持つことができます。それはおそらく、「呼ぶ声」にこたえている貴方がいるからです。

「未来には、何が待っているかわからない」というのが、希望です。希望は、未来の偶然に心を開く態度をいうのだと思います。この時期、貴方が引き受けている任務・役割は、そうした希望と矛盾しません。いつかまた、別の声に呼ばれることになるかもしれない、その余白を残して、今は貴方を呼ぶ声に、全力でこたえることができます。もし一時的にその声を見失うことがあっても、耳を澄ましてしばらく立ち止まれば、きっとまた、その声をキャッチできるはずです。