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マイナーなんて言わせない!フィンランド航空で行くラトビアで、歴史と伝統文化にふれる旅

  • 2023.12.30

中世の街並みが広がり、石畳の上を歩いて建築を見てまわるだけでも楽しいラトビアの首都リーガ。

ここは旧市街が歴史地区とされ昔の街並みが残ることからユネスコ世界遺産に認定されている場所です。

きれいな街並みがある国とは知っていたのですが、今回はラトビアのプレスツアーに参加させていただき、文化の面白さを感じたり、ハンドメイド好きには魅力的な場所をたくさん巡りました。

まだまだ日本では知る人が少ないラトビア。

ヨーロッパや北欧へ行こうかな?と考える人にはぜひラトビアも次の海外の行き先として選んで欲しいなと思います。

それでは、そんなカルチャーとハンドクラフトを楽しめるラトビアをご紹介します!

歴史あふれる旧市街を散策

首都・リーガの旧市街では、中世の世界に迷い込んだような時間を楽しめます。

まず訪れたいのは、14世紀に建てられたゴシック様式のブラックヘッドハウス。レンガ調のこの建物のなかでは、武道会や晩餐会が開催されるのだとか。

すぐ近くには聖ペトロ教会があり、ここは必ず行って欲しい場所のひとつ。

123mあるこの教会のてっぺんには風見鶏が。

街を全てを見渡せるように、風見鶏よりも高い建物を立ててはいけないという決まりがあるそうです。

そのため、これより高い建物はなく72mの高さにある展望台からも街全体が見渡せます。

ここから眺める景色がとても美しく、いつまででも見ていたくなりました。360度ぐるっと見れるのでカメラのファインダーからのぞく街並みは、どの方向からでも素敵でうっとり。

カラフルな建物やレンガ調のお店、石畳が広がる道など、旧市街のどこを歩いていても日本とは違う世界。

ゆっくり街散策をしながらお気に入りのカフェやお店を見つけてみるのも良いですね。

ラトビア一周を体験できるラトビア民族野外博物館

ラトビアには多くの文化財や歴史的遺産があり、それらをみてまわる面白さもあります。

そこでまず訪れたいのが来年で100周年になるラトビア民族野外博物館。ヨーロッパ最古かつ最大級の広さを誇り、まる2日あればやっと全部を見て回れる広さ!

全国各地の農場や漁師の家、民家などがここに移してあり、この博物館をまわることでラトビア一周したのと同じような体験ができるのだそう。

歴史的な物も多く置かれており、入口近くにある建物では、冠婚葬祭などで使用された馬車が展示されていました。

どの建物に入る時も入り口にある板を踏んでしまうのはNG。古くから「入口にある板=訪れる人の幸せの女神の寝床」とされているそうで、「またいで入ってください」と教わりました。

少し進むとラトビアのお墓がありました。木製のものが多かったのですが、それぞれの形には意味があるのだそう。

「冬に亡くなった方を守ってくれる民家の断面図のお墓」や「ラトビア神道とキリスト教を表すお墓」など、形によって異なる意味を表しているのだとか。

なかに入ると、今もお祈りや結婚式に使われている教会があり、光がきれいに差し込む美しい内装に圧巻。

天井には、雲と天使がいる天国のような絵が描かれています。

これには「天国を目指しましょう」という伝えがあるようで、地獄の絵はなく何も描かないことでそれを示していたそうです。

形や絵などに込められている意味を知ると、よりその時の状況が浮かび歴史を深く感じました。

そして今回訪れた際にはワークショップにも参加させていただき、ラトビア語で「笛」の意味を持つ鳥をつくりました。

ふかふかの毛糸をくるくると巻いてつくる鳥は、ラトビア文化に触れる良い体験。

こうして実際にその国の手仕事に触れることで、より身近に感じられるのが良いですね。

野外博物館はとっても広いので一部しか回れなかったのですが、ラトビアの歴史や文化を体感できました。

自然も多いのでぜひ時間をとってゆっくりと回ってみてくださいね。

ラトビア伝統工芸の歴史を学ぶ

次に紹介したいのが、国重要建築物の「ヤルガワ・オールド・タウンハウス 」。

18世紀末に建てられ、ヤルガワでもっとも古い木造住宅のひとつで、今も大切に残っています。

ここでは歴史的な情報が様々な形で残されており、大きな机にあるボタンを押すと機械のように動き出し、引き出しが現れたり音が出たりするなど様々な仕掛けがある体験型の展示になっていました。

透明なスクリーンに、ヤルガワの木造建築や旧市街の家のことが写し出されたり、その時どんな生活が送られていたか映像で投影されたりしています。"ただ展示されている"のではなく、実際に自分で触って感じられるインタラクティブな見せ方がされているのでより引き込まれていきます。

歩いてすぐのところにある「ラトビア伝承館」は国の重要文化財に指定されています。

中庭や織物工房、陶芸工房、家族室もあり、ラトビアの伝統工芸の技術を見ることができました。

19世紀初期と同じような見た目にするためにリノベーションも行っており、今では職人館として復活。

大きな織物の機械も置かれており、たくさんの系を編んで出来上がる作品は圧巻!職人さんの手仕事がどれだけ繊細で、完成品が美しいか、ということを感じることができる場所でした。

ここでは、オリジナルのスカートを注文することも可能。1着つずつ手織りのため今では半年待ちでよければ制作依頼ができるそうです。

海外に来て一点ものの洋服を注文できるなんて憧れちゃいますよね。

手仕事の繊細さを実感する「プズリ」

伝統文化を学び、体験をさせていただくために「スヴェーテ神社」にも訪れました。

ここはラトビア神道の神社でヤルガワ市にあります。年間を通して、いつでも誰でも入れる場所になっています。

その横にある小さな家では「プズリ」とうい麦藁のオーナメントづくりのワークショップがありました。

そこで出会ったのは、プズリ職人のアウスマさん。

オーナメントは麦藁のなかに糸を通し形を作っていくのですが、これが体験してみるとなかなか難しい!

私が作ったのはひとつだけですが、物によっては何個も組み合わせてとても大きなオーナメントにもしていきます。

インテリアとして1番多い時間を過ごす居間に飾ることが多いそうです。

ひとつひとつ手作業で作り、大変だなと思うと同時に今も伝統文化を守る手仕事の貴重さを感じました。

マナーハウスで映画の世界を疑似体験

首都リーガから1時間半ほど離れた場所にあるアブグンステ・マナーハウス。マナーハウスとは、荘園の領主であった貴族の館を宿泊施設として改装した建物です。

ここではオーナーのアスナーデさんが館を案内してくれました。

夫婦で経営されており、ここには4人の子供と7匹の猫と共に住んでいます。240年前に建てられたこのマナーハウスは、オークションに出されており見事落札!

最初は廃墟同然だったのですが、現在は日常では味わえないほど豪華な内装になっています。玄関を開けた瞬間から映画の舞台セットのような世界観に引き込まれてしまうほど。

ここのシンボルは猫。60人の芸術家を招き、猫との幸せな暮らしを描いてもらったり銅像を立てたりしたため、施設のいたる所に猫の作品が飾られています。猫好きにはたまらないですね!

全部で13部屋と、90もの寝床があり実際に宿泊できるようにもなっています。

中世の時代にタイムスリップしたかのような体験ができるので一度は泊まってみたい!と思う人も多いはず。

大規模なイベントや、結婚式などで夏は予約がいっぱいになるのだそう。

マナーハウスは敷地内のどこにいても世界観に入り込むことができる空間でした。

アール・ヌーヴォー建築の迫力と繊細さに圧巻

新市街にあるアール・ヌーヴォー・エリアには、美しい造形の建物が並んでいます。

お花や植物などのモチーフや曲線を取り入れた装飾が多く、装飾感が強いのが特徴です。

「隣人よりも素晴らしい家を建てたい」と思う人が多く、お金を惜しまずに建てられた家が次々と並ぶこのエリアでは、アール・ヌーヴォー建築が多く見られます。

表にはお金をいくらでもかける反面、なかは質素な作りになっていることもあり、外観と内装ではだいぶギャップがあるんだとか。

様々な表情の彫刻は、光の当たり方まで計算され朝日や夕日によって表情が変わるともいわれています。

細部までこだわりが感じられる繊細な芸術を、ぜひアルベルタ通りでご覧になってみてくださいね。

伝統が詰まったハンドクラフトショップ

ラトビアはミトンが有名で、ミトンからも伝統を学ぶことができます。

ブラックヘッドハウスの近くにある民芸品店では、たくさんの伝統品を見てきました。

そこには様々な柄のミトンが並び、柄を見るとどこの出身かがわかるようになっているそうです。

自分の出身地の柄だけでなく嫁いだ先の柄と組み合わることもあったり、日本のお守りのように自分に必要な神様の柄を身につけることもあるのだとか。

完成デザインと編み図が掲載されたラトビアのミトンの本が日本語でもあるので、手芸好きの人は要チェック。どの柄も可愛くいくつも欲しくなっちゃいます。

「Hobbywool」という羊毛を扱っているお店では、キットが21ユーロで販売されており、実際に自分でチャレンジしてみたい人はここでゲットしてみてください!

ほかにも最近注目されているカラフルな柄がプリントされた靴下や、色んな色の毛糸玉もたくさん置いているので、ここでお土産を買うのもおすすめですよ。

「バルトゥ・ルアタス」というジュエリーショップでは、ラトビアならではのアクセサリーが購入可能。

ラトビア人がアイデンティティとしてつけているものや、神様の印が刻まれていて毎日を守ってくれるデザインが施されているなど、おしゃれなものが数多くありました。

「ピエネネ」というお店は、たんぽぽの意味をもつセレクトショップ。

ハーブやドライフルーツ、羊毛を使った洋服、お酒などラトビアのものを数多く取り扱われており、どれも可愛く選ぶのに迷ってしまうほど。

旧市街にあり散策のついでに寄れるのでぜひ行ってみてください。

ラトビア食文化が根付く市場とマーケット

歴史的建造物や、文化を感じるハンドクラフトなどラトビアの魅力をお伝えしてきましたが、もうひとつ欠かせないのは「食」!

おいしい食べ物からもラトビアの文化を感じてきました。

「リーガ中央市場」はヨーロッパ最大の市場とバザールがあり、20世紀を代表する建造物のひとつ。

ユネスコ世界遺産に登録されている、ラトビアに来たら行っておきたい場所。72,300平方メートルの広さもあり3,000以上の屋台が並んでいる、地元民も行く市場です。

ここでは生肉や魚介、野菜にチーズなど食卓に並ぶ食材がずらりと並んでいます。

日本にはない食材があるので見ているだけでも楽しく、味見をしてから購入できる商品もあるので、いくつか試してみてから買うのがおすすめです。

ここは、国の文化財になっている「アゲンスカルナ・マーケット」。

2018年に改修され、2022年5月に再オープンしたためとても綺麗な場所でした。1階に野菜やフルーツ、民芸品なども並んでおり2階は食事ができるスペースになっています。

買い物をしたあとに休憩するのにちょうど良かったです。個人的なおすすめは、2階の角にひっそりあるキャンドルショップ。

色とりどりで色んな形のキャンドルが並びついついたくさん買いたくなるお店でした。

そしてラトビアの美味しいものを味わいたい!と思ったら訪れて欲しいのが、伝統的な農家さんや職人さんが出店をしている「カルンチエマ・クォーター・マーケット」。

毎週土曜日の10:00〜16:00に開催されており、ラトビアの農産物や芸術品、工芸品などがそろっていて地元民にも大人気。

ライ麦パンや蜂蜜にピクルス、お惣菜パンなどその場で食べられるものもあり、お腹をすかせていくのがおすすめです。

私はお土産に琥珀のピアスと野菜のソースを購入しました。

生活に根付く食文化は、その地域のことをよりを感じられるもの。食事を楽しみながら感じる文化は旅の醍醐味ですよね。

知れば知るほど深まるラトビアへ

ラトビアは世界遺産にも登録されるような歴史的な建築物が多く、独自の文化や芸術が根付いている国。

知れば知るほど、奥が深くまた訪れたいと思う魅力が詰まっています。

この旅でハンドメイドとカルチャーに触れ、中世の美しい街並みや伝統工芸、手仕事の奥深さに魅了されました。

photo by Finnair

photo by Finnair

今回の旅はフィンランド航空を利用し、フィンランドでトランジットをしてラトビアへ。

ヘルシンキ空港にはフィンランド航空のラウンジもあり、食事をとったりリラックスしたりとフライト前にゆっくりと時間を過ごすことができました。

ちなみにフィンランド航空は世界で6番目に古い歴史ある航空会社で、今年で100周年を迎えました!

航空機にはムーミンとフレーロンがハグしたイラストが描かれるなどお祝いムードに。

photo by Finnair

photo by Finnair

全客室はが北欧デザインで統一され、これまで以上に機内を快適に過ごせるようになりました。

ビジネスクラスは「すでにリクライニングしている座席」というゆったりしたシートや充実したサービスが。

新登場したプレミアムエコノミーには、広いシートや豊富なアメニティ、選べる食事サービスがあります。

もちろんエコノミークラスもアップデートされ、機内サービスも一新されました。

みなさんもぜひ、フィンランド航空で快適な空の旅を過ごしてみてはいかがでしょうか。そして、ぜひラトビアで日本では味わえない世界を体験してきてください!

Photos by Sachiyo

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