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グルマン温故知新:参宮橋〈Orchestra〉今日はいいもの食べたという実感と満足感

  • 2023.12.29
グルマン温故知新:参宮橋〈Orchestra〉の「お楽しみ7種(アミューズ)」

Orchestra(参宮橋)

今日はいいもの食べたという実感と満足感

かわいらしい店である。カウンターだけの小さな店だが、中身は濃い。シェフの小川慎二さんはフランス料理を経て渡伊。イタリアでミシュラン2ツ星のスーシェフを務めるまでに修業。帰国後は目黒〈リナシメント〉のシェフなどを経て、この店のシェフに。

コースのスペシャリテは、エミリア=ロマーニャ州発祥のトルテッリーニ(極小のラビオリ)をスープとともに味わう「トルテッリーニ イン ブロード」。かわいいわ、おいしいわ、な一品には、実は和のだしが効いている。

グルマン温故知新:参宮橋〈Orchestra〉の「お楽しみ7種(アミューズ)」
蓋付きの大きな箱が登場。ピアノの蓋を開けるようにそっと開くと、中から白鍵と黒鍵が現れる。全7品。左から、イワシの酢漬け、南蛮海老 ビーツビネグレット、キャビアとブルーチーズ、ミニ・ピアディーナなどなど。それぞれ、細かい仕事がちりばめられていて、しばし、一口サイズの面白みにハマる。
グルマン温故知新:参宮橋〈Orchestra〉の「トルテッリーニ イン ブロード」
シェフが修業時代を長く過ごした“イタリアの胃袋”と称されるエミリア=ロマーニャ州の郷土料理。本来は鶏スープと小さなラビオリを一緒に食べる料理だが、長崎出身のシェフらしく、あごだしを加えたのがミソ。
グルマン温故知新:参宮橋〈Orchestra〉の「ラビオーロ」
シェフの修業先のスペシャリテ。リコッタチーズとホウレン草、卵黄を包んだラビオリ、パルミジャーノと秋トリュフをのせて、焦がしバターをかけたもの。香り豊か。中からトロトロ卵黄が溶け出るのが魅力。満足度高し。

キッチンの片隅には、最近都心でもよく見かける薪火グリルが据えられ、シンプルな肉料理に仕立ててくれる。サービスがまた、フレンチ、イタリアンでキャリアを積んだベテランの支配人、矢島聡さんという布陣。ワインもティーも、ペアリングを全幅の信頼で任せられるのが嬉しい。

駅から至近なのも超ありがたい。いい店できたぞ。

グルマン温故知新:参宮橋〈Orchestra〉のシェフの小川慎二さん
小川シェフの仕事のこまやかさは感動もの。薪火の使い方も達人級だ。
グルマン温故知新:参宮橋〈Orchestra〉の店内
壁に直接描いた絵も、油絵も木梨憲武画伯作とか。

Information

Orchestra

〈オルケストラ〉
住所:東京都渋谷区代々木4-1-7 森田ビル1F
TEL:03-6383-4036
営:17時30分、19時30分、20時30分から食事スタート
休:日曜・月曜を中心に不定休

2023年9月1日オープン。予約はインターネットから。コース16,500円はワクワク驚きのアミューズから始まる全10品。メイン料理は牛、豚などからチョイス。ティーペアリング6,600円、ワインペアリング9,900円〜、スペシャルワインペアリング19,800円〜。グラスワイン白赤各1,800円~。スパークリング2,500円~。コース16,500円。カウンター8席。

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