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人生最大の爆買いをコム デ ギャルソンでした話。

  • 2023.12.29

12月よりフィガロ編集部の一員となった私、編集SYが最初の編集部ブログで書くのは、私的2023年一大祭となった買い物の話。タイトルの通り、コム デ ギャルソン青山店で日常生活が脅かされるほどの爆買いをした、という話です。

購入後しばらく経ったいまも、グラフィカルなロゴがプリントされたガーメントできれいに整えクローゼットにイン。

きっかけは、「コム デ ギャルソン青山店は、私にとって敷居が高すぎる」という話を先輩エディターにしたこと。コム デ ギャルソンをはじめ、ノワール ケイ ニノミヤやジュンヤ ワタナベなど、細部にまで行き届いた美学と革新的なクリエイションを撮影の機会があるたびに目の当たりにするブランドは、おしゃれ猛者だけに着用が許されている気がしていました。3月にリニューアルした青山店にも気軽に入る勇気はなく、ガラス越しに通り過ぎる日々。そんな話をしていたら、その先輩は「一緒に買い物に行きましょう」と。その先輩エディターというのも、ファッションマガジンシーンのレジェンド的存在。私にとっては緊張が掛け算となる状況になってしまいましたが、「なるようになれ!笑」の精神で青山店に向かった結果、人生最大の爆買いをすることとなりました。

購入アイテムは、コム デ ギャルソンからコム デ ギャルソン・ガールまで計5点。

今回の買い物のナビゲーターである先輩に導かれるまま店内を回遊。まず手にとったのは、コム デ ギャルソンのホワイトシャツ。端正なホワイトシャツにボリュームのあるフリルがあしらわれた一枚は、てろっとした滑らかな素材のおかげで仰々しくなりすぎない。モードなバランスが緻密に計算されています。

ホワイトとブラックの2色で悩んだ結果、ホワイトをチョイス。

「コムコム」の愛称で親しまれているコム デ ギャルソン・コム デ ギャルソンが集まる一角では、制服を思わせるようなシャツやプリーツスカートが並び、ノスタルジアを感じるラインナップに胸が高鳴ります。購入したのはクロップト丈のジャケットなのですが、アシメトリーのシルエットがどんな状況でも決まる裏ボタンつき。仕立てのよい服は、どこから見ても美しいのだと、服が持つ力を感じる一着です。

アシメトリーなシルエットを完璧なバランスへと導いてくれる裏ボタン。

だんだんとリミッターが外れはじめた私が出合ったのはジュンヤ ワタナベのデニムパンツ。リーバイス®のブラックデニムに光沢のある素材のブラックプリーツを融合させた、エッジの効いた一着です。普段はこういう攻めたデザインのものは手を出せないでいるのですが、思わず出ていた言葉は「試着室、行ってきます!」。ウエストがゴムになっているので着心地も最高です。

リーバス®のパッチと赤タブが効いたウォッシュのかかったブラックデニム。

3月のリニューアルで増設された2階のフロアでは、コム デ ギャルソン・ガールのビックカラーのシャツを。ロマンティックなディテールやピンクは、大人になっても好きなもの。私の肌にも馴染むペールトーンのシャツは、ワイドパンツやデニムで合わせたら可愛いだろうと即決。

ビックカラーは昔から変わらずに好きなディテール。潔いくらい大きな襟が、逆にしっくりとくるバランスに。

もう一つ、昔から好きなのがオーバーオール。ノワール ケイ ニノミヤらしい、パンキッシュなディテールが決め手。ウエスト部分がキュッと絞られているので、モダンなシルエットが叶います。

誰しもが馴染みのあるオーバーオールをノワール ケイ ニノミヤらしい強さで味つけ。

あれよあれよと、気がついたら「あれ、私の貯金ってあといくらあったかな......」という金額に。"清水の舞台から飛び降りる"とはまさにこのことだと、汗をかきながら「これ全部ください」と言う私の隣で、先輩は「爆買いね〜」と涼やかに一言。ただ、購入からしばらく経って思うのは、パワーのある服はいつまでも私の味方でいてくれる。「どんな自分でありたいか」を思い描いて纏えば、服がその場所へと連れて行ってくれるのだということ。自分の背中を押してくれる服に、新しい一歩を踏み出すための喝を入れてもらった気持ちです。

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