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「知識がなければ身を守れない」元被害児が語る、性の話題を避けることの危うさ

  • 2023.12.26

著者のちくまサラさんは、10歳のころ、放送委員をやっていました。なんとなくかっこいいからという理由で入ったのですが、同じ当番の上級生の男子に体を触られ、一生忘れることのできない傷を負うことに。誰にも相談できず、小学6年生のころにようやく1人の友人に打ち明けることができました。言葉にするまでこんなに時間がかかった理由は何なのでしょうか。『10歳で性被害に遭った話』第10話をごらんください。※このお話では、子どもの性被害に関する表現が含まれます。苦手な方はご注意ください

性教育に関する考え方は家庭によりそれぞれ。子どもに知識を与えることに消極的で、なかなかオープンに話せない家庭もあるでしょう。しかし、知識がないと自分を守ることはできません。また、知識がなければ何か起きた時に他の人への相談もしづらくなります。

ちくまサラさんも当時大人に相談すればよかったと思っているといいますが、実際には相談できずに大人になった方も多いのではないかと想像します。

安心して相談できる環境づくりを

10歳のころ、同じ委員会の上級生から性被害に遭ったという、ちくまサラさん。担任や親に相談することができず「誰にも言えなかった」とブログにつづっています。そして、上級生に襲われた日以来、このできごとがトラウマ(心的外傷)となり、心から笑うことができなくなってしまったそうです。

子どもの性教育を積極的にする親もいれば、家庭の考え方によってそうではない親もいます。しかし、知識がないために自分の身を守れなかったり、相手を傷つけたりする怖さが、この漫画では描かれています。一方、知識があっても子どもが正しい行動を取れるとは限らず、独学で知った情報から誤った認識を持ってしまう可能性も。そんなとき、気軽に性のことを聞けたり、相談できたりする相手がいることで、傷ついたり傷つけたりすることを防げるかもしれません。

ちくまサラさんは現在、当時の悲しかった経験を胸に「安心して相談できる環境づくり」「正しい性知識の普及」について漫画を通して警鐘を鳴らしています。性被害で悩む人、心を痛める人が1人でも減るよう、私たちのできることについて考えさせられるお話です。

万が一、性被害に遭い「どうしていいかわからない」「誰かに相談したい」というときは、男女共同参画局が設置する性犯罪・性暴力に関する相談窓口を利用できます。一人で悩まず、専門機関を頼ってくださいね。

著者:ママリ編集部

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