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自宅でも積極的に着たい「カウチンセーター」【お洒落さんのためのファッション用語辞典 vol.67】

  • 2023.12.27
自宅でも積極的に着たい「カウチンセーター」【お洒落さんのためのファッション用語辞典 vol.67】
出典 FUDGE.jp

 

連載『お洒落さんのためのファッション用語辞典』では、トラッドファッションから最新のファッションまで、FUDGEでおなじみのファッション用語についてわかりやすく解説します。第67回目は「カウチンセーター」のルーツを探ります。この連載を読んでファッション用語の背景や起源を知れば、毎日のお洒落がより楽しくなること間違いなし!

 

【用語解説】まずはカウチンセーターを知ろう。

自宅でも積極的に着たい「カウチンセーター」【お洒落さんのためのファッション用語辞典 vol.67】
出典 FUDGE.jp

「カウチンセーター」とは、白やグレーを基調とし、鳥や鹿、また木や葉などカナダのカウチン族特有の柄をあしらった、未脱脂羊毛を採用したオイルドセーターの一種。防水性、撥水性にすぐれ、ヘビーデューティな魅力に富んだセーター。そもそもは小さなショールカラー上の襟がつくのが特徴。プルオーバー型とジッパー・フロントのカーディガン型があります。

 

【歴史】カナダのバンクーバー島が発祥の地

自宅でも積極的に着たい「カウチンセーター」【お洒落さんのためのファッション用語辞典 vol.67】
出典 FUDGE.jp

カナダのバンクーバー島に住むカウチン族によって編まれた防寒用の丈夫なセーターがルーツです。編み込まれている図案は、彼らの信仰や狩猟の対象がモチーフになっています。19世紀初頭にスコットランドからカナダに牧羊が伝わったのですが、同時に羊毛を使った編み物の技術も伝えられたといいます。そこから派生して、カウチン族オリジナルの文化や神話、伝統を取り入れながら誕生したのがカウチンセーターです。

 

【雑学】映画『ビッグ・リボウスキ』にならう、だらりと着てかっこいい「カウチンセーター」の着こなし

自宅でも積極的に着たい「カウチンセーター」【お洒落さんのためのファッション用語辞典 vol.67】
出典 FUDGE.jp

自宅時間が増えたり、自宅にいながらにしてオンラインのスクリーン上で友人と繋がれるようになったためかどうかはわかりませんが、最近は外着とルームウエアにそう境がなくなってきたように思いませんか? せっかくなので、これまでは寒い日の外出着としてだけ活躍させていた「カウチンセーター」も、自宅でおしゃれに着こなしてもいいかもしれません。

そんなときにほんのちょっぴり参考になるのが映画『ビッグ・リボウスキ』の主人公、デュードの着こなし。伸びきったTシャツにパジャマパンツ、そこに「カウチンセーター」をはおり、出かけたりソファに寝転がったり。どれもほんとうにだらしないんです。でもそのだらしなさが、今の時代にあてはめるとラフさに変換され、こなれて映るから不思議なもの。パジャマパンツも流行っているし、Tシャツはベーシックアイテムの筆頭。クローゼットにあるもので事足りるので、気負わず、毎日「カウチン・セーター」を着るのに、ぜひ参考にしてみて。

 

監修:朝日 真(あさひ しん)

文化服装学院専任教授、専門は西洋服飾史、ファッション文化論。早稲田大学文学部卒業後、文化服装学院服飾研究科にて学ぶ。『もっとも影響力を持つ50人ファッションデザイナー』共同監修。NHK『テレビでフランス語』テキスト「あなたの知らないファッション史」連載。文化出版局『SOEN』他ファッション誌へ寄稿多数。NHK「美の壺」他テレビ出演。

 

illustration_Sakai Maori
edit & text_Koba.A

 

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