お通夜で「ショボい祭壇！ 香典返しも期待できんわ」【損得勘定で動いたママ友】だったが──！？

友人B子のお母様が亡くなり、同じく友人のA子とお通夜に参列した時の体験談です。卑しい発言を連発していたA子が、このあと大激怒して悔しがることに……？ いったい何があったのかご紹介します。

素敵なB子ママ

すごくお世話になっていたママ友B子のお母様が亡くなりました。生前、B子の家に遊びに行くと手作りお菓子をふるまってくれて、みんなで女子会トークをするような素敵なお母様でした。私は一緒にお世話になったA子と二人でお通夜に行くことに。お通夜は近くの葬儀会館で行われていました。

B子の家は裕福なお宅。それなのにかなり質素な祭壇で、棺とたくさんのお花だけといった感じでした。私はお金持ちでもそれぞれ価値観があるのだから、お葬式にお金をかけたくないといった家もあるだろうなと思ったのでそれほど気にならなかったのですが、A子は必要以上に驚いていました。

お通夜が始まる前、A子は私にだけ聞こえるような小さな声でこう言いました。

卑しい女、A子

「しょっぼい祭壇だね。B子ってお金持ちなのに」
「自分の母親なんだから、もうちょっとお金かけてあげたらいいのに」
「香典返しもしょぼそう。私用事があるから帰るわ」と言い、そそくさと帰っていきました。

私はB子のことが心配でした。悲しむB子と一緒にお母様の思い出話をしていました。夜になると参列者の方がどんどんやってきました。18時ごろ、葬儀会場の奥の方からB子のお兄様がやってきて、B子と私を手招きします。連れていかれた場所をみてびっくり！

やっぱり素敵なB子ママ

豪華な料理がどんどん運ばれていたのです。素敵なカクテルも飲み放題で、色とりどりの素晴らしいお料理が所せましと並んでいました。B子ママのお友達や同級生などがたくさんいらっしゃる中、B子の隣に座らせてもらい、豪華なディナーを楽しみました。

B子のお兄様のご挨拶によると、生前のB子ママは、自分が死んだら葬式にお金をかけないで、来てくださった方々と私の話をしながら、お食事を楽しんでほしい。そうおっしゃっていたようです。祭壇に使うお金はもったいないからと、腕利きのすし職人さんごとケータリングされていて、とんでもなくおいしいお寿司までいただきました。

B子の表情も明るくなり、B子ママはB子を悲しませないように配慮されていたんだなと思うと貰い泣きしてしまいました。

このことをA子に話したら「はぁぁぁぁーーーーー！！！ なによ、ずるい！！」と、ものすごい剣幕で激怒していました。そもそもA子が怒る筋合いはないと思うのですが、人のことを表面だけで判断するのはよくないわ、と思った出来事でした。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター：鈴木まさ美