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ホームアローンのロケ地に、本場顔負けなクリスマスマーケット、ワクワクが止まらないシカゴのクリスマス

  • 2023.12.23
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【フリーアナウンサー渋佐和佳奈CHICAGOライフVol.7】街が煌めくホリデーシーズン! シカゴのクリスマスをお届け

アメリカ・シカゴに住み1年半が経つフリーアナウンサーの渋佐和佳奈さんが、現地に暮らすからこそ感じる魅力や旬なトピックスをお届け! アメリカでは11月下旬の感謝祭(サンクスギビングデー)前からホリデーシーズンに突入し、街中が心躍る雰囲気に包まれます。2023年最後の連載は、街がキラキラと輝くクリスマスシーズンのシカゴの今をご紹介! 可愛いクリスマスマーケットの様子や、この時期といえば! なあの有名映画のロケ地まで、幅広くお伝えします。

Happy Holidays♪ 生のモミの木が香るクリスマスツリー

今年も残すところあとわずか。北海道と同じくらいの緯度に位置するシカゴは、街のすぐ東側がアメリカ五大湖のミシガン湖に面しているため、この時期は湖から吹く冷たい風も相まって寒さが一段と厳しくなります。しかし、今年は去年に比べると暖冬なのか、12月中旬でも10℃近い穏やかな日があり驚いています(去年は大寒波の影響もあり、クリスマス付近に-20℃の日がありました……)。
 
そんななか、街の至るところにはクリスマスツリーが設置され、日没以降はイルミネーションが灯され、心ときめくクリスマスムード一色に。普段から「Have a good day(いい1日を)!」や「Enjoy the rest of your day(残りの1日を楽しんでください)!」など、別れ際に嬉しい一言をつけるのがアメリカの素敵な習慣ですが、この時期になるとお店の店員さんとのやりとりや、エレベーターなどで居合わせた人とのちょっとした会話の最後にも「Happy Holidays!」や「Enjoy your holidays!」と、この季節ならではの言葉をかけあうようになり、それだけで気分はワクワク。ちなみにアメリカにはさまざまな宗教のかたがいるので、「Merry Christmas」ではなく「Happy Holidays」と言うのがクリスマスあいさつの定番となっています。

シカゴのダウンタウンにあるミレニアムパークの入り口に、大きなクリスマスツリーが登場! 今年で110回目を迎える歴史あるこのクリスマスツリー。点灯式ではホリデーシーズンの幕開けをお祝いするかのように、都会の真ん中にも関わらず花火が打ち上げられ、大勢の人が集まりました。

このミレニアムパークのクリスマスツリー、実は本物の木! 毎年シカゴ市が募集をかけ、応募のなかから選ばれた木がミレニアムパークに飾られるというシステムになっています。今年はシカゴ郊外に住むかたの自宅の庭にあった高さ14mの木が選ばれました。毎年ニュースになるほど、その年のツリーの選考会は注目を集めています。
 
アメリカではこうした街中のクリスマスツリーに本物の木を使うことが多く、有名なニューヨークのロックフェラー・センターのクリスマスツリーも、本物のモミの木が使用されています。もちろん、家庭内に飾るクリスマスツリーも生木が使われるのがアメリカでは一般的。11月ごろから家庭で飾るためのモミの木が、近所のスーパーや期間限定でオープンする特設販売所「クリスマスツリーファーム」で売られます。

50cmほどのものから3mを超える大きなものまで、豊富にラインナップ。高さによって値段が変わり、5〜6ft(1.5m〜1.8m)だと$130(約2万円)でした。ファームに一歩足を踏み入れると、スッキリとしたモミの木のいい香りが!

購入したツリーは、車の屋根に乗せてロープで固定し持ち帰ります。ホリデーシーズンになると、このような車が走っている光景をよく見かけます。初めて見たときは「なんて大胆な持ち帰り方なんだろう!」と驚きました。

こうして購入したツリーを自宅で可愛く装飾し、イブやクリスマス当日は家族でゆっくりと過ごすのがアメリカンスタイルの楽しみ方。クリスマス当日は街中のお店やレストラン、観光地などほとんどのお店がクローズしてしまうので、旅行で訪れる際はご注意を!
 
ちなみに、日本ではクリスマスを過ぎるとお正月ムードへ突入しツリーを片付けるお家が多いですが、アメリカでは自宅でも公共の場でもお正月過ぎまでツリーを飾るのが一般的。クリスマス当日から十二夜を迎える1月6日は、エピファニー(公現祭)というキリスト教で大切にされている日で、そのころまでツリーを飾るのが基本とされているそうです。長い間、キレイなツリーを楽しめるのがいいですよね♪

【シカゴ × クリスマスを楽しめるスポット3選】 この時期定番のあの映画のロケ地がシカゴに

❶ クリストキンドルマーケット・シカゴ
この季節、ひと際賑わいをみせるのがクリスマスマーケット。シカゴ市内と郊外で合わせて3カ所で開催されている人気スポットです。シカゴで開催されるクリスマスマーケットは「Christkindlmarket(クリストキンドルマーケット)」と名付けられ、1996年から地元に愛されるオリジナルイベント。本場ドイツの伝統に、地元の魅力を融合させたクリストキンドルマーケット・シカゴは、去年アメリカのベストクリスマスマーケットに選ばれ、とある旅行サイトでは世界第3位(ヨーロッパ以外では1位)のクリスマスマーケットにランクインされたほどの人気ぶり。

クリストキンドルマーケットは例年11月中旬から始まり、クリスマスイブにかけての約40日間、毎日開催されています。初日の夜に行ってみると、入り口に行列ができるほどの大盛況! 夜はライトアップされていて、素敵な雰囲気でした。

私が訪れたシカゴ中心地にあるマーケットでは55店舗が出店し、限定マグカップに入ったグリューワイン(ホットワイン)やライべクーヘン(じゃがいものパンケーキ)など、ドイツのクリスマスマーケットの名物を楽しめるお店や、クリスマスグッズのお店が並んでいました。ほとんどが本場ドイツからの出店とのことで、アメリカにいながらヨーロッパの雰囲気を味わえるのが嬉しいところ。

定番土産のクリスマスマーケット限定デザインのマグカップ。毎年趣向を凝らしたデザインで、飲み終わったあとに持ち帰ることができます。

大人気のオーナメントのお店にはシカゴデザインの商品もあり、とくに人気とのこと。私もシカゴに住んでいる記念に買って帰りました。

❷ CTAホリデートレイン・バス
この時期、シカゴの公共交通機関が名物になります。通称CTA(Chicago Transit Authority)と呼ばれるシカゴ交通局では、毎年ホリデーシーズン限定で「Santa Train(サンタ電車)」と「Reindeer Bus(トナカイバス)」を走らせ、クリスマスを彩る風物詩になっています。約30年前の1992年に、CTAの職員が集めた食料をさまざまな慈善団体に届けるために運休中の列車を走らせたことから始まったそうです。
 
その温かい気持ちは今でも車両に込められていて、外装と内装が可愛く装飾されるだけではなく、車内ではサンタの助手の妖精エルフ(アメリカでは大人気のキャラクター)に扮したCTAの職員が乗客にクリスマスキャンディを配ってくれるのです。ささやかなプレゼントに、みんなにっこりと嬉しそうな笑顔が印象的でした。

カラフルなクリスマスカラーに彩られた車内にはクリスマスソングが流れ、乗っているだけで気分もワクワク!

なんと、電車の中央部には立派なソリの上に乗ったサンタクロースが……! 私が乗車した日は体感温度−1℃、かつ雨が降っていたにも関わらず、走る電車の上で手を振り、駅のホームから出発するときには「Ho‼Ho‼Ho‼Happy Holidays!」とマイクパフォーマンスまで。「お願いだから風邪をひかないでね」と心から願いました。

私はまだトナカイバスに遭遇したことがないのですが、こちらはバス自体をトナカイに見立て、屋根からはツノが生え、車内もクリスマスデコレーションに。一番後ろの席にサンタクロースが座り、乗客と写真撮影してくれたり、サンタトレイン同様、エルフがキャンディを配ったりしてくれるそうです。乗車したら幸せな気分になること間違いなしのホリデートレイン・バスは、路線ごとに決められた日時に運行されるので、CTA のHPで事前にスケジュールを確認することをお忘れなく!
 
 

❸ 映画『ホームアローン』の舞台
1990年に公開され、全世界で大ヒットした『ホームアローン』。クリスマスの定番映画のひとつですよね。そんな本作、主人公のマコーレー・カルキンさんが演じたケビンの家族が住んでいるのが、実はシカゴという設定! 泥棒退治を繰り広げたあの“マカリスター家”が、今でもシカゴ郊外にあるのです。場所はシカゴから北に車で30〜40分のWinnetkaという高級住宅街。豪華な家々が立ち並ぶ閑静な住宅街のなか、次々と写真撮影をする人が集まってくる家があるのですぐに見つかるはず。家の前には柵があるのでなかには入れないのですが、公開から30年以上経つ今でも、特にこの時期になるとこの家を目当てに多くの人が訪れるのだとか。

私が訪れたときも5組ほどの見物客が。事前に映画を見てから行くのがおすすめ♪

シカゴのクリスマス、いかがでしたでしょうか? シカゴに住み2年目の2023年、このコラムを通して大好きなシカゴについて発信する機会をいただき、とても幸せな年になりました。「シカゴって、名前は聞くけどどんなところかイメージなかった!」というかたに、魅力を少しでもお伝えできたなら嬉しいです。
 
それでは、みなさまHappy Holidays! & Happy New Year‼

text : WAKANA SHIBUSA

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