テギョン（2PM）が暗行御史に!? バツイチ女性とのラブコメ時代劇！

美食家で面倒くさがり屋のお坊ちゃま参上!? 『御史〈オサ〉とジョイ～朝鮮捜査ショー～』

科挙に主席合格したにもかかわらず、役人の仕事や出世より毎日の弁当作りに命をかけるラ・イオン（テギョン／２PM）は、王命により暗行御史として忠清道に派遣されることに。仕事は適当にやって美食探訪するつもりだったイオンだが、早々に不審な事件に遭遇してしまう。さらに、赴任先の村で離婚して新しい人生を生きようとする女性、ジョイ（キム・へユン）と運命的な出会いをする。２人は、事件解決を目指して行動を共にするようになるが……。

韓国の水戸黄門!? ブラックな職業、暗行御史とは？

暗行御史とは、日本でいう水戸黄門のような存在。交通や通信が不便だった朝鮮時代には地方官史の監督は困難だったため、16世紀から1892年頃まで各地域に”暗行御史“を派遣させて不可解な事件の内情を探らせていたという。イオンが長年の男友達２人と、「１日中歩いてばかりで大変だから絶対に暗行御史はやりたくない」と話すほど、ブラックな職業だったと思われる暗行御史。色々な理由をつけて断る人が多いものの、イオンは文句を言いながらも引き受けるだけ誠実な人柄を感じさせた。

ジョイの親友が不審死を遂げ……!?

イオンたちは、赴任して早々にジョイの親友だった女性が河原で不審死を遂げたことを知る。しかも、彼女は妊娠していた。これぞ暗行御史の出番のはずなのに「面倒だから知らないふりをしよう」と企むイオンたち。そんな彼らに発破をかけるのがジョイであり、今後は４人で様々な事件を解決していくことになる。

テギョンが華麗なる料理さばきを披露!?

本作で時代劇初挑戦のテギョン（２PM）は、1988年生まれの歌手で俳優。実際にも特技は料理と明かしており、美食家という今回の役はピッタリといえる。また、しっかり者の女性を演じたキム・へユンは、1996年生まれの女優。ドラマ『SKYキャッスル～上流階級の妻たち～』で注目を浴びた努力派女優として知られる。

ジョイの生き方にエール！

イオンたちの暗行御史の活躍とともに、ジョイという離婚して人生をやり直そうとする女性の生き方にも注目したい本作。思わず目が釘付けになるような見た目も中身も強烈な姑と、いつも母親にくっついている超マザコンの夫を見るに、「どうしてこんな人と結婚してしまったのだろう」とつい同情したくなってしまう。おそらく結婚相手をはじめ、選ぶ権利など女性にはなかったのだろうと思われるが、そんなジョイがイオンたちの力を借りてなんとか離婚を成立。それからは、彼らと共に事件を解決しながら新しい生き方を模索していく姿に、思わずエールを送りたくなるラブコメ時代劇であった。（文：渡邉啓子／ライター）

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