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忙しすぎて⼦どもとの時間がとれない!というパパへ ⼦どもとの接し⽅で⼼がけたいこと

  • 2024.1.9

パパの中には、子どもともっと関わりたいのに忙しすぎて時間がとれない!とお悩みの方もいるのではないでしょうか。忙しいパパが「子どもとの接し方で心がけたいこと」について、大阪教育大学教授で大阪教育大学附属天王寺小学校長の小崎恭弘さんに教えてもらいました。

出典:あんふぁんWeb

現代社会はみんな忙しい

忙しいですよね、パパは。しかし現代社会においては、ママも忙しいですね。そして今小学校の校長をしていますが、子どもたちも学校の宿題に習い事、塾のお勉強と、かなり忙しそうです。つまり今の世の中において、忙しくない人はもしかしてそんなにいないのではないでしょうか?みんな忙しい時代と社会であるように感じます。

忙しいと、どうしてもその時間を有効に活用することが求められます。効率的にそして経済的に物事に対応し、スマートに時間をコントロールするということです。まさに「タイパ(タイムパフォーマンス)」を最優先にした価値観が、大きく求められていきます。

しかし、その経済的な価値観とは一番遠いところにいるのが、子どもという存在です。子育てをしているとよくわかりますが、子どもってとても手間がかかる生き物です。まっすぐ歩けば5分で着くところを、寄り道したり、アリさんを見つけておしゃべりしたり、花を摘んだりして30分ぐらいかかることもしばしばあります。赤ちゃんの紙おむつを新しいものに変えた瞬間に、またうんちをされてしまいます。「もう少し早くして!」と思わず叫びたくなります。紙おむつのコストパフォーマンスなど、全く気にはしてくれません。

子育ては非効率、だからこそ大きな意味がある

子どもは、そして子育ては、大人や仕事のような視点から考えると、不経済で非効率的な存在であり、営みだと思います。しかしだからこそ、とても大きな意味があるのだと思います。人が成長するためには、さまざまな経験が必要になります。その根底には自分自身を全面的に受け入れられるという、無償の愛情や受容が必要です。それは経済性から一番かけ離れているものです。親子の関係性や人と人との愛情をベースにしたものです。

「忙しい」とは、まさに「心」が「亡くなる」と書きます。忙しさの中で、バタバタと時間が過ぎ去ってしまい、心に余裕がなくなっていきます。大切な何かが失われがちです。だからこそそれらを意識して、子育ての大切さを実感してほしいと思います。

忙しいパパは「質」で勝負しよう

一方で、多くのパパたちは「家族や子どもも大切だけど仕事も大切」という、両立のあり方に、いろいろと悩んだり苦労をしたりしていると思います。子育てにとって一番良いものは、量と質の両面がそろい充実していることです。しかしそれは難しいことも事実です。

忙しくて子育ての時間や関わりの時間を十分に取れない時は、ある程度割り切って「質」で勝負しましょう。それはインパクトのある経験や、これまでしたことのないような初めての体験などです。とても楽しかったり印象深いものといっても良いでしょう。季節の行事に仮装をしたり飾り付けをする、旅行やイベントなど、特別感を演出することです。

ぜひ忙しいパパたちは、子どもたちの思い出に残るような関わりを大切にしてあげてくださいね。

教えてくれたのは

出典:あんふぁんWeb

小崎恭弘さん

大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学) 教授。大阪教育大学附属天王寺小学校長。兵庫県西宮市初の男性保育士として施設・保育所に12年勤務。3人の男の子それぞれに育児休暇を取得。それらの体験をベースに「父親の育児支援」研究を始める。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などで積極的に情報を発信。父親の育児、ワークライフバランス、子育て支援、保育研修など、全国で年間60本程度の講演などを行う。これまで2000回以上の講演実績を持つ。NPOファザーリングジャパン顧問。Yahoo!ニュース 公式コメンテーター。東京大学発達保育実践政策学センター研究員。兵庫県、大阪府、京都府などさまざまな自治体で委員を務める。

▶http://kasei.cc.osaka-kyoiku.ac.jp/teachers/5.html

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