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22歳で韓国デビューした笛木優子さん「怖いものはなにもなかった」

  • 2023.12.21
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20代で韓国の芸能界でデビューし、日韓のドラマや映画に数多く出演する笛木優子さん。韓国に行った当時は韓国のドラマ界はまさに発展途上でシステムも整っておらず、苦労も多かったと言います。自ら道を切り開く原動力は何なのか。年齢を重ねていくことへの思いを聞きました。

韓国ドラマの現場でもがいた日々

――22歳で韓国に渡り、韓国のドラマや映画に多く出演されています。韓国に行こうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

笛木優子さん(以下:笛木): たまたま見た韓国映画をきっかけに、韓国のエンタメを好きになったんです。映画から始まり、ドラマ、音楽とどんどんハマっていきました。韓国のドラマや映画に出演したいと思うようになり、韓国語を勉強するために留学することを決めました。当時21歳、まだ日本で積み上げてきたキャリアもなかったので、怖いものは何もなかったですね。
韓国語はある程度読み書きができる程度に日本で勉強してから行きました。韓国の学校で韓国語を学びながらオーディションを受けて、韓国のドラマや映画の世界に入りました。

朝日新聞telling,(テリング)

――2001年に韓国の芸能界でデビューし、ドラマにも出演されました。当時の韓国ドラマの現場について教えてください。

笛木: 当時はまだ全然システムが整っていませんでした。とにかく台本が上がってくるのが遅くて、撮影の前日になることもありました。そこから寝ないで覚えて、発音も直してもらって、という過酷な日々でした。でも日本の現場を知らなかったので、それが当たり前だと思っていたんです。

最初は韓国での生活にも慣れなければならず、とにかく無我夢中で目の前の仕事をこなしていました。その中で自分が演じた役に対していい反応をもらえたときは、この仕事をやっていて良かったなと思いました。その積み重ねでこれまで頑張ってくることができました。

違和感のあるものはやっぱり違う

――2020年に出産されてママになりました。心境の変化はありますか?

笛木: 以前は自分だけのために頑張っていたけれど、今は「子どもに恥ずかしくないように頑張ろう」とか、「私の姿を見て自分も頑張ろうと思ってもらえるように頑張らなきゃ」と思うようになりました。育児と仕事のバランスをとるのは難しいですが、恋愛と同じように、育児で子どもからもらったエネルギーを仕事にも生かしていけるのが理想ですね。

朝日新聞telling,(テリング)

――telling,では、39歳から40歳になるときの葛藤、「39歳問題」も取り上げています。年齢を重ねることに対する思いを教えてください。

笛木: 私も年齢を重ねることに焦っていた時期もありました。いろんな人がいろんなことを言うし、周囲と比べて落ち込むことも。でも、いま思うのは「自分の勘が一番正しい」ということです。「何か違うかも?」と違和感のあるものは、やっぱり違うんです。だから、自分の勘や感じたことを信じるのが一番だと思います。

周囲には私より年上の素敵なお姉さまたちがたくさんいます。そういう方と会ったり話したりすると、「私もこういうふうにきれいで生き生きと年を重ねていくことができるかもしれない」と希望を持つことができます。私も、若い人から見て、30代、40代になっても、結婚・出産しても頑張れるんだなと思ってもらえるような先輩でいたいと思います。
そのためにも、これまでやったことないミュージカルやアクションなど、新しいジャンルにもどんどんチャレンジしていきたいですね。

朝日新聞telling,(テリング)

――海外に行きたくても勇気が出ないなど、新たな挑戦に躊躇してしまう人もいます。一歩を踏み出せない人にぜひアドバイスをお願いします。

笛木: 私が好きな韓国の言葉に「시작이 반이다(シジャギパニダ)」という言葉があります。直訳すると、「始まりが半分だ」という意味で、始めたときにはもう半分、つまり始めないことには、何も始まらないということです。自分自身で踏み出すしかないんですよね。始めようと思ったときが一番早いので、そうなればもう半分まで来たようなもの。
たとえ失敗しても、たいていのことは何とかなりますし、その失敗もこの先何かにつながる可能性もあるので、失敗を恐れず一歩を踏み出してほしいなと思います。

■尾越まり恵のプロフィール
ライター/株式会社ライフメディア代表。福岡県北九州市生まれ。雑誌、WEB、書籍でインタビュー記事を中心に取材・執筆。女性のハッピーを模索し、30代はライフワークとしてひたすらシングルマザーに密着していました。人生の決断を応援するメディア「わたしの決断物語」を運営中。

■慎 芝賢のプロフィール
2007年来日。芸術学部写真学科卒業後、出版社カメラマンとして勤務。2014年からフリーランス。

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