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「新人の女に掃除させればいい!」【イケメンにえこひいき】し差別するお局 → "ある人物"がスカッと!

  • 2023.12.20
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すっかり男女平等が当たり前になった今の時代ですが、未だ「男だから」「女だから」と言う人も少なくありません。今回は私が経験した、性別に関するとあるトラブルのお話をしたいと思います。

画像: 「新人の女に掃除させればいい!」【イケメンにえこひいき】し差別するお局 →

新入社員はイケメン

当時私は小さな会社で、パート事務員として働いていました。私の部署には若い営業の男女と、事務員が数人、そして事務のトップにはひとり、陰で「お局様」と呼ばれている女性がいて、部内を取り仕切っていました。

私が入社して3年ほど経った頃、営業担当の新入社員が男性2人、女性3人の全部で5人も入社してきました。
「わ、あの子イケメンねえ! 」
パート仲間が、並んで挨拶をしている新入社員を見て私に耳打ちしました。そう言われて見てみると、2人いる男性社員のうち、1人はモデルやタレントのような超イケメン。
「ほんと、カッコいいね」
こそこそと話していると、お局様が眉をひそめてこちらを見たので慌てて口をつぐみました。

掃除の分担で……

私がいた会社には給湯室がひとつあり、全社員が使うので毎日の掃除は日替わりで、全員が担当する決まりになっていました。

「普通は事務のパートさんがやってくれるもんじゃないの? 」
たまにそう文句を言う男性社員もいましたが、そんな人にはお局様がいつもこう言っていました。
「これは社長からの指示です! 使ったところは掃除する、それが当たり前でしょ!」
「は、はい……」
お局様は50歳近いベテランで、社長の親戚という噂もあるため、他の社員たちは従うしかありません。
「じゃああなたたちも、掃除の日が来たらちゃんとやりなさいよ」
お局様は新入社員に社内を案内しながら、掃除の決まりを教えていました。

イケメンが掃除の担当に

そんなある日、新入社員のイケメンが掃除の担当をする日がやってきました。

「あら、今日は〇〇くん(新入社員のイケメン)が当番なの?」
雑巾を手に給湯室に現れたイケメンを見て、お局様が尋ねました。
「はい! 頑張ります」
爽やかに笑うイケメン。お局様は背の高いイケメンを眩しそうに見上げ、少し顔を赤らめて言いました。
「ちょっとあなた、掃除代わってあげて」
なんとお局様は、近くにいた私にそう言いました。
「……は?」
「どうせヒマでしょ。〇〇くんは男なんだから掃除なんかしなくていいわよ~」
「いや、僕が当番ですし」
「いいのよ、この人にやらせときなさい」
「は、はい。じゃあ、すみません」
イケメンは気まずそうに私に雑巾を差し出し、なんとなく私も受け取ってしまいました。

今までにも何度か都合の悪い人がいて、掃除を代わったことはありましたが、こんな風にお局様に掃除を押し付けられたのは初めてでした。

女性社員の猛抗議

「ちょっと待ってください! 掃除は社内のルールで、男も女もないと思いますけど!? 」
突然給湯室に女性の声が響きました。振り返って見ると、イケメンの同期入社の女性が3人立っていました。
「そうですよ、私だって昨日やりました!」
「私もです! お客様とのアポがあって忙しかったのに!」
「こんなことで男女差別するとか、今の時代に合ってませんよ!」
口々に声を上げ、女性社員の1人は私の手から雑巾を取り上げてイケメンに渡しました。

結局その日はイケメンが掃除をすることになりましたが、お局様がイケメンを贔屓したことは社内中の噂となり、とうとう社長の耳に入るほどの大問題に発展してしまったのです。

どうやら女性社員たちが、社長に直訴したようでした。

その後、社長からの通達で「掃除当番は男女関係なく、皆で分担すること」という張り紙が掲示板に貼られ、お局が真っ赤な顔でそれを読んでいるのを私は見てしまいました。

問題のイケメンは3ヶ月ほどしてすぐ辞めてしまったので、それ以降お局様が贔屓をすることはありませんでした。

男だから、女だから、イケメンだから、といった理由は、今の時代全く通用しなくなっていますよね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子

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