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「尊い」の意味!オタク用語から広まった若者言葉の使い方は?

  • 2023.12.20


「推しが尊い」「〇〇が可愛すぎて尊い」などといったフレーズをSNS上で目にしたことはありませんか?「尊い」は本来、崇高さや貴重さなどの価値の高さを意味する言葉ですが、ここ数年は若者の間でSNSを中心に新しい表現で使われています。この記事では、「尊い」の意味や読み方から、「推しが尊い」などの使い方、「尊い」と似た意味の言葉まで、「尊い」について例文付きでわかりやすく解説します。

「尊い」とはどういう意味?読み方は?



「尊い」は、「とうとい」と「たっとい」の2つの読み方がありますが、最近は「とうとい」と読むのが一般的です。

「尊い」にはもともと使われていた本来の意味と、オタク用語から派生した意味でニュアンスが異なります。それぞれの意味について紹介します。

本来の「尊い」の意味



「尊い」は本来、「崇高で近寄りがたい」「神聖である」「極めて価値が高い」「ありがたい」などといった意味で、崇高さや価値の高さを表すときに使われる言葉です。

例えば、神聖な神仏のことを「尊い神仏」と言ったり、大切な命を「尊い命」と表現したりします。

本来の意味で「尊い」を使った例文をいくつか見てみましょう。

●「歴史が古くこの辺りでは最も尊い神社といわれています」
●「戦争で多くの尊い命が失われました」
●「この地で尊い経験をさせていただきました」

オタク用語に派生した「尊い」の意味



SNSなどでよく見かける「尊い」は、「素晴らしい」「最高」「感動した」「言葉にできないくらい好き」といった意味で、最上級の賛辞や大好きという気持ちを表すときに使われます。

もともとは、好きなアイドルやアニメキャラクターへの気持ちを表現する言葉として使われ始めた、いわゆる“オタク用語”が一般化したといわれています。

オタク用語に起源を持つ「尊い」を使った例文も挙げてみました。

●「〇〇君が尊い!」
●「この間のライブの〇〇が尊すぎる」
●「アニメ『〇〇〇〇』のいちずな〇〇の気持ちが尊くて泣ける」


「推しが尊い」などの使い方4選



オタク用語から誕生したといわれる「尊い」は、どんなシーンで使われるのでしょうか。

推しの素晴らしさを表現したいとき


●「推しが尊い」
●「推しの笑顔が尊すぎる!」

最近SNSなどでもよく見かける「推し」とは、好きだったり、応援していたりするアイドルやアニメキャラクターなどのことをいいます。

愛情や熱意、尊敬する気持ちなどを込めて「尊い」という言葉を使っており、「推しが尊い」とは「好きな〇〇が素晴らしい」「〇〇が最高」といった意味になります。

恋人や好きな人を褒めたいとき


●「〇〇君のレベルが高すぎて尊い」
●「尊すぎる彼女を離したくない」

恋人や好きな人への賛辞を表す言葉として「尊い」と使うことがあります。「かっこよすぎる」「非の打ちどころがないくらい完璧」といった意味を「尊い」で表現しています。

感動したとき


●「最新刊の〇〇が尊すぎた」
●「〇〇さんが尊い」

「最新刊の漫画や映画が素晴らしかった」「今しか見られない絶景に心が震えた」などと、何かに感動したり、癒やされたりするときに「尊い」を使うことがあります。

また、「〇〇さんってすごい」といった意味で相手を敬う気持ちや、ピンチを救ってくれた相手への感謝の気持ちを込めて、人に対して「尊い」を使うこともあります。

かけがえのないことや存在を指すとき


●「わが子への尊みがすぎる」
●「ふたりの友情が尊すぎる」

子どもやペットなど、いとおしくて愛くるしい存在に、「グッときた気持ち」や「言葉では言い表せないくらいの深い愛情」を込めて使うことがあります。

また、友情や愛情などの純粋なものや、思い出の品や記憶などかけがえのないものを、「尊い」と表現することもあります。


「尊い」に近い意味の言葉



オタク用語として生まれた「尊い」と同じような意味合いで使える言葉にはどんなものがあるのでしょうか。「素晴らしい」や「言葉にできないくらい好き」といった意味を持つ、「尊い」とよく似た意味を持つ言葉を紹介します。

てぇてぇ


●「ふたりの相性がてぇてぇすぎる」
●「めちゃくちゃてぇてぇ」

「てぇてぇ」は、「尊い」の「素晴らしい」「最高」と同じ意味で、「尊い」より少しくだけた言い方になります。もともとはバーチャルユーチューバーの間でネットスラングとして使われていた言葉ですが、最近では若者を中心に一般化されたようです。

また、「ありがてぇてぇ」「めでてぇてぇ」など、「ありがたい」「めでたい」と組み合わせて、「すごいありがたい」「とてもめでたい」とその言葉の意味を強調させる接尾語として使うケースもあります。

萌え


●「今一番夢中になっている萌えキャラです」
●「このアニメの萌え要素は〇〇だ」

好きなことや物、人に対して抱く愛情や情熱、愛着心を表すときに使われる言葉です。

「萌え」を対象の前に付けて「萌えキャラ」「萌え要素」とする場合もあれば、「メガネ萌え」「ギャップ萌え」などと後ろに付けて、ドキドキする感情を表す言葉として使うときもあります。

天使


●「天使かよ」
●「〇〇、ほんと天使!」

神様に例えられるくらい「素晴らしい」「大好き」という意味です。「神」も同じような使い方ができるので、「天使」を「神」と言い換えて使う場合もあります。

エモい


●「この映画はラストシーンがエモすぎる」
●「このイラスト、エモくない?」

「エモい」は、「感情的な」という意味の英語「emotional」が語源となっており、「強く心を動かされたとき」や、「深く感動したとき」に使われる言葉です。

感動したときには、「尊い」と同じような意味で「エモい」を使うことができます。また、「エモい」は感動したとき以外にも、「切ない」「悲しい」などの哀愁漂う感情を表すときにも使えます。

琴線に触れる


●「映画のラストはまさに心の琴線に触れるようなシーンだった」
●「友人の何げない心遣いが心の琴線に触れた」

「琴線に触れる」とは、感動して心が動かされることを意味しています。琴の糸に自分の気持ちを例えて、心が刺激されるほど「深く感動した」「心を動かされた」という心情を表しています。


「尊い」をSNSや会話で使ってみて♪



「尊い」は、褒めたいときや感動したときなど、さまざまなシーンで使うことができる、ユニークな言葉です。機会があれば、「尊い」の言葉で「素晴らしい!」「最高!」という気持ちを表現してみてはいかがでしょうか。


取材・文/坂田圭永


【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2023/10/12〜2023/10/13
有効回答数:516人(男性258人、女性258人)
(インターネットによる20〜30代男女向けアンケート調査 調査機関:マクロミル)





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