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トム・クルーズがサイエントロジーに入信するきっかけとなった元恋人ミミ・ロジャースとは?

  • 2023.12.20

トム・クルーズの最初の結婚相手、ミミ・ロジャースは、6歳年上のハリウッド女優で、サイエントロジーと浅からぬ縁があった。

ニューヨークのレストラン「Orso's」にいるトム・クルーズとミミ・ロジャース。photography: Ron Galella / Ron Galella Collection via Getty

トム・クルーズがハリウッドで頭角を現したのは1980年代初頭のことだった。『卒業白書』、『トップガン』、『カクテル』などの映画でスターの座へ駆けあがった頃、彼はアメリカ人女優、ミミ・ロジャースとつきあいはじめた。1986年、知り合いのディナーパーティーで出会った彼女は彼より6歳年上で、サイエントロジー信者だった。実のところ、彼女の本名はミリアム・スピクラーで、父親は教祖L・ロン・ハバードとともに、サイエントロジーを創設したひとりだったのだ。ロジャースという名前は、同じくサイエントロジー信者だった初婚相手のジム・ロジャースに由来する。

ミミ・ロジャースと「セレブ計画」

彼女がトム・クルーズと出会った1986年はサイエントロジーの教祖、L・ロン・ハバードが亡くなった年だった。組織のナンバー2だったデビッド・ミスキャベッジは、サイエントロジーを存続させるために新たな信者、新たな人材が必要だった。そのため、彼は、自分たちの言葉を広めてくれる有名人を求めて「セレブ計画」を推進した。教祖L・ロン・ハバードも1950年代、同様の意図でオーソン・ウェルズやウォルト・ディズニー、ピカソにまで接触していたが、それまでは誰も色良い返事をしなかった。ミミ・ロジャースに促されたトム・クルーズはサイエントロジーに入会し、ふたりは1987年に結婚する。ふたりの結婚生活はサイエントロジーと深く関わっていた。だが1989年にトム・クルーズは『デイズ・オブ・サンダー』の撮影現場でニコール・キッドマンと出会い、ミミ・ロジャースとの結婚は破綻した。

女優、そしてプロデューサー

ミミ・ロジャースという名を知っている人は少ないかもしれないが、少し顔に見覚えがある人がいるとしたら、ドラマシリーズ『X-ファイル』の捜査官ダイアナ・ファウリー役のおかげだろう。映画ではリドリー・スコット監督の『誰かに見られてる』、オリバー・ストーン監督の『ドアーズ』、あるいは『オースティン・パワーズ』など、そこそこ話題作に出ているものの、人気はパッとしなかった。

離婚、そしてサイエントロジーとの決別

トム・クルーズと別れたミミ・ロジャースは、プロデューサーのクリス・シアッファと出会い、2003年に結婚した。ふたりの間には子どもが2人生まれた。これをきっかけにミミ・ロジャースはサイエントロジーと決別する。アメリカでサイエントロジーはいまも宗教とみなされているが、トム・クルーズはこれを信じ続け、私生活もキャリアも大きく影響を受けた。ニコール・キッドマン、次いでケイティ・ホームズと離婚したのも、その後の恋愛がうまくいかないのも、サイエントロジーに彼が傾倒していることと関係が深いようだ。

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