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目の前のやるべきことを積み上げていくことが王道のキャリア形成

  • 2023.12.19
出典:シティリビングWeb

筆者が、HAPPYなキャリア形成を支援する上で大切にしている考え方を紹介します。「まだ見ぬ未来を確信し、まだ見ていない事実を確認すること」です。どういうことか説明します。

未来は良くなる、と確信し、一日一日を大切にしてマイベストを尽くし、結果として振り返ってみたときに良い事実が重なっていたというプロセス重視の考え方です。不幸になりたい人はいませんが、無意味な空想は単なる時間のムダです。「いま、ここ」に意識を集中し、やるべきことを積み上げ続けるというキャリア形成支援を大切にしてきました。

過去の積み重ねの延長で未来は続いていく

人間にはそれぞれの個性があり、環境との相互作用によって自我や人格が形成されます。どういう職場で働いているのか、どういうコミュニティで勉強しているのか、どんな友人たちと時間を多く過ごしているのかによって、個性や性格が後天的に磨かれていきます。身体的な成長は25歳くらいをピークに止まりますが、精神的な成長は一生涯を通じて続いていきます。どのような環境に自分自身の身を置くかによって、人格形成に大きな影響があるということが分かっています。

家庭環境、職場環境、公共空間など、それぞれの人が育まれてきた環境は異なるし、時代と共に変化していきます。天災は忘れたころにやってくるように、突然、これまでの前提の環境が失われることも無いわけではありませんが、基本的には、過去の積み重ねの延長で未来は続いていくと考えることが精神衛生上良いです。

私たち一人ひとりのキャリアも、過去は振り返ることが可能ですが、未来を見通すことは不可能です。現在の積み上げの結果としての「未来」が形成されていきますから、愚直に目の前の「やるべきこと」をひたすら積み上げていくことが誰にでもできる王道のキャリア形成の手段なのです。

来年はもっと良い1年を!

呼吸をすること、自分の身体を動かすこと、朝の光を浴びること、身体の声に耳を傾けること。生命活動の基盤である自分自身という「資本」をしっかりと保ち、有事に備え鍛えること、学ぶこと、健康維持に努めること、暴飲暴食を避けること、過度なストレスを一人で抱え込まないこと等、「生きる、働く」の前提となる「備え」を、生活習慣そのものの中に組み込んでいますか?

想定できる範囲の備えは各自がそれぞれに行うべきですが、家族のため、部下のため、友人のため、コミュニティのためなど、まずは自分自身が自分のために生き、働き、できる人が1.1倍の力で余力を集めれば、1に満たない幼い子どもや障害を持つ人、他に事情があって一人では生きられない生き辛さを抱える方々を支え、寄り添い、より多くの人のHAPPYを積みあげていけるのではないでしょうか?

愛の反対語は憎しみではなく無関心です。遠い国の戦争を憂えるよりは、身近な隣人の不幸を減らすお手伝いができたらいいなと願ってカウンセラーを標榜して参りました。読者の皆さんも、2023年の師走のこのときにこそ、自分自身の中にあるネガティブな考えや不安、心配、悩みを一旦横においておき、最も幸せになって欲しい「誰か」のために祈ってみてください。自分のために祈ることもいいですね。今生きていることに感謝の想いが生じてくるならば、大丈夫です。来年は、もっと良い一年が過ごせます。

過去は可能性に。痛みは希望に。後悔は力に。

今年も一年間、コラムにお付き合いいただき、ありがとうございました。読者の皆様が、自分自身を肯定し、自信を持ってキャリアを形成し、前向きに歩まれるならば望外の喜びです。良いお年をお迎えください!

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