1. トップ
  2. どうぶつ
  3. なんだ、この生き物は。愛らしいモコモコ犬の世界

なんだ、この生き物は。愛らしいモコモコ犬の世界

  • 2023.12.19
左から、トイ・プードルの森くん、れある、ラズリ

まあるい体を一生懸命揺らしながら、意外にも機敏な動きで訪問者を歓迎する7歳のちろる。トレードマークは触り心地抜群の“モフカット”だ。毛量の多さと柔らかい毛質ゆえ、豊富なカットスタイルを持つトイ・プードル。ちろるも現在のスタイルに落ち着くまでに、さまざまなカットに挑戦したと飼い主さんは振り返る。

トイ・プードルのちろる
ちろる/流行よりも個性で勝負。まあるい人気者。大阪に暮らすメスのトイ・プードル。丸みのある独特のカットと愛らしい姿がInstagram(@__mohu_c)で国内外で話題に。フォロワー数は30万人超え。

「以前はトリミングサロンに連れていって、テディベアカットやバリカンで顔周りをスッキリ仕上げるカットなど、トレンドに沿ったスタイルにしていました。でもどれも、どことなく人間味があって、コロコロ表情を変えるちろるの個性的な佇まいにしっくりこなくて。ぬいぐるみのように全身をとにかく丸くすると、ユニークな顔立ちと愛らしい動きも引き立つのではと2年ほど前に編み出したのがこのカットなんです」

カットは月に1回、1時間程度かけて行われる。以前はトリミングの学校に通っていたという飼い主さんが自らの手でじっくりと整えていく。特にこだわるのは顔周りだ。

「頭頂部の毛はほかに比べて柔らかいので、すぐペタンコになってしまうんです。丁寧にブラシを入れながら立たせるのに苦労しますね。そして顔の輪郭と鼻周りの切り方には特に気を使います。ここを切りすぎるとカッパみたいになってしまうので(笑)、少しずつハサミを入れながらちょうどいい塩梅を探っています」

ちろるは、トイ・プードルの中でももともとボディが長く脚が短いという特徴を持つドワーフタイプ。このカットによって、意外にもスタイルアップも図ることができている。

「お腹部分の毛を長めに、よりふんわりさせるとボディが短く見えるんです。また脚は先に向かって鉛筆のように細くなるように。結果的に短さが緩和されていますね」

繊細な作業を経て完成するモフカットだが、さらには日々のこまめなブラッシングも欠かせない。
「写真を撮る前はもちろん、気づいた時に毛を逆立てるようにブラシを入れ、モコモコ感を保っています」

他に類を見ない容姿同様内面もあくまで自分らしく

普段は穏やかでマイペースな性格のちろる。日中の定位置は人けがない玄関だという。

「リビングで遊ぶのも好きですが、1頭で過ごす時間も好きなようです。自分の世界に入り込んでいるのか呼びかけても来ない時もある。猫のような気まぐれさもありますね(笑)」

一方で大好きなのが散歩。リードを見せるだけで表情は一気に晴れやかになる。公園では全身を揺らして駆け回り、ちょうだいポーズでおやつをねだるが、散歩の途中、吠える犬が待ち構える家の前は意地でも避けようとする臆病さも愛らしい。

トイ・プードルのちろる
散歩コースにある公園では、全身の毛を揺らして全力疾走。

「一挙一動が笑顔と癒やしをくれるんですが、何よりこの毛に顔を埋める瞬間が最高に幸せですね」と飼い主さん。真ん丸モコモコな毛並みを携え、ちろるは今日も家族に、世界にほっこりとした幸せを届けている。

モコモコにもいろいろありまして

トイ・プードルのラズリ
ラズリ/小熊のような存在感、上重心もふもふスタイル。足に向かうにつれ細くなる立ち姿がなんとも愛おしいラズリ。飼い主のくろもじゃさん(Instagram:@blackiewanko)が自分でカットしている。夏に比べ冬は長めにしていて、写真は冬、トリミングしたてホヤホヤの姿。
トイ・プードルのれある
れある/真ん丸でボリューム満点!ぬいぐるみみたいなアフロ。飼い主さんが「おばあちゃんか、ぬいぐるみ」と称するアフロヘア。トリミングで真ん丸にしてもらっているが、そもそも丸くなりやすい毛質。(Instagram:@renon_rearu)で発信する古民家での暮らしも見どころ。
トイ・プードルの森くん
森くん/ソフトな毛質を生かした個性派おにぎりヘア。カヌレなどにも譬(たと)えられる三角カットは、柔らかく丸くなりにくい毛質に合わせオーダーしたもの。2015年頃から飼い主さん(X:@mori_menkoi)と暮らす年齢不詳の元保護犬で、性格はおっとりさん。
元記事で読む
の記事をもっとみる