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サクサク食感がたまらないピーナッツ菓子。【&Taipei 台湾スイーツ食べ比べ 】

  • 2023.12.18
出典 andpremium.jp

台湾では驚くほどバラエティに富んだ”ピーナッツ菓子”が楽しめる。なかでも、素朴な味わいながらもクセになる「花生酥」は人気がある。すり潰したピーナッツに麦芽糖や砂糖を混ぜたもので、店によっては塩やバター、ゴマを加えているところもある。ピーナッツの香ばしい風味と、サクッとしながらもしっとりとした食感がやみつきになり、食べ始めると止まらなくなること請け合いだ。台湾本島の南西に位置する離島、澎湖諸島の名産品としても知られ、以前は台北では入手するのが困難だったが、現在は手軽に購入できる。今回は迪化街にあるセレクトショップ『你好我好』で扱う澎湖県馬公市の『正一食品』のものと、台北の下町、萬華にあるピーナッツ専門店『布田食品』のものを紹介したい。

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適度な甘さと食感で抜群の人気を誇る澎湖産。

台湾海峡に浮かぶ澎湖諸島。海風が強く吹きつけ、塩分の高い痩せた土壌のため、米作はできず、ピーナッツ栽培が盛んな土地として知られてきた。現在は以前ほどの生産量はなく、外からも仕入れているが、澎湖の地場産品として、花生酥は確固たる地位を占めている。澎湖にはいくつかのブランドがあり、いずれも家族経営の小さな工場で作られる。広く知られるのは『正義餅行(チェンイーピンハン)』と『正一食品』の二大ブランド。台北の『你好我好』では、その両方を購入できる。写真は後者で、原料にバターや塩が含まれているのが特色。「甘さがやや控えめなので、飽きることなく食べ続けられます」とは目利きの店主である青木由香さんの談。アルミ包装なので賞味期限が60日と若干長めなのも嬉しい。

你好我好
ニーハオウォーハオ

台北市大同區迪化街一段14巷8號 02−2556−5616 10:00~18:00 水休 1袋約30個120元。『正一食品』は澎湖縣馬公市惠安路6號。

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バターにもこだわる洗練された風味が話題!

看板商品はピーナッツを麦芽糖に絡めた「花生糖」(写真右)。2代目の陳錦村さんによれば、かつて萬華には「花生糖」を扱う店が40軒近くあったというが、時代の変遷により淘汰され、唯一ここだけがブランド化に成功した。店名の「布田」は「甘くない」という言葉の発音に由来。甘さを抑えているほか、素材の鮮度にもこだわり、雲林県北港産のピーナッツだけを使用。市場調査も欠かさず、次々と新商品を生み出し、2年前にはフランスの上質なバターを用いた「花生酥」を開発。何度も試作を重ねたというだけあり、濃厚な風味と豊かな香りが評判だ。なお、「花生酥」は『你好我好』でも購入可。味はもちろん、天然素材のみを用いているのが仕入れの決め手になったという。

布田食品
プーティエンスーピン

台北市萬華區東園街38號 02−2305−5263 9:30~21:30 無休 写真左の商品名は「法式奶油花生酥」で1袋30個240元。

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文/片倉真理
※この記事は、No. 121 2024年1月号「&Taipei」に掲載されたものです。

台北在住ライター・コーディネーター 片倉真理

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1999年から台北に暮らす。台湾に関する書籍の執筆、製作のほか、雑誌のコーディネートなども手がける。台湾各地を隈なく歩き、料理やスイーツから文化、風俗、歴史まで幅広く取材。著書に『台湾探見』、共著に『台湾旅人地図帳』(共にウェッジ)、『食べる指差し会話帳』(情報センター出版局)など。

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