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前妻が連れ出した子が20年ぶりに来訪「生前相続代わりに結婚費用を出せ」要求に隠された真実は

  • 2023.12.16

75歳になる私は、妻と仕事で海外暮らしの息子夫婦、近くに住む娘夫婦とその娘に恵まれて幸せな老後生活を送っています。今年19歳になる孫娘はかわいくて賢くて、まさに生きがい。彼女のためにも健康を維持しようと1万歩歩くことが日課です。ある日、いつものように散歩に出かけると……?

あなたは一体、誰?

外出先で、「おじいちゃん!」と見知らぬ若い女性に肩をつかまれてビックリ。「私は、あんたの息子が捨てた元妻の娘、あんたの孫のリナ」と言うのです。

よく見れば、20年ほど昔に息子が別れた元嫁にそっくり。あのときは大変でした。結婚してすぐ元嫁が出産するも、彼女の浮気が発覚して離婚することに。元嫁は息子との子だと言い張るも、調べてみれば父娘の可能性はないと判明……。そのまま生まれた子を連れて姿をくらましてしまったのです。

「母は先月他界した。父親に会いに来たのに海外だなんて……! 養育費も払わなかった父親の代わりに、あんたが私の結婚費用を出して」というのがリナさんの主張。「生前相続代わりに300万!」と言い捨てて行ってしまいました。

そこに、今度は本当の孫娘が登場しました。今の出来事を話すと、「その人、叔父さんと血のつながりがないって知らないんじゃ? 母親から、娘を捨てた薄情な父親って聞かされているかも」と言うのです。

孫は「次に会ったら真実を伝えるべき」と言いますが、母親を亡くしたばかりというリナさんがかわいそうで、私はどうすべきか迷っていました。

数日後…

数日後、「お金、用意できました?」と再訪してきたリナさん。「私は天涯孤独。寂しいよ」と言います。私はふびんに思い、「それなら、お前さんの結婚式に私が出てやろう!」と提案しました。「300万は用意できないから手作りの結婚式をしよう! それなら手伝える」と続けると、「け、結構です!」と慌てて帰ってしまったのです。

それを見ていた孫娘は、「いっそ彼女を家族みたいに受け入れよう!」と名案を思い付いた様子です。

さらに数日後、またも訪ねて来たリナさんは「結婚が破談になったから、引っ越し費用を出してほしい」と主張。私は、孫のアイデアを受けて妻と決めていた通り、彼女を本当の家族のように迎えたのです。「心配は無用。うちに泊まれ。ここなら家賃も光熱費も不要でおいしいごはんも食べられる」「そうよリナさん、夕飯できたから食べていきなさい」

初めは渋っていたリナさんも、一緒に食卓を囲むとはにかんだ笑顔に。妻の手料理にはまったのか孫と気が合ったのか、次の日から一緒に買い物に出かけたり料理を習ったりと1週間滞在。私は、心を許してくれたようでうれしくなりました。

裏で手を引いていたのは?

ところが、1本の電話を受けたリナさんは突然、「甘えてすみません。帰ります」と言いだし、わが家を飛び出したのです。私と孫とが心配で後を追うと、1軒のアパートにたどり着きました。

すると中から、「まだじいさんから金を取れないの? この無能! それなら夜の仕事をして親孝行しろ!」と怒鳴る女性の声が聞こえてきたのです。

私が何のことやらわからずにいると、「それが母親の言うことか!」と孫が飛び込んでいきました。「私は全部気が付いていた。この詐欺師! 娘を使って善良なおじいちゃんからお金を巻き上げようだなんて!」

そうなのです、どうやらリナさんの実母=私の息子を裏切った元嫁は存命だったのです。

毒親っぷりが発覚

リナさんは、私と孫とに泣きながら頭を下げました。「ごめんなさい。母は、ろくに仕事もせず男に依存してばかり。私は高校にも行けずに働き始め、給料は奪われた。手料理なんて作ってもらったこともない。挙句、元義両親をだましてお金を取れと指図されたんです」と……。

それを聞いた孫は激怒。「リナさん、こんな親のために我慢しないで。自分の人生を歩みたいんでしょう?」と核心をついたので、ワシも「そうじゃ! たとえ本当の孫じゃなくても、知り合ったのは何かの縁。あんたなんかにこの子を利用させてたまるか!」と叫びました。

するとリナさんは、「だまそうとしたのに……」と涙目になりながら、母親に向き直って宣言したのです。「旦那さんを裏切り、男に依存して仕事もせず、娘にたかり、犯罪までさせようとする母親はいりません。私は自分の道を歩みます。」

娘に見切りをつけられた元嫁は、「家賃は? これからの生活費は?」と泣きわめいていましたが、リナさんは私たちとそのアパートを後にしたのでした。

決意の後…

こうしてリナさんは母親と縁を切り、本格的に私たちと同居し始めました。とはいえ、すぐに新しい職場を見つけ、わが家にお金も入れながら貯金し、3カ月後には引っ越して自立しました。

私が彼女を信じたのは、わが家に泊まったときに金目のものに一切手を出さなかったから。それに、食卓を囲むあの子が楽しそうだったから。

自立した後も、本当の孫のように私たちを大事にしてくれるリナさんとは、今も交流が続いています。孫が増えたようで、私は幸せ者です。

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20年も昔に息子と別れた元嫁が黒幕とは驚きですね。しかし、本当は素直で真面目なリナさんのことを見抜き、家族のように温かく接したおかげで、彼女も実母との絶縁を決心できたよう。まさに「知り合ったのは何かの縁」ですね。

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著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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