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老後のマンション賃貸が難しいワケと借りるための3つの方法

  • 2023.12.16
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高齢になってから住まいを借りようとする場合、難航することがあります。

年金生活で収入が減るなど、ライフスタイルに変化があらわれる老後。引っ越しの可能性がある方は少なくありません。しかし高齢になると、さまざまな理由から賃貸契約を断られることがあるようです。

そこで、今回紹介する「賃貸物件を借りる際のコツ」を押さえておきましょう。

■老後に賃貸できない理由

老後に住まいを借りることができない理由は2つあります。

●理由1:孤独死のリスク

孤独死のリスクがあるという理由で高齢者に部屋を貸したがらない大家は一定数います。

万が一、部屋の中で孤独死をして、長期間発見できなかった場合、その部屋は特殊清掃をする必要が出てくる上に、部屋の資産価値自体も下がってしまうからです。

●理由2:家賃滞納リスク

家賃滞納リスクの高さを理由に、高齢者を敬遠する大家もいます。定年退職後は年金以外の定期収入がない人も多く、医療費の負担も増えていくのが実情です。

家賃の金額が支払能力に見合っていないと、延滞・滞納が起きるのも時間の問題です。大家にとっては損害になりかねない以上、断らざるを得ない部分もあるでしょう。

■老後に住まいを借りるためのコツ

とはいえ、老後に住まいを借りることは、やり方次第では十分に可能です。特に意識してほしい3つのコツを解説します。

●コツ1:高齢者向け賃貸住宅を選ぶ

物件を選ぶ際は、高齢者向け賃貸住宅を選びましょう。資金にあまり余裕がない場合でも、UR(独立行政法人都市再生機構)が扱う高齢者向け賃貸住宅であれば、入居できる可能性は十分にあります。

また、社会問題の解決の一環として高齢者でも入居できる賃貸住宅の紹介に力を入れている不動産会社もあるので、相談してみるとよいでしょう。

●コツ2:身内に保証人を頼む

兄弟や子どもなど、頼れる身内がいるのであれば、保証人を頼みましょう。家賃の支払いが滞ったり、長期間連絡が取れなかったりなどトラブルが起きた場合でも、迅速に対応できます。

●コツ3:保証や死後事務委任契約を活用する

頼れる身内がいない場合は、「一般財団法人高齢者住宅財団」の「家賃債務保証」や「死後事務委任契約」を活用しましょう。

一般財団法人高齢者住宅財団とは、高齢者を含めた一定の条件に当てはまる人が家を借りる場合に、保証人の代わりになって家賃を保証する機関を指します。

また、死後事務委任契約とは、万が一のことがあった場合のマンションの契約の解除や明け渡し、葬儀や行政手続きなどを代行してくれる契約です。一般的には、弁護士や司法書士などの専門家と締結します。

■快適な老後のために

老後にマンションを借りたい場合に重要なのは「大家のリスクを減らす工夫をしておくこと」です。ここで紹介したコツを上手に取り入れて、快適に暮らせる住まいを見つけましょう。

文・荒井美亜(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー) 立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日商簿記検定1級、貸金業務取扱主任者(試験合格)

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