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【環境と人に優しい】ナチュラル洗剤で簡単お掃除!【5つの神器】

  • 2023.12.14

家の汚れが気になる年末年始のこの季節。実践したいのが、重曹をはじめとしたナチュラルな5つの洗剤を使ったお掃除。得意な汚れや使い方も異なるナチュラルな洗浄剤を正しく理解して、5つの神器を使いこなしましょう。

1 重曹

pH8.2の弱アルカリ性 得意:掃除の際に素手で触っても安心。家中の8割の汚れである酸性汚れに有効。 使い方:水には溶けにくいので性質を生かして研磨剤としても使う。40度のお湯に溶かし、重曹水にして使う。 NG:畳やアルミは変色の恐れあり。

重曹はお湯に溶かして濃度1%の重曹水にする

重曹は濃度が濃いと、拭き掃除などで乾いたあと、白く重曹が残ってしまうので上記の量がおすすめです。重曹水は日持ちがしないので、1日で使い切れる量をその都度作りましょう。

2 クエン酸

pH2.1の酸性 得意:水まわりの水アカや、トイレの尿石やアンモニア臭などのアルカリ性汚れに有効。 使い方:水に溶けやすく、スプレー容器に入れて使用すると便利。 NG:塩素系の洗剤と混ぜると有毒ガスが出るので要注意。サビの原因になるので、使ったあとは水でよく洗い流す。

クエン酸は水に溶かしてクエン酸水にする

クエン酸はクエン酸水にしてスプレー容器に入れておくと使いやすくなります。酸が強いので2〜3週間ほど保存ができます。

3 石けん

pH9~11の弱アルカリ性 得意:酸性の油汚れを弱アルカリ性の泡で水に溶かして落とす。固形でも液体でも効力は同じ。 使い方:洗濯や皿洗いなど水やお湯を使って泡立てて使う。 NG:水がない場所では洗い流せない。酸の強い汚れに弱いので、予洗いしておくとよい。

4 アルコール

pH7の中性 得意:除菌、消毒や油汚れなどが落とせる。カビの発生の防止や、キッチンの油汚れにも有効。 使い方:約80%濃度の消毒用エタノールは、掃除では水で薄めて濃度35%にして使うと便利。 NG:引火性があるので火気厳禁。ワックスや家具などのコーティングがはがれる恐れあり。

アルコールは水で薄めて濃度35%にする

消毒用エタノールは、家中の消毒を目的として使うわけではないので35%の濃度に薄めて使います。容器に入れて混ぜる際は、先に容器に水を入れてからエタノールを入れましょう。

5 過炭酸ナトリウム

pH10~11のやや高めの弱アルカリ性 得意:除菌や色柄ものの漂白、消臭が得意。ギトギトした油などの酸性汚れに有効。 使い方:お湯に溶かして使うことが基本。60℃のお湯で最大の効果を発揮。肌が弱い方は手袋を着用した方がよい。 NG:アルミや畳は変色の恐れあり。コーティングしてあるものははがれる恐れあり。

【汚れの種類を見極めて掃除しよう!】

1.水アカや尿石などのアルカリ性汚れ
水まわりに発生する水アカや、お風呂場の石けんカス、便器に付着する尿石、トイレの臭いの原因のアンモニア臭など限られた場所の汚れです。

2.油・皮脂汚れなどの酸性汚れ
キッチンが主な発生源の油汚れ、あちこちに付着する手アカや、衣類の汚れの原因である皮脂汚れなどの酸性汚れが、家のほとんどの汚れの原因。

3.カビ
お風呂場など、カビが一部にでもあると家中に広がってしまいます。時間がたって根が張ってしまうとナチュラル洗剤では太刀打ちできません。

4.ほこりや1〜3の混ざった汚れほこり
ほこりは衣類などから出る繊維や、外から入ってくる砂などが混ざった中性の汚れ。こまめに掃除していれば水だけで落ちますが、油などとほこりが混ざるとアルカリの洗浄剤が必要となります。


教えてくれたのは……
本橋ひろえさん

ナチュラルクリーニング講師。化学系企業で合成洗剤の製造に携わった経験を生かしながら出産後にナチュラルクリーニングを研究。著書に『やることの「見える化」で掃除を劇的にラクにする方法』(主婦の友社)など。

リンネル特別編集 『ナチュラルな家事の知恵』 (TJMOOK)

掃除のほかにも、料理や収納など節約&エコな暮らしが叶うテクニックが満載。¥549(宝島社)

撮影=金子怜史 イラスト=山 奈央 文=堀内よう子

※InRed2024年1月・2月合併号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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