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強さのルーツは母の子育てにあった?!激動の人生を歩むpecoさんが実践する母直伝の子育て術が話題

  • 2023.12.13

日本テレビ系列のバラエティ「おしゃれクリップ」に出演したpecoさん。1児のママになった今でも、モデルやアパレルのプロデュースなど、活躍の幅を広げています。しかしpecoさんの半生は決して穏やかとはいえません。それでも、持ち前の信念の強さを発揮し、道を切り開くpecoさんの姿に背中を押される人も多いようです。そんなpecoさんは、「おしゃれクリップ」の中で「自分のことが大好きになるように育てられた」と話しています。pecoさんのお母さんが実践し、pecoさんも自身の子育てで意識している子育て術とは、どのようなものなのでしょう。

pecoさんのルーツになったのは、お母さんの『否定しない』『やりたいことをやらせる』という“否定しない子育て”。番組の中でも「自分が大好きという一貫した信念を持ち、逆境に負けない強さを持っているのも母のおかげ」と話していました。

pecoさんはこうして育てられた

しかし“否定しない子育て”は、一歩間違えるとワガママだったり人に迷惑をかけたりする子どもにならないかという心配が伴うように思えます。育児の専門家である大阪教育大学教育学部教授・小崎恭弘先生に、“否定しない子育て”について聞いてみました。

“否定しない子育て”がはぐくむものとは

小崎先生「日本の子どもたちの自尊感情は、世界の国々と比較して、低い傾向にあることが指摘されています※。そもそも自尊感情とは、一体どのようなものなのでしょうか。

自尊感情とは、簡単にいうと『自分で自分のことが好き』という感覚です。『自己肯定感』と聞くと馴染みがあるでしょうか。

これらは自分自身を信じる力でもあり、何かに挑戦しようとする根源や、困難に立ち向かっていく意識につながっていきます。自分を信じることで『きっと自分ならうまくやっていける』『自分には挑戦して成し遂げる力がある』『自分には何でもできる力がある』などという思いの原点になる力でもあります。


この自尊感情は、勝手に獲得したり内部から自然に湧き起こったりする力ではなく、成長の中で育まれていくものです。子ども自身が大好きな周りの人から、しっかりと認められて褒められて、初めて自分に対する自信を持つことができます。これは言わば、他人の力を活用した、反射的な感覚の獲得といえます。

しかし、ただやみくもに褒めればいいというわけではないのです。 ママやパパ、周囲の大人がよく『勉強ができる』『大人の言うことを素直に聞く』『真面目で熱心で一生懸命』というタイミングで褒めているのを見かけますが、実はこれはNG。単に大人にとって都合の良い子ども像を押し付けているのに過ぎません。

そうではなく、まずは子どものすべてを受け止めて、認めて褒めてあげてほしいのです。これが“全受容の感覚”です」

“否定しない子育て”としつけは違う

小崎先生「全受容の感覚があって初めて、子どもの自尊感情が育ちます。大人の都合や好ききらいだけで、子どもを認めたり認めなかったり、ほめたり叱ったりしている中では、自尊感情は育ちません。

それは子どもが生まれる前日の感覚だと思っています。子どもが生まれる前日に、子どもに多くの条件や要望は持たないでしょう。ただ「この子が無事に生まれてきてくれるだけで良い」という感覚だと思います。これがすべての基本です。子どものすべてを受け止めることから、自尊感情が育ちます。


『あなたは今のあなたのままで良い』『あなたのすべてを大切に思う』

そんな思いを持ち、子どもたちと関わることが、自尊感情を育てることにつながります。

もちろん、子育てをする中で『してはいけないこと』『言ってはいけない言葉』『触ってはいけないモノ』などをきちんと教えていく人は必要です。それはしつけという部分になるでしょう。


全受容とは単に何でもかんでも子どもに好き勝手なことをさせることではなく、子どもの思いや意思を尊重しながらも、その信頼感を軸にして適切な躾をおこなうということです。


つまりバランスの取れた子育て、という言い方ができると思います。単にわがままになんでも認めて、子どもにコントロールされる親ではないと言うことを覚えておきましょう」

※「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査 (平成30年度)

pecoさんの子育て術

pecoさんの投稿には「真似してみます」「素晴らしい気分の変え方」と、たくさんのコメントが寄せられていました。

pecoさんの子育てから素敵なことを学んだ気がしますね。思うようにはいかないことが多い子育てですが、素敵な大人に育ってほしいというのは誰もが思うこと。ぜひ、“否定しない子育て”を実践してみてはいかがでしょうか。


監修者:保育士 大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学)教授、大阪教育大学附属天王寺小学校校長 小崎恭弘

ベビーカレンダー編集部

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