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大島優子さんが語る「これまでの話、これからの私」

  • 2023.12.13

リンネル1月号に女優・大島優子さんが登場! キャリアの始まりとなった子役時代から、アイドルとしての怒濤の日々、女優としてぶつかった壁とアメリカ留学……。そして、出産を経て出会った新たな自分と、これからについて大島優子さんがたっぷり語ってくれました。今回はその誌面の一部をご紹介。ぜひ、本誌と合わせてチェックしてみてくださいね。

5年後、10年後も、その瞬間を必死に生きていると思います

ニットワンピース¥52,800/ハウス オブ ロータス(ハウス オブ ロータス 二子玉川店)、パッチワークジャケット¥41,800/サラマリカ(パサンド バイヌキテパ)、その他/スタイリスト私物

前とは違う自分の引き出しを、柔軟に開けられるように

――ファッション誌の撮影は約1年ぶりとのことですが、今日のロケはいかがでしたか?

スタッフのみなさんに、久しぶりに「かわいい」って言ってもらえて嬉しかったです(笑)。昔は撮影のときは、「新しい自分を見つけてほしい」と思いながら挑んでいたけど、今はあまり考えなくなりました。前よりも気楽になったのかな。もちろんファンの方にも見てほしいし、自分を好きになってくれる人が増えたら嬉しいけど、「もっと自然体でいいんだな」と思えるようになりました。母親になって、肩の力が抜けたのかもしれません。


――今日はあらためてこれまでのキャリアについても聞かせてください。そもそも、子役として活動するようになったきっかけは?

当時、母に「(児童劇団の)オーディション受けてみる?」と習い事感覚で勧められて。お芝居が楽しいというより、現場で大人とおしゃべりしたり、遊んでもらったりすることが楽しかった。小さい頃から負けん気が強かったので、オーディションで仕事を勝ち取っていくのも性に合っていたのかもしれないですね。落ちたときはいつも悔しくて泣いてました。


――その後、17歳でAKB48に加入することになって。

芸能活動が鳴かず飛ばずだったんです。だから高校で進路相談が始まったときは、社会福祉系の専門学校に行こうと考えてました。そんなとき事務所からAKB48のオーディションがあると聞いて、ラストチャンスのつもりで受けてみたら合格して。あれよあれよというまに劇場公演やレッスンが始まりました。


――20代の終わりには、仕事をお休みしてアメリカ・ポートランドへ留学します。

当時は仕事が嫌いになりそうだったんです。ずっと好きでやってきたのに、これはダメだと思って、嫌いになる前にいったん離れようと。以前から英語も学びたかったので、留学を決めました。


――留学先のポートランドは、アメリカの中でも独自のカルチャーがある街ですよね。

日本人があまりいない場所がよかったんです。私のことを知っている人が少ないところで、プライベートの大島優子として生活したかったので。ポートランドって、「Keep Portland Weird(ずっと変わり者のままでいよう)」というスローガンがあるくらい、風変わりな街なんです。年1 回、みんなが裸になって自転車で走るイベントがあって、それを見たときに「なんて開放的な場所なんだろう!」と感動しちゃって。私に合ってるかも! って思いました。


――来年は本格的に復帰をされるんでしょうか? 楽しみに待っている人も多いと思います。

ちゃんとお芝居できるのかな?(笑)。経験も積んだし、生活もがらりと変わったので、前とは違う引き出しはあるとは思うんですけど、はたしてそれを開けられるかどうか。硬くならずに、柔軟に自分の引き出しを開けられるように準備しておきたいですね。


――これから5 年後、10年後に「こういう自分でありたい」という理想像はありますか?

もうちょっと余裕が生まれるといいですね。私、子どもを産む前の人生は、別の人の人生だと思ってるんです。今は新しい人生を最初からやり直しているような感覚。それに慣れるのに必死で、まだ余裕はないですね。


――仕事が再開したら、きっとまた気持ちも変わってきそうですね。

それはそれで、今からめちゃくちゃ寂しいんですよ。もうずっと子どもと一緒にいられないのかあ〜って。だから今の貴重な時間に、自分がどれだけいろんなものを吸収して、感性を豊かにできるのか、しっかり感じ取りたい。私、昔から自分を信じる力はあって。お芝居で納得できなかったり、悔しかったりするのも、「自分はもっとできるはず」と信じているから。メンタルはめちゃくちゃ強いし、ハートに毛が生えてるんです(笑)。だから5 年後、10年後も変わらず、「これを仕事に活かそう」と思いながら、その瞬間を必死に生きてるんだろうと思います。

大島優子さんの活動年表

1988年 10月17日 、栃木県生まれ。
2006年 『第二期AKB48追加メンバーオーディション』に合格。2007 AKB48として『第58回NHK紅白歌合戦』に初出場。
2009年 映画『テケテケ』で初主演を務める。
2010年 「マジすか学園」(テレビ東京)に同名役で出演。
2011年 ドラマ「私が恋愛できない理由」(フジテレビ)に出演。
2013年 第36回日本アカデミー賞 話題賞(俳優部門)に出演映画『闇金ウシジマくん』が選出。
2014年 『大島優子卒業公演』をもってAKB48を卒業。
2015年 ドラマ「銭の戦争」(関西テレビ)に出演。映画『紙の月』で第38回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。「ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~」(TBS)で連続ドラマ初主演。第85回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演女優賞を受賞。2作目の主演映画『ロマンス』公開。舞台『No.9 -不滅の旋律-』に出演。
2016年 連続テレビ小説「あさが来た」(NHK総合)、平塚明役。
2017年 ドラマ「東京タラレバ娘」(日本テレビ)、鳥居小雪役。アメリカに語学留学。
2019年 舞台『罪と罰』、ソーニャ役。連続テレビ小説「スカーレット」(NHK総合)、熊谷照子役。
2021年 NHK大河ドラマ「青天を衝け」、伊藤兼子役。結婚。
2023年 第1子出産を発表。

プロフィール

1988年生まれ、栃木県出身。子役としての活動を経て、2006年 にAKB48に加入。中心メンバーとして活躍した後、2014年に卒業。以降、女優として多くの作品に出演。2015年、映画『 紙の月』で第38回日本アカデミー賞優秀助演女優賞受賞。近作にドラマ「スカーレット」「東京タラレバ娘」「七人の秘書」「青天を衝け」、映画『女子高生に殺されたい』『とんび』『天間荘の三姉妹』など。

model:Yuko Oshima photograph:Fumiko Shibata styling:Sanami Okamoto hair&make up:Yukari Hayashi Interview:Hanae Kudo
リンネル2023年1月号より
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