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退職後困らないために…3つの支払い義務を要チェック

  • 2023.12.12

「退職後の生活が大変」という話を聞いたことはありませんか?

定年後には、税金や社会保険料などさまざまな支払いが発生します。中には現役時代の収入をベースに算出されるものも。現役時代稼いでいた人ほど老後の生活が圧迫されるのです。そんな老後の支払い義務を3つ紹介します。

■1:住民税

住民税は都道府県民税と市区町村税の2つがあり、前年の収入によって納税額が決まります。

会社員のときは毎月給料から天引きされ、会社が自分の代わりに納めてくれましたが、退職後は市町村から届く納税通知書にもとづき一括か年4回の分割で納付しなければなりません。

また、退職する前年の所得で計算されるため、退職して収入が減った時に納付するのはかなり大きな負担となるでしょう。

退職した月によって納付方法が異なる点にも注意が必要です。1月から5月に退職した場合は勤務した最終月の給与や退職金から一括で徴収されますが、6月から12月に退職した場合は、市町村から送られてくる住民税納付書に従って納税することになります。

■2:国民健康保険料

会社を退職すると企業の健康保険や協会けんぽの保険から脱退して国民健康保険に加入しなければなりません。

国民健康保険料も住民税と同じく前年度の所得で算定されます。在職中の保険料は本人と会社の折半ですので、退職後は本人負担が大きくなってしまいます。そのため、市町村から届いた通知を見て驚く人は少なくありません。

■3:国民年金

退職後、厚生年金から国民年金に切り替わります。厚生年金は会社と本人が折半していましたが、退職後は自分で全額納付しなければなりません。

2023年度の国民年金保険料は16,520円ですが、金額は毎年見直されます。経済的に納付が困難な場合は保険料免除制度を利用することができますが、免除を受けると全額納付したときと比べて年金額が低くなりますので、注意が必要です。

■現役のうちから資金の準備を

前年度の収入によっては住民税と国民健康保険料がかなり高額となります。次の職場が決まっている場合を除き、退職後は大きな負担があることを想定して、支払いに備えて給与の数か月分をストックしておくのが無難です。退職後の支払いに対応するための資金管理を心がけましょう。

文・馬場正裕(ファイナンシャル・プランナー) 高校教師・学習塾・予備校の講師を経て、現在は金融・保険などのマネー系Webライターとして活動中。主に、金融メディア、SDGsメディアに出稿している。

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