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【韓国の視点】川崎Fと激突する蔚山現代のチーム状況は?「Kリーグ2連覇達成」「年間表彰総なめ」

  • 2023.12.12

韓国Kリーグ1王者の蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)が、天皇杯王者の川崎フロンターレとプライドをかけた“日韓対決”を繰り広げる。

蔚山は本日(12月12日)19時より、ホームの蔚山文殊(ウルサン・ムンス)サッカー競技場で川崎FとのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループI第6節に臨む。

現在、蔚山は3勝2敗の勝ち点9でグループ2位に位置している。5戦全勝の勝ち点15ですでに首位が確定した川崎Fを破れば、他グループの結果次第で決勝トーナメント進出も可能だ。

東地区からは各組1位5チームと各組2位のうち成績上位3チームしか決勝トーナメントに進出できないレギュレーション上、蔚山としては勝利が求められる一戦となる。

史上初の2連覇達成、年間表彰も総なめ

そんな蔚山の最近の流れは良い。

ACLで去る11月28日、アウェイでBGパトゥム・ユナイテッドとの第5節を戦い、相手のオウンゴール、スウェーデン人MFグスタフ・ルドヴィグソン(30)、元アルビレックス新潟のDFイ・ミョンジェ(30)の得点により3-1の勝利を収めた。

そして、12月3日にホームで戦ったKリーグ1第38節、全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースとの112回目の“現代家ダービー”では、韓国代表DFソル・ヨンウ(25)の決勝ゴールで1-0の勝利を収め、盛大な戴冠式を行った。

今季リーグ最終戦となった同試合では、ホームゲーム最多となる観客2万8638人を動員。試合後にはリーグ優勝トロフィーを掲げ、クラブ史上初の2連覇かつ通算4度目のリーグ制覇をファンとともに大いに喜んだ。

蔚山現代
(写真提供=韓国プロサッカー連盟)蔚山現代

また、翌4日に行われた「HANA 1Q(ハナワンキュー)Kリーグ 2023大賞授賞式」では、蔚山が各賞を総なめした。

現役時代にベルマーレ平塚(現・湘南ベルマーレ)、柏レイソルでも活躍したホン・ミョンボ監督は、昨季に続き2年連続で監督賞を受賞。今年でプロサッカー発足40周年を迎えたKリーグの長い歴史のなかで、史上6番目にリーグ2連覇を達成した指揮官となった。

そして、かつてFC東京、大宮アルディージャ、ガンバ大阪にも在籍したJリーグ経験者であり、蔚山のサッカーの中核を担う韓国代表DFキム・ヨングォン(33)が、Kリーグ参戦2年目にして初の年間MVPに輝いた。

そのほか、36試合17ゴールを記録したFWチュ・ミンギュ(33)は2021年以来2度目の得点王に選出。年間ベストイレブンにはキム・ヨングォン、チュ・ミンギュ以外にGKチョ・ヒョヌ(32)が7年連続、ソル・ヨンウとFWオム・ウォンサン(24)がそれぞれ初めて選出され、本格的な“蔚山王朝”を知らせた。

ホン・ミョンボ監督
(写真提供=蔚山現代)ホン・ミョンボ監督

ただ、まだ蔚山のシーズンは終わっていない。ここ最近で積み上げた最上の雰囲気を背負い、ホームでの川崎F戦にすべてを注ぐ。

川崎FとはACL3大会連続で対戦している。2021年には決勝トーナメント1回戦で激突し、延長戦まで両者無得点の末、PK戦で蔚山が勝利した。

昨年はマレーシア集中開催のグループステージで2度対戦して1勝1分と勝ち越し。ただ、今年10月3日の等々力陸上競技場での対戦時は、終了間際の失点で0-1の惜敗を喫した。

絶対に負けられない“ACL日韓対決”なだけに、川崎F相手に総力戦を繰り広げ、華やかなフィナーレを飾るというのが蔚山の目標だ。

川崎Fの天皇杯優勝、蔚山への影響は?

なお、試合前日の11日に行われた記者会見には、蔚山からホン・ミョンボ監督とオム・ウォンサンが出席した。

ホン・ミョンボ監督、オム・ウォンサン
(写真提供=蔚山現代)ホン・ミョンボ監督(左)、オム・ウォンサン

蔚山の会見の一問一答は以下の通り。

―試合に向けた意気込みは。

ホン・ミョンボ監督「我々のチームの最後の試合だ。今シーズンの有終の美を飾れるようにしたい」

オム・ウォンサン「最後の試合で勝つことができれば、“場合の数”を考えずにベスト16に進むことができる。だからこそベストを尽くし、勝利を収めるためにプレーをする」

―選手たち、そして仲間たちとどのような動機付けをしているのか。

ホン・ミョンボ監督「優勝を確定し、長時間選手たちとリーグ戦、カップ戦を進めることは簡単ではない。動機付けも同じだ。しかし、ACLはまた異なる試合(大会)であり、勝利が必要な状況なので、これまで我々がやってきたとおりに準備をした。ただ、明日の試合で選手たちがどれだけ集中力を見せてくれるかが試合の勝敗のカギとなると考えている」

オム・ウォンサン「ただリーグのシーズンが終わっただけだ。チームのシーズンが終わっただけではないので、選手たちも最後の1試合を上手く終えられるよう、まだ緊張の紐を緩めずにいる。先輩たちも後輩たちも、ACL決勝トーナメント進出のための今回の試合の重要性を理解している。そのため、長くは話さずとも最善を尽くすだけだ」

オム・ウォンサン
(写真提供=蔚山現代)オム・ウォンサン

―川崎Fが先週土曜の試合で勝利し、カップ戦優勝を果たした。このような部分が選手たちにどのような影響を与えると思うか。また、選手たちには試合前にどのような部分を強調しようと思っているのか。

ホン・ミョンボ監督「先週末、天皇杯で川崎フロンターレが優勝したことで、チームの士気が高まっていると思う。我々はこれまで準備した通りに試合に臨むだろう。お互いにたくさん試合をしてきたので、両チームの選手たちがお互いについてよく理解していると思う。ただただ、今シーズンの最後で勝利を収め、有終の美を飾れるようにすることに集中している」

(文=ピッチコミュニケーションズ)

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