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母「今一番大事なのは2ミリの破片」秘められた感動のストーリーに「胸が熱くなりました」「わかりすぎる」

  • 2024.2.3

育児中は、さまざまなハプニングに見舞われることがあります。つい笑ってしまうような面白いハプニングもあれば、どうしたらいいものかと困ってしまうようなハプニングも。

いちご(@ichigo_SandM)さんが、2歳の娘さんに起きたハプニングとその対応についてX(旧Twitter)に投稿すると「わかりすぎる」「胸が熱くなりました」などのコメントが寄せられ話題になっています。

2歳の娘さんに何が起き、お母さんはどのような対応をしたのでしょうか。

胸が熱くなるエピソードはこちらです。

育児ってこういう事の連続よねって話。

今私がいちばん大事にしてるのこれなの。何かわかる?玩具の破片。2ミリくらいの
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出典:いちご/2歳 ワーママ(@ichigo_SandM)さん
ピューロランドで2歳がひとめで気に入って買ったメイクセット。当然、自分で持ちたがって帰り道も両手に抱えてさ、たまに見て嬉しそうに笑うのね。

けどさ、親としてはもう予想してるの。そのプラスチックのケース、もし落としたら、そこで転んだら、絶対壊れるよね。
だからママが預かろうね?言いたいけど我慢するのね。娘なりに大事に大事にしてるのが伝わるから。
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出典:いちご/2歳 ワーママ(@ichigo_SandM)さん
でも、すぐに予感的中 夜道で派手に転んだ。ガッシャーン!と駅前に響く大きな音。
飛び散る中身…と、箱の蓋。ああ、はい、壊れた。起き上がった娘はそれを見て
「娘ちゃんの…めいくしぇっとが……こわぇちゃった…」

私には予想通りすぎてすぐに拾い始めるけど、娘は悲しそうに唇を噛んで、そばに飛んだ小さなメイクブラシを握る。

私は、「大丈夫大丈夫、ママがこれくらい直してあげるよ。すぐ直るよ
そう言いながら壊れ具合を確認すると、蓋の蝶番のところが折れてる。ああ、よりによって1番大事なところ……。そして、折れてるパーツが、ない。
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出典:いちご/2歳 ワーママ(@ichigo_SandM)さん
駅前の端っこで、人通りも少なめで良かった。コンクリに這いつくばって、蓋の破片を探す。
格子状に敷かれたタイルの隙間にはゴミや石もたくさんで、なかなかそれらしきものが見つからない。破片がいくつに飛んだのかもわからない。
人が横目で見ながら通り過ぎてく。娘は破片が飛んだことがわからないから私に尋ねる
「ママ、何してるの?」

そこでしみじみ思うんだよね。
そうだねぇ、私は何をしてるんだろうね。「ほら!壊れたよね、破片は見つからないし直らないだろうから、はいおしまい!」でいいじゃんね。

でもさぁ、あなたが好きなものだから、直したいんだよね。あなたの笑顔が見たいんよね。

で、育児ってこんなことの連続だよなと思ったんだよ。
ねぇこれ意味あるの?時間の無駄じゃないの?誰も見てないし認められないよ?社会貢献からなんて程遠いよ?

ってことに、日々這いつくばって向き合ってるの。誰からも見えないのに。自分、何してんだろって。思うことが、でもそれでもそれが1番大事で、この破片もきっと直せないのに、寝る時間削ってアロンアロフアで間違って手ぇくっつけて、いってー!!とか夜中に叫ぶのよね。きっと。

オチはないです。私の育児はこんなんばっかりです。

娘さんのことを思って、あえて壊れてしまいそうなメイクセットを持たせてあげたお母さん。きっと娘さんは大喜びでメイクセットを抱えて歩いていたことでしょう。

転んで壊れてしまったときの娘さんの気持ちを考えると、胸がキュッと傷みます。しかし、そんな娘さんの気持ちを一番よくわかっていたのがお母さんでした。

娘さんのために、床を這いつくばり、直せないかもしれないメイクセットを直すお母さん。「あなたの笑顔が見たいから」そのひと言に尽きるのでしょうね。

 

育児の楽しさは奥深い

このときの様子について、いちごさんに詳しいお話をお伺いしました。

---優しいお母さんでホロリとしました。メイクセットは無事直りましたか?

「ありがとうございます!実はまだ直せていないんです。一度、接着剤でくっつけてみましたが取れてしまい、娘にも『これ、直らないみたいだね。だいじょーぶだよ』と少し沈んだ声で言われました。なので、次こそは娘が喜ぶように直してあげようと、作戦を立ててるところです!」

---次こそはと再挑戦する姿勢も素敵です!こちらのご投稿にさまざまなリアクションがありましたが、役に立ったものや印象に残ったものなど、ご感想を教えてください。

「まず、親の気持ちは皆同じなんだなと実感しました。実際に、先輩パパママたちは、今までに何度も何度もたくさんのおもちゃを直してきていることを知って、私のほうが感動しました

---多くのお父さんお母さんが経験し、苦労されていたのですね。

「みなさん、苦労をしてることにも感銘を受けましたし、同時に、育児の楽しさはまだまだ奥深いのだなぁと、これからが楽しみになりました。そして将来、今回のように思い入れを持って直した子どもの持ち物は、親の宝物になっていくよと周囲から教えられ、嬉しくも切ない気分です。これからも娘の持ち物を大事にしていこうと思います」

---素敵なお考えだと思います!

「一点、ビギナー親である私には、おもちゃを直すスキルがまだないので、そこは日々鍛錬していこうと思います!」

---おもちゃを直すのは難しいですよね。おもちゃを直し方についてのアドバイスもたくさんあったので参考になりそうですね。

共感や絶賛の声

こちらの投稿を見た人たちからはさまざまなコメントが寄せられました。

「号泣してしまった。うちの子たちはもう大きくて、息子のお気に入りのプラレールをドライバーやハンダで直したことも、娘のパンダのぬいぐるみが破けたところを『手術』と言って丁寧に繕ったことも覚えてないけれど、大切なものが壊れて悲しむ君たちのために、お母さんはそうしたかったの」
「わかるわかる。直してあげた時の喜ぶ顔が見たいんだよね。そしてこれが5年後くらいに子供達はもう興味無くなって使わなくなっても親の宝物になるんだよね」
「ほんっとに分かる 息子が壊したトミカ、ただでさえ不器用なのに細すぎて直せるわけないって思うのに息子の悲しそうな顔とか直したらきっと喜ぶんだろうなとか考えるともう親としては直す一択なんだよね
接着剤にヒヤヒヤしながらピンセットで手ブルブル震わせてパーツくっ付けて
こんな事の繰り返し」

同じように、子どものためにおもちゃを直した経験のある人はたくさんいたようです。また、いちごさんの対応の素晴らしさに対する感想も寄せられました。

「なんて愛情あふれたエピソードなんだ 子供にとってこれだけで『自分は愛されていた』と一生信じられる根拠となるだろう」
「あなたの大事なものだから直したい、あなたの笑顔が見たい。最高の言葉
自分の大事にしてるものを大事に思ってくれる大人がいるのって大事。
きっとこういう経験によって優しい心が育ってゆくんだよね
「言葉で伝えることも大事だけれど、子供が大事に思っていることや好きに寄り添う、こういう姿勢が『あなたが大事で大好き』というメッセージになって伝わると思うんだよな。
親に愛されている、そしてその価値が私にはあると子供に伝わったら、それはその子の人生の確かな土台になる」

周りから見たら「何でそこまで?」と思うことも、親にとっては子どものためでしかありません。そんな愛情を繰り返し受け取りながら、子どもは成長していくのかもしれませんね。



取材協力:いちご/2歳 ワーママ(@ichigo_SandM)さん