パズルのように脳トレとして取り組める算数・数学の問題のひとつが「数列クイズ」です。
数の並びから規則性を見つけて、次の数を当てるというものです。
今回はどのような「数列」の問題に挑戦してみましょう。
問題
次の数列の◯に当てはまる数を求めなさい。
1,4,3,7,5,◯,7,13,9,16・・・
数が増えたり、減ったり、不規則なように見えますが、どのような規則性があるのでしょうか。
さて、今回の問題の答えは「10」です。
解説
よくある数列は「ある数が常に足されている」「ある数が常に掛けられている」などです。
例えば「1,5,9,13,17,・・・」という数列は+4ずつ増えています。このような数列を「等差数列」と言います。
また、「2,4,8,16,32,・・・」という数列では、×2ずつされていますね。このような数列を「等比数列」と言います。
今回の問題は、数が増えたり、減ったりして、規則性があるように見えません。
実は、偶数番目と奇数番目をそれぞれ分けて取り出すと、規則性が見えてきます。
(元の数列) 1,4,3,7,5, ◯ ,7,13,9,16・・・
(奇数番目) 1,3,5,7,9・・・
(偶数番目) 4,7, ◯ ,13,16・・・
このように分けてみると、どうでしょうか。
奇数番目だけを取り出した数列は、2ずつ増える等差数列、偶数番目だけを取り出した数列は、3ずつ増える等差数列になっていることが分かります。
したがって、◯に当てはまる数は「10」ということになりますね。
もしかすると「こんな2つの数列が組み合わさっていてもいいの?」と思われる方もいるかもしれませんが、全く問題ありません。
きちんと「奇数番目は2ずつ増える等差数列、偶数番目は3ずつ増える等差数列」という規則性があるのです。
偶数・奇数で分けて考える数列は、大学入試問題などでも出題されることがあります。
まとめ
一見すると規則性のないような並びでも、一部を取り出してくると簡単になることがあります。
数列の問題は「ひらめき」が必要になることもありそうですね。
他にも様々な数列があるので、気になる方はぜひ調べてみてください。
※解き方は複数ある場合がございます
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」