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大人が意外と悩む「⚪︎×⚪︎×⚪︎= 125」⚪︎に入る“整数”は?《一瞬で解ける?》

  • 2024.2.4
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同じ数を何回も掛け合わせると、数がどんどん大きくなります。

かけ算の結果から元の数を求めるのは、「整数」の範囲であれば、直感でも求められるはず!

今回は、そのような問題に挑戦してみましょう。

問題

○×○×○=125
○に入る“整数”はなんでしょう?

同じものを3回掛けて125になるということですね。どのような数を掛ければよいでしょうか。

 

さて、今回の問題の答えは「5」です。

解説

5×5×5=125となるので、○に入る数は5ですね。

「5のかけ算」は、下2桁が必ず25になります。

5²=25
5³=125
5⁴=625
5⁵=3125
・・・

これを知っていると、125を見た瞬間に「5のかけ算」だということに気がつきそうですね。

ちなみに、今回の問題は「x³=125」という方程式と考えることができます。
「整数の範囲で」この方程式を解くと、もちろん「x=5」が解です。

 

では、「整数の範囲で」という条件がなくなれば、他に解はあるのでしょうか。

結論から言うと、x³=125の方程式は、「複素数の範囲」まで広げることで3つの解を持つことになります。

実は、方程式は「どのような数の範囲で考えるか」によって、解の個数が変わってくるのです。

例えば、中学校で学習する「2x=1」という方程式も「整数の範囲」と言われると解はありません。
2x=1の解はx=1/2と分数になってしまうからです。

この場合、有理数の範囲で解を持つということになります。(分数の形で表すことができる数を有理数と言います)

 

さらに「x²=2」の方程式ではどうでしょうか。これも数学が得意な方なら、解はx=±√2と求められるかもしれません。

√2という数は、有理数よりもさらに大きい「実数の範囲」にある数です。

中学数学までの方程式であれば「整数の範囲」「実数の範囲」などと制限されることは基本的にはありません。暗黙のうちに、実数までの範囲で解くということになっています。

高校数学以降では、実数をさらに拡張して「複素数」の範囲まで考えることがあり、どの範囲まで考えるかによって解の個数が変わってくるのです。
(複素数は、実数に加えて「2乗すると-1になる虚数」を用いて表した数です)

 

ちなみに、x³=125の方程式は、複素数の範囲で解くとx=5, (-5±5√3i)/2と複数の解を持ちます。
数学が得意な方は、ぜひ計算してみてください。

まとめ

3回かけると125になる数を考えてきました。整数だけを考えると、答えは簡単に求めることができたかもしれません。

しかし、さらに数を拡張して考えると、複雑な数式になりましたね。

興味のある方は、ぜひここまでの数式を確認してみてください!

 

※解き方は複数ある場合がございます


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」