1. トップ
  2. 大人が意外と分からない「3人でじゃんけんをするとき、あいこになる確率は?」

大人が意外と分からない「3人でじゃんけんをするとき、あいこになる確率は?」

  • 2024.2.3
undefined

確率の問題の題材として扱われる「じゃんけん」。

誰もがやったことのあるゲームですが、確率を考えたことはあるでしょうか。

特に「3人でのじゃんけん」は、試験問題としてもよく扱われ、なんとなくで解いていると間違えてしまいます。

今回は、じゃんけんに関する確率の問題に挑戦してみましょう!

問題

3人でじゃんけんをする。このとき、あいこになる確率を求めなさい。
(3人がそれぞれの手を出す確率は同様に確からしいとする)

「同様に確からしい」というのは、3人ともどの手を出すかは同じ確率ということです。

人によっては、最初に必ずグーを出すというような癖があることがありますが、そのような偏りはないということですね。

 

さて、今回の問題の答えは「1/3(3分の1)」です。

解説

まず3人でじゃんけんをしたとき、手の出し方の総数を考えましょう。(3人をA、B、Cとします)

Aさんはグー・チョキ・パーの3つの手があります。同様にBさんも3つの手、Cさんも3つの手ですね。

したがって、3×3×3=27通りの組み合わせとなります。

次に、この27通りの手の出し方のうち、あいこになる組み合わせが何通りあるかを考えなければいけません。

あいこにあるのは「グー・グー・グー」「チョキ・チョキ・チョキ」「パー・パー・パー」と全員が同じ手を出したときですね。

しかし、これだけではありません。「グー・チョキ・パー」と、3人とも違う手を出したときもあいこです。

では、あいこになるのは全部で4通りでしょうか。

「3人とも違う手」の場合は、数え方に注意が必要です。グー・チョキ・パーのそれぞれの手が出されるときでも、「誰がどの手を出すか」は分けて考える必要があります。

「Aグー・Bチョキ・Cパー」と「Aグー・Bパー・Cチョキ」では、状況が違いますね。

したがって、あいこになる場合をすべて書き出すと次のようになります。(A・B・Cの順)

 3人が同じ手を出す
(グググ)
(チチチ)
(パパパ)
3人が違う手を出す
(グチパ)
(グパチ)
(チグパ)
(チパグ)
(パグチ)
(パチグ)

あいこになるのは9通りです。

よって、その確率は9/27=1/3(3分の1)です。

まとめ

今回は「3人でじゃんけんをしてあいこになる確率」を考えましたが、「勝つ確率」「負ける確率」もぜひ考えてみてください。

当たり前かもしれませんが、誰でも勝つ確率、負ける確率が等しくなっており、公平なゲームだと言うことが再確認できます!

 

※解き方は複数ある場合がございます


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」