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大人が意外とわからない算数「20番目から50番目の人、全部で何人?」→30人じゃないよ!

  • 2024.1.25
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算数・数学の文章題を解く際は、「問題文に出てきた数字だけ」を使うわけではありません。

問題文には出てこない数字であっても、必要に応じて計算式に組み込まなければいけません。

今回はそのような文章題に挑戦をしてみましょう。

問題

人が1列に並んでいます。20番目の人から50番目の人まで全部で何人いますか?

よくある間違いは50-20=30として、30人としてしまうことです。答えは30人ではありません。

人が並んでいる状況をしっかりと考えてみましょう。

 

今回の答えは「31人」です。

解説

どうして「50-20=30」ではないのでしょうか。並んでいる状況を図で表して考えてみましょう。

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50番目までは、もちろん50人います。

この50人を、20番目の人のところで分けて数えると、前半に20人、後半に30人ですね。

今回求めたいのは「20番目の人から50番目の人まで」です。後半の30人には20番目の人は含まれていません。よって、この1人を追加しなければいけないのです。

したがって、20番目の人から50番目の人までの人数は、50-20+1=31となり、31人が答えです。

 

小学校1年生の算数では、「なんばんめ」という学習単元があります。

落ち着いて考えると当たり前のような計算ですが、小学生はもちろん大人になっても、意外と間違えてしまう計算のひとつです。

 

14人の子どもが列に並んでいます。Aさんの前に7人の子どもがいます。Aさんの後ろには何人いますか。

これは、ある市の学力調査で出題された問題です。(問題文を一部修正)

小学1年生で習う内容でありながら、5年生での正答率が約72%と、4人に1人が間違えてしまっています。

この問題では、「後ろの人数」を求めるために、自分自身も引かなければいけませんね。つまり14-7-1=6人が正解です。

問題文に出てきた数字だけでなく、きちんと状況をイメージして、式を作らなければいけません。

まとめ

「何番目」を考える問題では、自分自身を含むのか、含まないのかに注意する必要があります。

簡単なように思えて、意外と間違えてしまう問題のひとつです。

人数や順番を考えるのは、日常生活でもよくあることなので、間違えないようにしましょう!

 

※解き方は複数ある場合がございます


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」