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大人が意外と分からない算数「101×99999=?」→実は一瞬で解けるかも!

  • 2024.1.20
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地道にやると時間がかかってしまう計算も、少しの工夫で簡単に、そして一瞬で計算ができてしまいます。

計算力を鍛えるには、「どうのように計算の工夫ができるか」を考えることも大切です。

今回は、計算の工夫の中でも基本となる「分配法則」について考えてみましょう!

問題

次の計算をしなさい。
101×99999

桁が多く、筆算をしようとすると、計算ミスをしてしまいそうです。

どのような工夫をすればよいのでしょうか。

 

さて、今回の問題の答えは「10,099,899」です。

解説

99,999のかけ算をするというのが、今回の計算の難しいポイントです。

これが99,999ではなく、100,000だったら、とても簡単な計算になったのに!と思いませんか。

ということで、99,999を100,000にして計算してしまいましょう。もちろん勝手に数字を変えると計算結果は違ってしまうので、調整が必要です。

101×99999というのは「101が99,999個」と考えることができます。

これを101×100000にするということは「101が100,000個」としたということです。
(101×100,000=10,100,000)

101がひとつ増えてしまいましたね。この分を引いておきましょう。

10,100,000−101=10,099,899になります。

この考え方をひとつの式にまとめると、次のようになります。

101×99999
=101×(100000ー1)
=101×100000ー101×1
=10,100,000−101
=10,099,899

途中の式変形で「101×(100000ー1)=101×100000ー101×1」とありましたが、これは「分配法則」という式変形です。

通常カッコがあれば、カッコ内からの計算が優先されますが、「101×」をそれぞれ100,000と1に分配し、かけ算を2回しています。

中学数学の教科書では以下のような形で学習します。

a×(b+c) = a×b + a×c

これは、計算の工夫をする上で、とてもよく利用するものです。

まとめ

複雑な計算も少しの工夫をするだけで、簡単に計算することができましたね!

「計算の工夫」は他にもたくさんあります。興味のある方はぜひ調べてみてください。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」